肉体と頭脳を駆使した大人気スパイアクション映画『ミッション:インポッシブル』シリーズ。その7作目であり、完結編第一部と噂される『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』の公開が目前に迫ってきた。
毎回バイクアクションで魅せてくれる本シリーズだが、特に今回はド迫力のシーンが炸裂! 主役のトム・クルーズが自らバイクで崖下に飛び降りるシーンは最大の見所の一つだ。一体どんなバイクが劇中で活躍するのか、詳しく調査してみた!
トム・クルーズがホンダで宙を舞う……練習は1万回超!! 『ミッション:インポッシブル』最新作はバイク好きにもアツい
文/沼尾宏明、写真/ホンダ、カワサキ、BMWモトラッド、©2023 PARAMOUNT PICTURES.
1200mの高さからトム様がバイクでジャンプ!
トム・クルーズがスタントなしで崖からダイブ。滞空時間が異様に長い! ジャンプの練習をなんと1万3000回も行ったという ©2023 PARAMOUNT PICTURES.
黒いバイクに乗ったトム・クルーズが海抜1200mもの断崖絶壁から大ジャンプ。あわやという場面でトム様のパラシュートが開き、バイクだけ崖下へ真っ逆様に落ちていく。
この予告編を見て、鳥肌が立った人も多いのではないだろうか?
――7月21日から全国公開される話題作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』。ご存知のとおり『ミッション:インポッシブル』シリーズは、トム・クルーズ演じるスパイ組織IMFに所属する主人公イーサン・ハントの活躍を描く人気シリーズだ。その7作目にしてシリーズ初の前後編が本作となる。
トム様は根っからのバイクマニア。1980年代に社会現象となった『トップガン』ではGPZ900R、最近公開されメガヒットした続編『トップガン・マーヴェリック』ではNinja H2を駆ったことでも有名だ。
また、スタントマンを極力使わず、危険なアクションシーンを自ら演じることでも有名。歴代の『ミッション:インポッシブル』でも多くのバイクスタントを自ら行っている。
プレスシートによると、冒頭に挙げたバイクジャンプのシーンは最大の見所のひとつ。トム様が「俳優人生で最も危険」と語ったほか、スタッフ全員が『ミッション:インポッシブル』の頂点を極めた、と語るほどだ。
とにかく膨大な手間と時間がかかっている。専用のモトクロスコースを作り、トム・クルーズ自ら1年にわたって高所ジャンプの練習をなんと1万3000回も行った。さらに本番では、半年の時間をかけてノルウェーにジャンプ台を建設。わずか幅3mのスロープから6回も崖から落ちるシーンを撮影した。
本番はCRF250Rだが、CRF450Rも使われていた!
ホンダCRF250L。ジャンプの撮影では2018~2020年型が使用された(写真は2018年型 当時価格83万1600円)。レーサーだけに車重は108kgと超軽量。2022年型で現行型にフルチェンジされた
もちろんバイクファンとしては車種が気になるところ。予告映像や広報写真から確認すると、ジャンプシーンはホンダのCRF250R、その前の山岳地帯を疾走する場面ではCRF450Rが使用されていた。なおメイキング映像における練習ではこの2台が使われている。
年式は、アルミ製ペリメーターフレームの形状からCRF450Rは2017~2020年型、CRF250Rは2018~2020年型と思われる。これは撮影年が2020年だったことからも確実だろう。
ともにマフラーは左右2本出しのチタン製フルエキゾーストに換装。外装もカーボン製にモディファイされている。なお公式資料によると、ジャンプシーンのCRF250Lは300ccにまで排気量アップされているという。
この2台は競技用のモトクロスレーサー。勝利を目的に開発され、アルミフレームに水冷単気筒を搭載する。CRF450Rはホンダのモトクロス競技専用車としては最高峰。2019~2020年のモトクロス世界選手権MXGPクラスでは、このマシンでティム・ガイザーが年間タイトルを連覇している。
CRF250Rは、2018年型からエンジンをSOHC→DOHCに変更するなどのフルチェンジを行い、全日本モトクロス選手権を中心に常勝を飾っている。
なんと公道走行可能なバージョンも存在した!
