温室効果ガス排出量の目標達成のために、国は2035年、東京都は2030年を目途に、乗用車の純ガソリン車&ディーゼル車の新車販売を禁止し、電動化を促進する方針を表明している。
国産自動車メーカーも、日本国内よりも、海外市場での対応を迫られる格好となり、続々コンセプトモデルを含めて電動車を発表している。
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今回は現在日本で買えるピュアEV、そして今後登場するEVを一挙紹介していきたい。まずは、国産車編からご覧いただこう。
※本稿は2021年7月のものです
車両解説/永田恵一 文/鈴木直也 写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2021年8月10日号
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■日本車編
●トヨタ C+pod(165万~171万6000円)
超小型モビリティ規格に合致するマイクロEV。2人乗りとなるほか、最高速も60km/hに抑えられ、スペックは12.5ps&150km。小さいながら給電も可能だが、一般販売の開始は来年以降の見込みだ。
トヨタ C+pod(165万~171万6000円)
●日産 リーフ(332万6400~499万8400円)
量産EVの先駆車となったCセグカー。スペックは標準(バッテリー容量40kWh、150ps&322km)、e+(バッテリー容量62
kWh、217.5ps&458km)の2つで、ニスモやオーテックも設定。
日産 リーフ(332万6400~499万8400円)
●ホンダ ホンダe(451万~495万円)
主にシティコミューターとしての使用を想定したコンパクトEV。RR構造を採用しており、ラインナップは標準(130ps&283km)、アドバンス(153.6ps&259km)の2つで、未来的なインテリアも魅力。。
ホンダ ホンダe(451万~495万円)
●マツダ MX-30 EV(451万~495万円)
MX-30をベースにしたマツダ初のEV。LCAのベストバランスを目指し、スペックは145.5ps&256km(バッテリー容量35.5kWh)のみで、3グレードを設定。EV化によるシャープな走りも魅力だ。
マツダ MX-30 EV(451万~495万円)
●レクサス UX300e(580万~635万円)
プレミアムコンパクトクロスオーバーのUXをベースにしたレクサス初のEV。スペックは54.4kWhのバッテリーを搭載し、204ps&367kmで、バージョンCとバージョンLを設定。
レクサス UX300e(580万~635万円)
●日産 アリア(660万~790万200円)
今冬発売予定のDセグクロスオーバー。ラインナップはB6のFF(217.5ps&450km)、B9のFF(242ps&610km)、B6の4WD(340ps&430km)、B9の4WD(394.3ps&580km)の4つだ。
日産 アリア(660万~790万200円)
■輸入車編
クリーンディーゼルに力を入れていた欧州メーカーだが、温室効果ガス排出量の目標達成だけでなく、欧州CAFE(企業別平均燃費基準)規制まで加わったことで、EVにシフトする動きが急加速している。
これまではテスラの独壇場ともいえたEV市場だが、信頼性やブランド力の高さを武器に、シェア奪還に本腰を入れている。
国産メーカーよりも選択肢が多い海外メーカーの、いま日本で購入できるピュアEVたちを紹介していきたい。
●テスラ モデルS(1069万9000~1599万9000円)
ラージセダンのEVで、680ps&652kmのロングレンジと、1033ps&628kmのPlaidを設定。特に0-100km/h加速はどちらもスーパーカー級の速さだ。
テスラ モデルS(1069万9000~1599万9000円)
●テスラ モデル3(439万~717万3000円)
ベンツCクラス級のEVセダンで、スタンダードプラス(リア駆動で448km)、ロングレンジAWD(580km)、パフォーマンス(AWDで567km)の3つを設定。
テスラ モデル3(439万~717万3000円)
●テスラ モデルX(1169万9000~1499万9000円)
モデルSのクロスオーバー版的存在。航続距離はロングレンジで580km、Plaidは547kmで、モーター出力はモデルSに準じる。リアドアはガルウイングで、未来的な雰囲気と乗降性の向上を両立。
テスラ モデルX(1169万9000~1499万9000円)
●メルセデス・ベンツ EQA(640万円)
GLAをベースにしたFFとなる小さい部類のミドルクロスオーバーで、スペックは66.5kWhのバッテリーを搭載し、190.3ps&422km。最低地上高は210mmとSUV並みに高い。
メルセデス・ベンツ EQA(640万円)
●メルセデス・ベンツ EQC(895万円)
メルセデス初のEV。GLCベースの4WDとなるミドルクロスオーバーで、80kWhのバッテリーを搭載し、スペックは408ps&400km。なおEQAとは対照的に最低地上高は130mmと乗用車並みに低い。
メルセデス・ベンツ EQC(895万円)
●アウディ e-tron 50(933万~1108万円)
e-tronはプラットフォームなど、ラージSUVのQ7のEV版的存在で、スペックは71kWhのバッテリーを搭載し、312.7ps&335kmとバランス型になっている。
