現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 警察庁が主催する原付免許で乗れる125ccバイク「新基準原付」の走行評価が終了 2023年12月に決定

ここから本文です

警察庁が主催する原付免許で乗れる125ccバイク「新基準原付」の走行評価が終了 2023年12月に決定

掲載 更新 72
警察庁が主催する原付免許で乗れる125ccバイク「新基準原付」の走行評価が終了 2023年12月に決定

排気量125ccと50ccを乗り比べで評価

 2025年の環境規制強化で、このままだと排気量50ccのガソリンバイクの新車が国内から消えることになります。そこでこの規制に対応する新しい免許基準が生まれようとしています。排気量50ccまでしか運転できない原付免許でしたが、排気量125ccまでの一部のバイクの運転を可能とする“新基準”の策定です。

【画像】「えっ…!」これが「原付免許で運転できる」ようになるかもしれない「125ccクラス」のバイクです(5枚)

 原付免許の新基準の検討は、現行の道路交通法施行規則に定められた原動機付自転車の基準「総排気量については50cc、定格出力については0.6kW」という規程の中の排気量を125ccとし、さらに、新たに最高出力基準を導入して、原付免許で運転できる125ccバイクの部分制限できるかを見極めます。

 警察庁が2023年9月に立ち上げた「二輪車車両区分見直しに関する有識者検討会」では、現行の原付バイクより車体の大きな125ccバイクを「新基準」とした場合、原付の実技講習を受けずに普通免許で運転する人や高齢者でも、違和感なく運転することが可能かどうかが焦点になっています。

 有識者検討会では同年10月、日本自動車工業会などの協力で12台のバイクを用意。現行基準の原付バイク、現行の125ccバイクを新基準に合わせた「新基準原付」、そして現行の125ccバイクの3区分に分類し、運転技能試験官12人による走行評価を行ないました。

 また、一般運転者に対して試乗会を実施し、安全性や運転のしやすさについてアンケートを実施しました。

 前述のとおり、新基準が導入されたとしても、すべての125ccバイクの運転が原付免許所持者に許されるわけではありません。有識者検討会では「125ccの二輪車の最高出力を現行の原付バイクと同等レベルに制御することにより、原付免許で運転できる車両として区分できるか」ということがテーマです。

 そこで、現行の基準にはない「最高出力を4kW以下に制御する」ことが決まっています。

試験官と一般の2本だて評価 不正改造の防止も

 検討会の走行評価には、ホンダのバイクで「PCX」、「リード125」、欧州市場向けの「Vision110」、変速のあるバイクとしてリターン式の「CB125R」とロータリー式の「スーパーカブ110」の5台が用意されました。

 新基準に合わせて、最高出力は3.8~4.0kWの範囲で調整されています。例えば、市販の「PCX」は最高出力9.2kW、最大トルク12N・mですが、新基準原付では3.9kw、7.5N・mに制御されています。

 技能試験で合否の評価を行なっている試験官は、これら3種類の車両を乗り比べて直進、曲線走行、低速、切り返し、制動などの項目ごとに、現行原付と新基準原付の運転の違いを評価。場所は運転免許試験場の技能コースが使われました。

 現行原付は4台あり、現行「スーパーカブ50」と新基準「スーパーカブ110」のように、同じモデルでの比較も含め「易しい」から「難しい」までの5段階で評価しています。その結果について、警察庁運転免許課は、報告書の作成に影響するとして公表していません。

 走行評価に投入された車両は試験車両で、そのまま新基準で市販されるわけではありません。検討会では日本自動車工業会が新基準が導入された場合の不正改造防止措置についても意見を述べ、スロットルの開度を物理的に制御することや、燃料噴射コントロール、エンジンコントロールユニットによる制御で改造を防止すると話しています。

