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ウィーンで過ごすクリスマスが最高な理由とは?

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ウィーンで過ごすクリスマスが最高な理由とは?

来年のクリスマスシーズンこそは、ウィーンで過ごしたい!


岡崎宏司の「クルマ備忘録」連載 第200回

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80年代半ば頃以降、、クリスマスシーズンの多くは海外で過ごしてきた。それが当然のことのようにもなっていた。

ここでいうクリスマスシーズンとは、11月下旬からクリスマス当日までを指す。多くの人たちにとっては忙しい季節でもある。

僕の業種も暮れの追い込みで慌ただしくなる。1年の括りとしての特集的な仕事も増える。だから、「ノンビリ旅行してる場合じゃないだろ!」とよく言われる。

でも、僕はこの時期を選ぶ。幸い僕はフリーランス。なので、しっかり計画を立て、やることさえやれば暮れの混雑から抜け出せる。

この時期、とくに欧州は寒いので観光客はほとんどいない。でも、クリスマスを楽しむため、地元の人が多く街に出ている。僕はこの雰囲気が好きだし、それに、クリスマスマーケットが楽しい。

クリスマスシーズンの主な行き先はヨーロッパ。ハワイやLA、サンフランシスコやNYのクリスマスも楽しい。、、でも、やはりヨーロッパにより惹かれる。


ロンドン、パリ、ミラノ、ウィーン、ミュンヘン、ミラノ、ドレスデン、、多くの街でクリスマスシーズンを過ごしてきた。どこも楽しかった。

しかし、、もしも三つに絞れと言われたら、ロンドン、パリ、ウィーンに絞る。二つにと言われたら、ロンドン、ウィーンに。一つにと言われたらウィーンだ。

確たる理由はない。だが、このところ、「今年のクリスマスどこに行こうか」となると、家内も僕も「ウィーンがいいね」となる。

ほんとうに確たる理由はない。「ウィーンは好き」だが、上に挙げた街もみんな好き。クリスマスシーズンの街の雰囲気にしても、ウィーンがとくにいいわけでもない。

それでもなぜか「ウィーンに行こう」となる。結局、今年も行けなかったが、「コロナが落ち着いたらウィーンに行こう」とはなっていた。

今年の8月以降、オーストリア国境はどの国に対しても解放されている。陰性証明や接種証明等の提示も一切不要。陽性者でも、一定の条件下では医療用マスクの着用を求められるものの、それ以上のことはない。

