マイケル・アンドレッティが主導してF1に参戦するために設立した会社の名称が、『アンドレッティ・レーシング・リミテッド』から『キャデラック・フォーミュラ・レーシング・リミテッド』に変更されたことが分かった。これにより、2026年の参戦を目指す11番目のチームのプロジェクトから、アンドレッティの名が完全に外れたことになる。
この名称変更は、12月12日に電子申請が行われ、2024年12月13日にイギリスで正式に登録された。
F1に11番目のチームが誕生へ。GM/キャデラックの2026年参戦において基本合意が成立。将来はPUも製造、フルワークスに
元々は2022年半ば、当時のアンドレッティ・グローバル会長マイケル・アンドレッティと、株主兼取締役のダン・タウリスのリーダーシップの下でチームが発足したが、そのアイデンティティが大きく変化した。
アンドレッティ・レーシングのF1参戦に向けた当初の試みは、2023年、FIAへの正式なプロセスによる申請から始まったが、それは困難な道のりに直面した。
アンドレッティのエントリーはFIAの厳しい評価をクリアし、規制ストレステストに合格した唯一のチームとなった。しかしこの申請は、2024年初めにフォーミュラワン・マネジメント(FOM)によって却下された。
FOMが却下したことを受けて、アンドレッティは意志決定プロセスの公平性に関する調査を求めるべく、アメリカ司法省に問題を報告。独占禁止法(反トラスト法)の違反に当たるのかどうかの調査が開始された。
プロジェクトは暗礁に乗り上げたかのように思われたが、その後、パートナーであるゼネラルモーターズ(GM)がプロジェクトを主導することで、転機が訪れた。
将来のエンジンサプライヤーとしてのキャデラックの関与によって、スポーツにおける持続可能性と投資に関してFOMが抱えていた主要な懸念が解消された。
さらに戦略的な再編により、プロジェクトの実行可能性はいっそう高くなった。マイケル・アンドレッティは、アンドレッティ・グローバルのCEOを退任し、ダン・タウリスに全権を委譲した。タウリスは、FOMの期待に沿うよう修正されたアプローチを取り、その結果、F1とGMは、11月25日、GMが2026年にF1の11番目のチームとして参入することで基本合意に達したこと、GMがキャデラックF1チームとして活動を行うことを発表した。
今回の社名変更は、この発表と一致して行われ、登録されていた組織名からも、アンドレッティの名前が外され、『キャデラック・フォーミュラ・レーシング・リミテッド』に変更された。
現在は、GM/キャデラックがプロジェクトをリードし、2026年のデビューを目指し、競争力あるチームとしての体制作りが進められており、チームの代表に、かつてマルシャのスポーティングディレクターおよびCEOを務めたグレアム・ロードンが就任することが最近発表された。
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