Rolls-Royce Wraith Eagle VIII
ロールス・ロイス レイス イーグルVIII
【全容解説】「ポルシェ911(タイプ992)カレラS & 4S」のすべて。
「イーグルVIII」航空機エンジンへのオマージュ
ロールス・ロイスは、5月24~26日に開催されたコンクールデレガンス ヴィラ デステに向けて、「レイス イーグルVIII」を発表した。この特別なレイスは20世紀に達成された冒険的偉業に敬意を表し、ビスポーク部門のハウス・オブ・ロールス・ロイスによって50台が製作される。
1919年6月、第一次世界大戦用に開発されたヴィッカース ヴィミー爆撃機を改良した航空機が、世界初の大西洋横断無着陸飛行を達成。機長のジョン・オールコック、アーサー・ブラウン中尉のふたりにより、カナダのニューファンドランド島のセントジョンからアイルランドのクリフデンまで飛行している。
このヴィミー爆撃機に搭載されていたのが、最高出力350bhpを発揮するロールス・ロイス製20.3リッターV型12気筒“イーグルVIII”エンジンだった。この偉業から100周年となる2019年、ロールス・ロイスは今回の特別仕様車を発表した。
ウィンストン・チャーチルも称えた偉大な冒険飛行
この危険を顧みない冒険飛行について、かのウィンストン・チャーチル卿は次のように語っている。
「私たちは、この偉業について何を最も賞賛すべきだろうか? 彼らの大胆さ、決意、技術、科学、航空機、そして搭載されていたロールス・ロイス製エンジン・・・。あるいは彼らの幸運だろうか?」
ジョン・オールコックとアーサー・ブラウンは、この飛行中にあらゆる困難に見舞われている。無線機と航法計器はすぐに壊れ、深い雲と霧のなかでパイロットたちは何時間もの飛行を強いられることになった。ロールス・ロイス“イーグルVIII”エンジンは、唯一トラブルから無縁のコンポーネンツだったという。飛行中、これまで経験したことのない115m/hというスピードにも耐え切ったのだ。
夜間飛行をイメージしたボディカラー
「レイス イーグルVIII」のエクステリアは、オールコックとブラウンの夜間飛行からインスピレーションを得た。ボディカラーはガンメタルとセルビーグレーのツートン。この2色は真鍮のラインで区切られている。グリルはヴィミー爆撃機に搭載された“イーグルVIII”のエンジンカウルからのモチーフ。ホイールは半透明のシャドウカラーが採用され、一部がポリッシュ加工されている。
冒険家を勇気付けたグリーンの光り
インテリアも同様のコンセプトでまとめられており、セルビーグレーとブラックレザーに真鍮のアクセントが与えられた。真鍮製スピーカーカバーには冒険飛行の推定飛行距離である「1880マイル」が描かれており、真鍮カラーのRRモノグラム柄がヘッドレストに刺繍されている。ドライバー側のドアには、チャーチルによるふたりの冒険飛行を讃えるコメントを入れた真鍮製プレートが配された。
インテリアのアイポイントとなるのが、ロールス・ロイスの特徴である時計だろう。過酷な寒さと漆黒の闇に見舞われた夜間飛行中、オールコックとブラウンは計器板のグリーンの照明と、右舷エンジンから発生していたバックファイアを唯一の照明としていた。この歴史的出来事に敬意を表し、文字盤はグリーンに光り、フェイシアには着陸地点の座標が刻印された。
ルーフに映し出される冒険飛行の夜空
そして最もユニークな特徴がスターライトヘッドライナー。ルーフには1919年にふたりの冒険家が見ていた1183もの星と飛行経路が記され、雲海も刺繍された。これは「1919年6月15日午前0時17分、北緯50度07分、西経31分」という、飛行経路のちょうど中間地点だという。
ロールス・ロイスのトルステン・ミュラー-エトヴェシュCEOは、「レイス イーグルVIII」について以下のようにコメントした。
「今回発表した『レイス イーグルVIII』を見れば、誰もが一目惚れしてしまうはずです。これは英雄、そして先駆者へのオマージュです。そして、ウェストサセックス・グッドウッドの『ハウス・オブ・ロールス・ロイス』で、素晴らしい技術を持つ職人達によって、すべてのオーダーメイドに応えて製造されます。現在、ラグジュアリーブランドの世界では、ビスポーク、オーダーメイドがトレンドになっています」
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