ミニ・ブランドをBMWグループが手がけるようになってから、かれこれ18年。2014年に登場した現行モデルは3代目で、2018年にはフェイスリフトを実施。モデルフェーズの後半に入っている。
1959年のクラシック・ミニ登場から60年目を迎える2019年は、ミニにとって大きな節目の1年だった。60周年記念モデルの「MINI 60 YEARS EDITION」が販売されたほか、9月のフランクフルト・モーターショーでは、ミニ初の量産バッテリーEVである「ミニ クーパーSE」が発表された。
世界限定3000台のミニ ジョン クーパ ワークスGP。Tim Adler節目の2019年を締めくくる最後、ロサンゼルス・オートショーでお披露目されたのが「ミニJCW(ジョン クーパー ワークス)GP」である。2017年秋におこなわれたフランクフルト・モーターショーで公開された「ミニJCW GPコンセプト」の市販バージョンだ。
2年前、フランクフルトのショー会場でコンセプトカーを見たとき、「ほぼこのデザインのままで市販する予定です」と、聞いた。「本当にそんなこと出来るのか!? コレはほとんどレーシングカーだよ!」と、信じられなかった。しかし、10月29日にドイツ・ミュンヘンで極秘裏におこなわれたデザイン・ワークショップで実車を見た瞬間、それが現実になっていたことに衝撃を受けた。
ミニ ジョン クーパ ワークスGPは3ドアのみの設定。ほかのボディ形状は設定されない。Tim Adlerマフラーはセンター2本出し。Tim Adler大型のルーフスポイラーはGPのロゴ入り。Tim Adlerとはいえ市販化のため、エアロパーツのサイズやドアミラーの形状など、ディテールは大人しくなっていたものの、クルマ全体を包むスポーティでダイナミックなイメージは、まさにコンセプトカーのそれだった。特徴的なフローティング構造の前後ワイドフェンダーや、複雑な造形のリアウイングなどが、ミニにかつてないほどのスポーティなルックを与えている。まさに「ミニ ブランドの頂点」に相応しい仕上がりである。
ミニのチーフデザイナーであるオリバー・ハイルマー氏は「“過去最強のミニ”に相応しい、エクストリームなデザインを目指した」と言う。
新型JCW GPの最大の特徴は、やはり迫力満点のエアロパーツだ。左右各40mmのワイド化をもたらしたフェンダーはリサイクル・カーボン製で、優れたエアロダイナミクスも実現している。大きな“GP”のロゴがあしらわれた8の字型のリアウイングもダウンフォースと整流効果を発揮する。
ミニ ジョン クーパ ワークスGPについて話すチーフデザイナーのオリバー・ハイルマー氏。Tim Adlerほかにもエクステリアは、専用デザインのフロントバンパーや専用フロントグリル。ディフューザー状の専用リアバンパー、センター2本出しのエグゾーストエンドなどを装着。ボディカラーは専用のレーシンググレー・メタリックで、各所にピアノブラックやクロームのパーツが奢られる。
ストライプはミニでおなじみのチリレッドだ。足まわりは、クロスデザインの専用18インチ鍛造アルミホイールを装着。225/35R18サイズのハンコック製スポーツタイヤ「VENTUS S1 evo2」を履く。シャシーは専用チューニングが施され、キャンバー角も最適化。車高は通常のJCWより10mm低められている。
18インチのアルミホイールは専用デザイン。“GP”のロゴ入りセンターキャップ付き。Tim Adlerインテリアも、12時の位置にアルミ製のマーカーがあしらわれた専用ステアリング・ホイールやメッシュ構造のアルミ製シフトパドル、専用のデジタル・メーター・クラスター、ヘッドレスト一体構造の専用スポーツシートを装備し、リアシートは取り払われてカーボン製の補強バーが装着される、といった具合に戦闘的だ。
ステアリング・ホイールは専用デザイン。Tim Adlerダッシュボードは「GP 2020」の文字入り。Tim Adler販売台数は全世界3000台限定。初代のJCW GPキット装着車や2代目ミニJCW GPよりは多い(どちらも世界限定2000台)。ここまで手の込んだモディファイをしてくるとは、強い意気込みを感じる。文句なくカッコイイ。見ているだけでドキドキしてくる。
もちろん、新型ミニJCW GPは走りも相当なレベルといえそう。エンジンは、最高出力225kW(306ps)、最大トルク450Nmを発揮する2.0リッター直列4気筒直噴ターボの「MINIツインパワー・ターボ・エンジン」を搭載。トランスミッションは8速スポーツATが組み合わせられ、トルセンLSDも搭載する。静止状態から100km/hまでに要する時間は5.2秒、最高速度は265km/hに達する。ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェのラップタイムは、先代ミニJCW GPから約30秒短縮され、なんと8分を切るというから驚きである。
搭載するエンジンは、2.0リッター直列4気筒直噴ターボ「MINIツインパワー・ターボ・エンジン」。Tim Adler新型ミニJCW GPは、3ドアのみの設定で、今後もほかのボディタイプが作られる予定はない。デリバリーは2020年夏頃を予定。日本市場にも右ハンドル仕様が240台導入されるという。価格は消費税込みで576万円。史上最強のミニが手に入るのなら、決して高くはないと思う。
文・竹花寿実
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