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300km/h超えの超スーパーバトル 2023 SUPER GT第2戦 FUJI GT450kmレース

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300km/h超えの超スーパーバトル 2023 SUPER GT第2戦 FUJI GT450kmレース

2023 AUTOBACS SUPER GT第2戦『FUJI GT 450km RACE』の決勝レースが5月4日(木)(1周4563m×100周)に静岡県の富士スピードウェイで行われた。数日前までの天気予報では決勝日は雨予報であったが、前日の予選・決勝共に快晴の元の絶好のレースデーとなった。

ゴールデンウイーク期間中に行われた、日本最高峰の超人気レースSUPER GTは、2日間の観客動員数が80,200人となり、富士スピードウェイ場内の駐車場は溢れ、決勝日の早朝から場外の臨時駐車場に駐車せざるを得ない状況になり、大いに盛り上がった。

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順当な滑り出しでレースが始まった

GT500のスタート1週目はポールポジションの#100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)が死守。2番手は予選2位の#19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)3位はNo.16 ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺)が3番手とここまでは予選順位の通り。4番手には#24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平)が予選5位から1番手上げて1周目を終えた。

2周目のダンロップコーナーで16号車が19号車を捉えて2位に浮上、24号車も同じ周に19号車を抜いて3位でコントロールラインに戻ってきた。36au TOM'S GR SupraTOYOTA GR Supra (坪井翔/ 宮田莉朋)は予選6位から徐々にポジションを上げ、早くも8周目のコカ・コーラコーナーで24号車を捉えて3位に浮上し、30周目には16号車をパスし2番手に浮上した。

16号車がピットインでアクシデント

31周目には100号車が16号車と共に最初のピットインをし、36号車はトップに浮上。32周目に36号車もピットインをし、メカニックたちの素早い作業で100号車の前でコースに復帰することに成功した。その後は他車よりもハイペースで周回することで、徐々に後続との差を広げていく。40周目にはGT500各チームが1回目のピットインを済ませ、その時点でのトップ5は36号車、8号車、100号車、24号車、16号車と続く。その後36号車は2番手に対し約10秒のマージンがあり、半分の距離の50周目を過ぎた辺りから各チーム2回目のピットインを開始。8号車、36号車、100号車が続々とピットイン。

36号車はスタートドライバーの坪井から宮田にステアリングを託しそのままトップを死守。3番手の100号車は8号車と順位が入れ替わって2位にアップ。悲劇は突然やってきた。5位を走行していた16号車がピット作業違反によるペナルティを受けるというアクシデントで上位から脱落してしまったのだ。その後78周目には2回目のピットインを先伸ばししていた24号車がピットイン。平手がそのままドライブ、ピットアウト時には36号車、100号車に続く3番手となり、ピットインを遅らせてジャンプアップを狙う作戦が成功する形となった。

終了間際の不運

しかし残り5LAPの95周目に悲劇が起こる。何とダンロップコーナーにおいて、2台でバトルしていたGT300の1台が姿勢を乱し、平手の乗る24号車のラインに突然入り込んでしまい、24号車の左フロントに強烈にヒット。その後スモークを上げながらピットに戻るが、クーラントが漏れたりとダメージが大きかった為、残念ながらレース復帰できず、ガレージに入ったままレースを終えることとなってしまった。

片や3位を走っていた8号車は最終ラップを前にガス欠なのだろうか突如スローダウンしピットイン。4位を走行していた17号車が3位表彰台を獲得した。

GT300は戦略による明暗が明確に出た

GT300クラスは、ポールポジションの#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rをドライブするジョアオ・パオロ・デ・オリベイラに続き、予選2位の#31 apr LC500h GT(嵯峨宏紀/小高一斗/根本悠生)が続く。2周目には予選3位の#4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)が31号車をオーバーテイク。56号車は4号車と31号車の争いを尻目にリードを広げていく事に成功。2周目には早くも予選5位の#2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響/加藤寛規)と、#52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)が今回のレギュレーションである2回給油の1回目の給油の為ピットイン。素早く給油のみを行った。

ポールトゥウィンなるか?

