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MINI ファミリーの第6弾は、クーペがベースの「ロードスター」だった【10年ひと昔の新車】

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MINI ファミリーの第6弾は、クーペがベースの「ロードスター」だった【10年ひと昔の新車】

「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、MINI ロードスターだ。

MINI ロードスター(2012年:ニューモデル)
3ドアハッチバックから始まったBMWのMINI 大作戦。カブリオレ、クラブマンとバリエーションを増やし、ちょっとプレミアムなファミリーカーとして人気になった。そこで、今度はかつてのミニの名チューナー、ジョン・クーパーの名を冠した「JCW(ジョン・クーパー・ワークス)」というホットマシンを追加。おとなしいイメージが固定するのを避けた。

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その後、5ドアのクロスオーバーを発表。これで終わりかと思ったら、2011年9月にふたり乗りのクーペを公開。ハッチバックと同じサイズだが、全高は50mmも低く、リアシートはなく、広いトランクスペースのノッチバッククーペだった。

そして、今回そのクーペをベースにルーフを取り去り、簡素な幌を備えたオープンカー、「ロードスター」をラインアップに加えたのだ。日本でも2012年1月に発表されたが、ひと足先にポルトガルでの国際プレス試乗会で、そのフィーリングを楽しんできた。

パワーユニットはクーペと同様にガソリンエンジンが3種、ディーゼル1種が用意されている。日本仕様はガソリンエンジンのみの供給だ。グレードはクーパー(122ps)、クーパーS(184ps)、JCW(211ps)。トランスミッションも6速のAT&MTと、バリエーションはクーペとまったく同じだ。

今回試乗したのはクーパーSの6速MT。シートに座り、手をのばして頭上のロックを解除して、手動で幌を開ける。そのまま後方へ幌を落とすと、すっぽりとボディに収まった。ルーフの外側が上になる方式はトヨタのMR-Sと同じ。幌はちょっと重めだが操作は簡単だ。

クーペよりも軽快感は上。すべてが好印象
オープンにして走り出すと、ボディの剛性感の高さと、乗り心地のしなやかさにビックリ。その動きは日本で乗ったクーペのクーパーSよりもはるかに好印象。オープン化にあたり、フロントウインドーフレームにスチール製のロールオーバーバーが組み込まれている。車両重量もクーペのようにリアゲート(かなり重い)がないこともあり、約60kgも軽い。そのために軽快感はクーペよりも上なのだ。

オープンにした時の居住性も気持ちが良い。風の巻き込みも、150km/hオーバーでもサイドウインドーを上げておけば、長時間の走行が可能だ。頭上や膝に風を感じるが、耐えられないほどではなかった。一方、幌を閉めたときは簡素なキャンバストップにも関わらず、風切り音も少なく、エアコンの効きも十分。これなら日常の足としても使える。

ハンドリングも良かった。コーナーではRに合わせてハンドルを切り込めば、クルマはそのとおりにノーズの向きを変えていく。素直な動きだ。とくにタイトコーナーではスポーツカーのような動きを見せる。

現代のMINIは、最初にデビューしたハッチバックから、モデルが新しくなるたびに性能が進化していくのがよくわかる。その向上は留まることを知らないかのよう。クルマの楽しさを追求する、というコンセプトのクルマ造りは少しもブレることなく、魅力的なモデルを生み出している。おそらく、この先もド肝を抜くような展開を見せてくれるに違いない。このロードスターは、まだ中間点なのだ。

MINI クーパーS ロードスター 主要諸元


●全長×全幅×全高:3745×1685×1385mm
●ホイールベース:2465mm
●車両重量:1240kg
●エンジン:直4 DOHCターボ
●総排気量:1598cc
●最高出力:135kW(184ps)/5500rpm
●最大トルク:240Nm(24.5kgm)/1600-5000rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:プレミアム・50L
●JC08モード燃費:17.6km/L
●タイヤサイズ:195/55R16
●当時の車両価格(税込):364万円

[ アルバム : MINI ロードスター はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

1件
  • ミニ・スーパーレッジェーラ コンセプトくらいカッコよければまだ勝機はあったかもしれないけれど、これはただより不便なミニ・コンバーチブルだったからね。ミニ・クーペの不細工さよりはずっとマシだったけど。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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