ホテルも、レストランも、カフェも、劇場も、、規制らしい規制は一切なくなったということのようだ。

日本帰国に際しても、、10月11日以降、有効なワクチン接種証明書があれば、出国前検査証明書も不要に。つまり、気の重い手続きはほとんどなくなったと言っていい。

オーストリアに限らず、多くの国にもこれは当てはまる。だから、「海外旅行したければすればいい」、、そんな状況になっている。

でも、今年はやめた。理由は、「なんとなく気が重かった」から。そう、プライベートな旅を楽しむには、なんの引っかかりもない、晴れ晴れとした気持ちで出かけたいからだ。

ヨーロッパもアメリカも、もはやマスクをしている人はゼロに近い。ニュース映像を見たりしながら、「コロナ禍に対する日本と欧米の意識の差」をつくづく感じさせられる。

それはそれでいい。、、でも、「郷に入れば郷に従う」ことが抵抗なくできるのかといえば、たぶん答えは「ノー」だろう。

かつて、インフルエンザが大流行した時、飛行機の中でマスクをしているのはほぼ日本人だけ。日本発のフライトなら日本人が多いのでいいが、そうでないと違和感が出る。

日本に来た観光客が、ニュースのインタビューなどで「日本人がみんなマスクをしている」ことに驚きの声をあげるが、日本人側から見れば逆の反応になる。

まぁ、そんなことで今年もウィーン行きは諦めた。、、のだが、、これで、長年続いてきた「クリスマスシーズンを海外で過ごす習慣?」は、3年連続してストップしている。

さて、「なぜ、ウィーンなのか?」に話を戻そう。

「確たる理由はない」と言ったが、自分でも「どうしてウィーンなのだろう?」と思うことがある。

ウィーンが好きなことは間違いない。でも、もし「パリやロンドンよりも好きな理由を挙げて」と言われたら、答えに窮する。

ロンドンやパリの方が見どころはずっと多いし、大好きなクリスマスマーケットにしても、ずっと中身は濃くスケールも大きい。

買い物ひとつにしても、ロンドンとパリは引くに引けないものに出くわす確率が高い。

アンティークものなどその典型。わが家に置いてある、あるいは家内のアクセサリー ケースに入っているアンティークものの多くが、ロンドンかパリで出会ったものだ。

そう、若い頃、、体力が十分あった頃は、スケールの大きさ、見どころの多さ、惹かれるものの多さで行く先を決めていた。だから、ロンドンに、パリに、そしてミラノに行く頻度が高かった。

ところが、歳を重ねるにつれ、行動範囲の狭い、楽で怠惰な旅を好むようになった。物欲も低下し、あまり買い物もしなくなった。

早起きしてアンティークマーケットへ、、そんなことは真っ平ゴメンだよ、、といった方向へと変わってきたのだ。

となると、旅の仕方も変わってくる。あまり歩き回らなくても楽しめる、のんびりまったりと時を過ごせるような街に心が向く。

そんなことで、ここ10年くらい、よく行くようになったのがウィーンとミュンヘン。

街全体としては決して小さくはない。でも、街の中心というか、われわれの好きなエリアはコンパクトにまとまっている。立地のいいホテルを選べば、「徒歩圏内」ですべて事足りる。怠惰な旅にはうってつけだ。

そして、最後に絞られたのがウィーン。ミュンヘンよりさらに狭い範囲に、僕たちの好きなあれこれがまとまっている。

ウィーンのシンボルでもある国立歌劇場とシュテファン寺院広場を結ぶケルントナー通りは、ウィーンでもっとも賑やかで華やかな通り。かつ、この区間は道路幅が広い上に歩行者専用なのもうれしい。

だから、寛いだ散策が楽しめる。すでに話したが、家内も僕も物欲が大幅に低下している。だから買い物はほとんどしない。でも、ウィンドゥショッピングは好きだ。

ケルントナー通りを飾るクリスマス イルミネーションも心を弾ませる。ウィーンのそれは、華やかではあっても軽々しくない。だから落ち着ける。

泊まるのは国立歌劇場の裏手に位置するホテル ザッハー。ケルントナー通りとも接する地の利も抜群だ。

街をぶらぶらしてカフェでひと休み。天気が良ければ、近くの公園散策も楽しい。公園でもストリートミュージシャンの演奏に出会えることがあるが、これは楽しい。

ストリートミュージシャンといえば、ケルントナー通りではよく演奏している。これも楽しみなことのひとつだ。

以前はクリスマス コンサートによく行っていた。でも、最近はそれもパス。ストリートミュージシャンを楽しみ、ホテルの部屋で寛ぎながら、iPhoneでクリスマス音楽を聴くでもなく聴いたり、、そんなことで楽しい。

バッグの隅に突っ込んで持っていける、軽くて小さなスピーカーを繋げば、手軽にバックミュージックが聴ける。

朝食はホテルでとるが、昼と夜は、街の気軽なレストランで済ませることが多い。昔はいいレストランに行くのも、旅の楽しみのひとつだった、でも、今は気軽な方が優先する。

こうして怠惰に過ごすウィーン、怠惰に過ごさせてくれるウィーンが好きだ。もう3年も行っていないが、来年のクリスマスシーズンこそはウィーンで過ごしたい。きっと願いは叶えられるだろう、、来年こそは、、。


● 岡崎宏司 / 自動車ジャーナリスト


1940年生まれ。本名は「ひろし」だが、ペンネームは「こうじ」と読む。青山学院大学を経て、日本大学芸術学部放送学科卒業。放送作家を志すも好きな自動車から離れられず自動車ジャーナリストに。メーカーの車両開発やデザイン等のアドバイザー、省庁の各種委員を歴任。自動車ジャーナリストの岡崎五朗氏は長男。

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みんなのコメント

1件
  • カーヴュー民の99.9%は俺を含めて男社会の底辺

    ウィーン少年合唱団の子供はキXタマ取ってんのか?レベルのおじさんには風俗情報の方がありがたい

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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