その後ポールスタートの56号車含め、GT300全車が1回目のピット作業を終えると、ピットインのタイミングを図る作戦を成功させた、2号車と52号車がトップ2となっていた。56号車はデ・オリベイラが2スティントのステアリングを握っており、ペースを上げて上位をうかがっていた4号車が、39周を過ぎたあたりから横Gが掛かる時のみフロントから白煙が上がるというマシントラブルで、42周目に緊急ピットインを余儀なくされ、そのまま復帰できずレースを終えてしまった。

終盤のドラマ

残り周回数50周を過ぎ、2号車、52号車が2度目のピットイン。61周目に56号車がピットインして名取がステアリングを握る。その時点でトップは2号車となり、2番手56号車の名取の猛追がここから始まった。2号車の2回目ピットインが早かった為、その時に交換したタイヤのグリップが落ちてきたのか、あるいは後半勝負の為に温存しているのか、ペースが伸びない。そこに猛追してきた56号車名取が87周目の最終コーナー手前で追いつき、最終コーナーを名取らしい攻めの走りで2号車のイン側にズバリと入り、メインストレートでついに2号車をオーバーテイクして首位に返り咲くことに成功した。2号車は最後の最後まで56号車の背後に付きオーバーテイクを狙ったが、巧みなライン取りで相手に隙を与えない見事なドライビングで、そのまま逃げ切り56号が優勝した。名取は嬉しい初勝利となり、2位は2号車、3位は52号車となった。

GT500ポイント圏内リザルト 1位 #36 au TOM'S GR Supra 坪井翔 / 宮田莉朋 2位 #100 STANLEY NSX-GT Honda NSX-GT 山本 尚貴 / 牧野 任祐 3位 #17 Astemo REAL RACING Astemo NSX-GT 塚越広大/松下信治 4位 #14 TGR TEAM ENEOS ROOKIE ENEOS X PRIME GR Supra 大嶋和也/山下健太 5位 #3 Niterra MOTUL Z3 千代 勝正 / 高星 明誠 6位 #37Deloitte TOM'S GR Supra TOYOTA GR Supra GT500 笹原 右京 / ジュリアーノアレジ 7位 #23 MOTUL AUTECH Z 松田 次生 / ロニー・クインタレッリ 8位 #39 TGR TEAM SARD DENSO KOBELCO SARD GR Supra 関口雄飛/中山雄一 9位 #1 TEAM IMPUL MARELLI IMPUL Z 平峰一貴/B.バゲット 10位 #16 ARTA MUGEN NSX-GT Honda NSX-GT 福住 仁嶺 / 大津 弘樹

GT300ポイント圏内リザルト 1位 #56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 J.P.デ・オリベイラ / 名取 鉄平 2位 #2 muta Racing GR86 GT TOYOTA GR86 堤 優威 / 平良 響 / 加藤 寛規 3位 #52 埼玉トヨペット Green Brave 埼玉トヨペットGB GR Supra GT 吉田広樹/川合孝汰 4位 #65 K2 R&D LEON RACING LEON PYRAMID AMG 蒲生尚弥/篠原拓朗 5位 #65 PONOS GAINER GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 安田 裕信 / 大草 りき 6位 #88 JLOC ランボルギーニ GT3 LAMBORGHINI HURACAN GT3 小暮 卓史 / 元嶋 佑弥 7位 DOBOT Audi R8 LMS Audi R8 LMS 片山 義章 / R.メリ・ムンタン / 神 晴也 8位 apr LC500h GT LEXUS LC500h 嵯峨 宏紀 / 小高 一斗/ 根本 悠生 9位 K-tunes RC F GT3 LEXUS RC F GT3 新田 守男 / 高木 真一 10位 HOPPY Schatz GR Supra GT 菅波 冬悟/ 野中誠太

次戦のSUPER GT第3戦は6/3-4に三重県の鈴鹿サーキットにて450kmレースとして開催される。 是非とも生でこの壮絶なバトルを観ていただきたい。

Photo/text:Hisao.sakakibara

【筆者の紹介】Hisao sakakibaraモータスポーツフォトグラファー。レーシングカー好きが高じて、サーキット通いに明け暮れる。モータスポーツの撮影取材を始めて25年のベテランフォトグラファー。

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みんなのコメント

1件
  • 細かい話になるが、300キロなんて全然超えてませんよ、予選でさえ・・・
    俺のボロ単車は簡単に超えますよ20秒で
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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