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信号待ちで「P」や「N」に入れちゃダメ!? やりがち操作方法の間違いとは

掲載 更新 17
信号待ちで「P」や「N」に入れちゃダメ!?  やりがち操作方法の間違いとは

■信号待ちで、シフトレバーは動かす? 動かさない?

 信号待ちや渋滞で停車している際、AT車のシフトレバーを「D(ドライブ)」レンジから「P(パーキング)」や「N(ニュートラル)」レンジに入れる癖がある人がいます。しかし、それは間違った癖なのかもしれません。

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 AT車において、駐車するときにはシフトレバーをDレンジからPレンジに入れて駐車をします。では信号待ちのような、駐車ではなく停車の場合にはどうするのが正解なのでしょうか。

 実はDレンジのまま動かすべきではないというのが正解のようです。

 AT車はMT車のように、NレンジとDレンジを頻繁に変えるようなシフトチェンジを想定して作られていません。そのため、信号待ちや渋滞のたびにシフトレバーをDレンジからPやNレンジに入れることを繰り返していると、トランスミッションに無駄なダメージを与えてしまうことになります。

 あるトヨタ販売店の整備士は以下のように話します。

「最近のクルマは頑丈になっていますから、多少のことでは壊れません。停車中にNレンジやPレンジに入れてしまうのは、もともとマニュアル車に乗っている人に少なくないですが、Dレンジに入れたままでも壊れることはないと思います。

 しかし、年式が経っているクルマなどで、NレンジからDレンジに入れてすぐにアクセルを踏んだりするようなことを繰り返すと段々とシフトショックが大きくなるトラブルが生じる可能性があります」

 AT車は、MT車と比べて手間がいらず誰でも容易に運転操作ができます。「オートマチックトランスミッション」という名前の通り、自動的(オートマチック)に最適なギアに切り替えてくれます。運転中はシフトレバーをDレンジに入れておくことが、クルマにとっても優しいといえるでしょう。

 また、ある自動車修理工場のスタッフは、以下のようにも話しています。

「国産車では重大なトラブルになることはないですが、一部の輸入車はデリケートですので、ミッションに負荷を与える操作は避けたほうが良いと思います。

 例えば、フォルクスワーゲンやアウディなどの輸入車で採用されているミッションでは、マニュアル車のようにクラッチが付いた構造のミッションもあります。

 信号待ちのたびにPレンジやNレンジに入れ、発進のたびにDレンジに入れることを繰り返すと、ミッションに衝撃と負荷を与え、故障の原因になるかもしれません。

 過去には、『ゴルフ5』『ゴルフ6』『アウディA4』などの車種において、パドルシフトを使用した頻繁なシフト操作の繰り返しで、トランスミッションオイルの劣化や、摩耗した金属片が油圧制御回路に混入し、油圧を制御するユニット内部のニクロム線が切れてしまうトラブルがありました」

※ ※ ※

 JAFの公式ツイッターでは、「ATミッションのクルマで、交差点で停車するたびニュートラルにする人を見かけます。万が一エンジン回転が高い状態でDレンジにシフトしてしまうと大変危険。大事故にもなりかねません」というツイートもあり、万が一の事故を防ぐ意味でも、運転中はDレンジに入れたままが望ましいようです。

■車種によってはDレンジでなければ使えなく機能も?

 車種によっては、Dレンジから動かすことで使えなくなる機能もあるようです。前出の自動車工場のスタッフは、以下のように話しています。

「最近のクルマでは、『回生ブレーキ』といって、ブレーキを踏むことでクルマのバッテリーを充電する機能があります。

 車種によっては、ブレーキで減速する際にNなどのDレンジ以外にシフトポジションがあることで、回生ブレーキの機能がキャンセルされてしまう可能性もあります」

 ブレーキペダルを踏んで減速すると、ブレーキパッドがブレーキローターに押し付けられ、摩擦力によってクルマの速度が低くなっていきます。

 しかし、回生ブレーキでは、ブレーキペダルを踏むとクルマのモーターが減速するエネルギーを電気に変えて、バッテリーを充電。減速する際に、シフトレバーをNレンジに動かしてしまうと、回生ブレーキが適切に機能しなくなってしまうのです。

 ある中古車販売店のスタッフは、以下のように話しています。

「マニュアル車に乗っていた人ですと、信号が赤になると無意識的にシフトをNレンジにして駆動力を切り、惰性で走行することもあると思います。しかし、最近のクルマではそうする必要がないよう、Dレンジでも駆動力を切る制御をおこなうクルマも少なくありません。

 トヨタ『プリウス』や『アクア』のようなハイブリッドカーや、電気自動車では、むしろ走行中はDレンジに固定して、ちゃんと停止するときに初めてPレンジにいれた方が、結果的にクルマやバッテリーが長持ちするかもしれません」

※ ※ ※

 クルマにとって正しくない運転を繰り返していると、劣化が早まったり、思いがけない故障に繋がる場合もあります。長く乗るためにも、正しい運転方法で、可能な限りクルマに負担をかける運転はしないよう注意が必要です。

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みんなのコメント

17件
  • ええ〜嘘だ、やっちまったよ!
    こないだ、信号待ちでニュートラルに入れちまった。
    やべぇ、車壊れる!
    もう危ないから、明日から車通勤やめて電車で行くことにしよう。
    よかった、途中でエンコしたら大変なことになってたよ。
    もうこの車、廃車にするわ。
  • そんなことより前進からバックするとき、またはその逆で車が完全に停止してないのにガチャっとシフトしてしまう人はかなりいると思う
    それから考えたら停止中にPやNに入れることなんてたいした問題じゃないというかエンジンかかった瞬間走り出すアイドリングストップ車disってんの?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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