 検討会は2023年12月に第3回が開催され、年内に報告書が公表される予定です。

関連タグ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

バイクニュース今週のダイジェスト(7/22~26)
バイクニュース今週のダイジェスト(7/22~26)
バイクブロス
踏み間違い防止装置があるから安心ではない! 覚えておきたい機能の特徴
踏み間違い防止装置があるから安心ではない! 覚えておきたい機能の特徴
LE VOLANT CARSMEET WEB
ホンダ、中国で失速生産能力3割減、日産は北米不振で営業益99%減[新聞ウォッチ]
ホンダ、中国で失速生産能力3割減、日産は北米不振で営業益99%減[新聞ウォッチ]
レスポンス
セゾン自動車火災保険、迅速に保険金支払いへ…クラウド版「ClaimCenter」日本初導入
セゾン自動車火災保険、迅速に保険金支払いへ…クラウド版「ClaimCenter」日本初導入
レスポンス
なぜ「軽で白ナンバー」付けられた? 100万台装着のオリンピックナンバーの現状は? 9割が軽も「万博ナンバー」では変化あり?
なぜ「軽で白ナンバー」付けられた? 100万台装着のオリンピックナンバーの現状は? 9割が軽も「万博ナンバー」では変化あり?
くるまのニュース
いつでもオシャレをしていたい! 教習所はカラコンOKなの?
いつでもオシャレをしていたい! 教習所はカラコンOKなの?
バイクのニュース
【新車価格情報】輸入車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年7月20日時点
【新車価格情報】輸入車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年7月20日時点
カー・アンド・ドライバー
レクサスIS 後継は『HZ』!? 1020hpのトリプルモーターBEVセダン登場へ!
レクサスIS 後継は『HZ』!? 1020hpのトリプルモーターBEVセダン登場へ!
レスポンス
「グランツーリスモ7」大幅アップデートでクルマがよりリアルで躍動感ある動きに! ミシュランタイヤも忠実に再現!
「グランツーリスモ7」大幅アップデートでクルマがよりリアルで躍動感ある動きに! ミシュランタイヤも忠実に再現!
くるまのニュース
スズキが新型「スペーシアギア」初公開! 丸目ライト×縦グリルの“ジムニー顔”で登場! アウトドア仕様の内装がスゴい!
スズキが新型「スペーシアギア」初公開! 丸目ライト×縦グリルの“ジムニー顔”で登場! アウトドア仕様の内装がスゴい!
くるまのニュース
コンチネンタル、ソフト定義自動車や自動運転の最新技術発表へ…IAAトランスポーテーション2024
コンチネンタル、ソフト定義自動車や自動運転の最新技術発表へ…IAAトランスポーテーション2024
レスポンス
BMWジャパン、EVステーションワゴン「i5ツーリング」を披露 小澤征悦さんがオリジナル曲を演奏
BMWジャパン、EVステーションワゴン「i5ツーリング」を披露 小澤征悦さんがオリジナル曲を演奏
日刊自動車新聞
911の進化はとどまるところを知らない!パフォーマンスハイブリッドを搭載した「ポルシェ 911 GTS」の走りは?
911の進化はとどまるところを知らない!パフォーマンスハイブリッドを搭載した「ポルシェ 911 GTS」の走りは?
AutoBild Japan
名古屋~高崎が最短ルートに!? 長野の“山岳地帯”つらぬく新高速道路「上田諏訪連絡道路」のすごさとは 「地味に遠回り」解消図る超短絡路
名古屋~高崎が最短ルートに!? 長野の“山岳地帯”つらぬく新高速道路「上田諏訪連絡道路」のすごさとは 「地味に遠回り」解消図る超短絡路
くるまのニュース
小学生からEV技術者育成へ、日産が英国に世界的な訓練施設を建設
小学生からEV技術者育成へ、日産が英国に世界的な訓練施設を建設
レスポンス
「飛葉ちゃんのCB750FOUR」が青島文化教材社から1/12スケールのプラモデルで2024年11月発売予定!
「飛葉ちゃんのCB750FOUR」が青島文化教材社から1/12スケールのプラモデルで2024年11月発売予定!
モーサイ
昔じゃ考えられない「長期の夏季休暇」を設定する新車ディーラー! 最大10連休なんて店もあるが裏で苦悩するディーラマンもいる
昔じゃ考えられない「長期の夏季休暇」を設定する新車ディーラー! 最大10連休なんて店もあるが裏で苦悩するディーラマンもいる
WEB CARTOP
トヨタが「新たなクラウン」を初公開! 話題の「エステート」はどうなる? SUVやセダン以外のモデル登場は? クラウン群の行方とは
トヨタが「新たなクラウン」を初公開! 話題の「エステート」はどうなる? SUVやセダン以外のモデル登場は? クラウン群の行方とは
くるまのニュース

みんなのコメント

72件
  • ues********
    まったく意味不明な排気ガス規制で50ccの生産ができなくなる。いちいちなんでも欧米の決めたルールに従う意味ありますか?
  • h_m********
    原付免許をもう無くせばいいだけじゃないの?
    そして小型二輪免許を取ればいいわけで!!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村