アウディ e-tron 50(933万~1108万円)
●e-tron スポーツバック 50(1143万円)
e-tronスポーツバックはQ7をクーペルックにしたQ8のEV版的存在で、バッテリー容量などのスペックはe-tronに準じ、グレードはSラインのみの設定となる。
e-tron スポーツバック 50(1143万円)
●BMW i3(505万~566万円)
i3は2013年デビューと登場の早かったEVで、リアにモーターを積み、スペックは42.2kWhのバッテリーを搭載し、170ps&360km。なお、レンジエクステンダーも設定する。
BMW i3(505万~566万円)
●BMW iX(1155万~1373万円)
iXはBMWでいえばX5級のラージSUVで、4WDとなるxDrive40と50をラインナップ。スペックは40で76.6kWhのバッテリーを搭載し、326.3ps&327~425kmだ。
BMW iX(1155万~1373万円)
●ボルボ C40(599万円)
C40は小さめのミドルクロスオーバーであるXC40をクーペルックとした、4WDとなるEV専用車だ。スペックは78kWhのバッテリーを搭載し、航続距離420km、0-100km/h加速は4.7秒とスポーツカー並みだ。
ボルボ C40(599万円)
●DS DS3クロスバックE-TENSE(534万円)
E-TENSEはスペシャリティなコンパクトクロスオーバーであるDS3クロスバックのEV仕様で、スペックは50kWhのバッテリーを搭載し、136ps&398km。DSらしい内外装も大きな魅力だ。
DS DS3クロスバックE-TENSE(534万円)
●プジョー e-208(396万1000~432万8000円)
208のEV仕様で、バッテリーとモーターはDS3クロスバックE-TENSEと同じ50kWh&136psを搭載。航続距離は403kmと充分で、補助金や電気代も加味したコスパも良好だ。
プジョー e-208(396万1000~432万8000円)
●プジョー e-2008(433万2000~472万4000円)
コンパクトクロスオーバーの2008のEV仕様で、バッテリーとモーターはe-208と共通だ。航続距離は385kmで、e-208同様にEV化により乗り心地などが重厚感あるものなのも好ましい。
プジョー e-2008(433万2000~472万4000円)
●ポルシェ タイカン(1203万~2486万円)
テスラモデルSもライバルになるEVラージセダン。ポルシェらしい高いスポーツ性を備え、標準、4S、ターボ、ターボSの4グレードを設定。航続距離は標準で354~431kmだ。
ポルシェ タイカン(1203万~2486万円)
●ポルシェ タイカン クロスツーリスモ(1341万~2056万円)
タイカンをスポーツワゴンとしたモデルで、ラインナップは4、4S、ターボの3つと、タイカンとは若干異なる。スペックは93.4kWhのバッテリーを搭載する4で476ps&360kmだ。
ポルシェ タイカン クロスツーリスモ(1341万~2056万円)
●ジャガー I-PACE(976万~1183万円)
EQCやアリアなどと近い車格となるミドルEVクロスオーバー。スペックは90kWhのバッテリーを搭載し、400ps&438km。標準のコイルスプリングに加え、エアサス仕様も設定される。
ジャガー I-PACE(976万~1183万円)
【番外コラム】鈴木直也がオススメする 今買えるEVベスト3
堂々の1位には、走りの魅力もあり、価格とのバランスが非常にいいプジョー e-208を推したい。ディーゼルモデルもそうだったが、今のプジョーのクルマ作りには非常に魅力を感じる。
第2位は日産リーフだ。残念ながらクルマとしての華はないのだが、国産の安心感があり、整備面でも心配がないことは大きなプラスだ。EVを初めて購入する初心者にも安心してお薦めできる。
そして第3位はテスラモデル3だ。自動車メーカーと違って、根本的な設計やアフターフォローに若干の不安はあるものの、人とは違ったEVにチャレンジしたい人には打ってつけの一台だ。
鈴木氏が文句なしとナンバーワンに選んだのはe-208。CEV補助金は33万6000円となっている
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みんなのコメント
新しい技術、高性能なパーツが出れば既製品は旧態化し低能化する。
そのスピードがEVの場合桁違いに早い。
今後を占うなら今までを見直すのが一番正確じゃ無いかな。
そう言うレポートをできるのが自動車ジャーナリストの仕事だろ。
素人評論家との違いを見せて欲しい。
現状BEVに500万程度を出せる購買層は日本では限られている。
その層は、戸建て数台持ちだろう。
欧米中のBEVの市場への訴求力は、補助金、渋滞時の専用レーン使用、購入制限の緩和などインセンティブが大きく働く。
国内は、それらが殆ど無く、商品力で訴求するしかない。国策のお粗末さの差と言うか、トップ企業がHVを売りたい為への忖度の結果だろうが。
今後、車は社会インフラに組み込まれていく。 当方でも太陽光発電システム+V2HでEVを家庭用蓄電池としても使い、無停電スマートハウス化しているが、そういう使い方するユーザーからみたら、V2Hとの連携が絶対条件で、e-208は選ばない。
その意味では、来年発売の日産三菱の軽EVが200万程度で20㎾h搭載らしいしV2Hとの連携も出来るだろうから期待する。家庭用蓄電池としてみたらタダみたいな価格だし。