ロードゴーイングレーサーのホンダCRF450L。エンジンはCRF450Rをベースに各部を仕様変更し、1段ギアの多い6速ミッションとしている。燃料タンクは専用のチタン製だ。当時価格129万6000円
2台とも公道走行は不可だが、CRF450Rの公道走行レプリカ「CRF450L」が2018年9月に登場して世間を驚かせた。CRF450Rと70%ものパーツを共有しつつ各規制に対応し、保安部品を装着した仕上がりだったからだ。
水冷4ストSOHC4バルブ単気筒は、日本仕様でわずか24ps(海外仕様は約40ps)。しかし車重が圧倒的に軽く、CRF450Rの112kgから+9kgの131kgに留めている。
国内仕様は2019年型のみ1年限りで生産で終了。現在、新車では購入できないが、中古車は稀に流通している。Webikeによると中古車は2台あり、本体価格は129.8万円と178万円。高めの相場を形成している。
またCRF250Rに公道バージョンは存在しないが、フォルムなどを踏襲した公道走行OKのデュアルパーパス「CRF250L」がラインナップされている。
G310GSも登場! 華麗なチェイスシーンを披露
またもトム様自らがライディングする白バイ仕様のG310GS。ローマ警察のカラーとサイドケースでカスタムされている ©2023 PARAMOUNT PICTURES.
劇中ではBMWのG310GSも登場し、ローマの古い街並みと石畳を舞台にアクションを繰り広げる。
イーサンが白バイ仕様のG310GSを拝借し、パトカーを盗んだヒロインのグレースを演じるヘイリー・アトウェルをチェイス。銃撃戦を経て、二人は一緒に手錠を掛けられながらBMW M5コンペティションで脱出し、黄色のフィアット500を一緒に運転する。
ここでもトム様は自らアクションを担当。石畳で思うようにドリフトできず苦労したというが、まさに驚異的だ。
究極のミッションが描かれる。そして続編でより危険なスタントが!
海外での滑り出しは上々だ。アメリカなどでは既に7月12日から公開され、週末の全米興行収入ランキングで1位を獲得。全世界では1億5500万ドルを記録し、シリーズ最大のオープニング成績となる
本作のストーリーでは、イーサン・ハントらに全人類を脅かす新兵器が悪の手に渡る前に見つけ出すことがミッションとして課せられる。しかし、イーサンの“逃れられない過去”を知る“ある男”が迫り、世界各地で命を懸けた攻防を繰り広げるというもの。
タイトルにある「レコニング」とは、移動経路や距離などから位置を割り出して航行する“推測航法”の意。転じて、情報のない中で推測や結果を出すことを指す言葉でもあり、「デッドレコニング」とは直訳で“死の報い”という意味にもなる。このサブタイトルに様々な意味が込められていることだろう。
クリストファー・マッカリー監督は次のように話す。「『デッドレコニング PART ONE』のバイクジャンプはこれまで試みた中で最も危険なスタントでした。それ以上に怖いことといえば、『デッドレコニング PART TWO』のために計画していたスタントだけです」
2024年6月に公開されるパート2には、今回より危険なアクションがある・・・・・・。まずパート1を見て度肝を抜かれてから、続編の準備をしておきたい!
■タイトル:『ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE』
■監督・脚本:クリストファー・マッカリー(『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』)
■出演:トム・クルーズ、ヘイリー・アトウェル、ヴィング・レイムス、
サイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソン、ヴァネッサ・カービー、
イーサイ・モラレス、ポム・クレメンティエフ、ヘンリー・ツェニー
■全米公開:2023年7月12日
■原題:Mission:Impossible – DEAD RECKONING PART ONE
■公開表記:7月21日(金)全国公開!
■マルシー:©2023 PARAMOUNT PICTURES.
■配給:東和ピクチャーズ
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みんなのコメント
私も乗ってるので廃棄するバイクの部品だけでも欲しいです。