レクサス「LS500」のスポーツバージョンである「Fスポーツ」に小川フミオが試乗した。想像以上の走りの良さに迫る!
クルマ好きの心に響く大型セダン
レクサスのLS500が、足まわりなどに改良を受け、2021年10月28日に発売された。なかでも、全長5.2m超えの堂々たるサイズを持つセダンでありながら、走りの楽しさも追求したLS500 Fスポーツに乗れたのは、2022年3月の下旬。じつに楽しいクルマだった。
改良の眼目は、予防安全パッケージ「Lexus Safety System + A」における高速道路などでのレーントレース性の精度向上がひとつ。「Lexus Teammate」搭載モデルでは車線変更支援できる場面が拡大されたという。
Fスポーツのユニークな点は、速い大型セダンであること。一見、デカい(だけの)4ドアに見えて、じつはスポーティな性能を持つセダンは、ベントレーや、メルセデス・ベンツの例からもわかるとおり、クルマ好きの心に響く。
Fスポーツは外観もちょっとちがう。専用の、あざやかでいて、深みもある「ヒートブルーコントラストレイヤリング」なる青色の車体色が目を惹くうえに、今回あらたにオレンジ色のブレーキキャリパーがオプション設定された。
LS500 Fスポーツの魅力は、3444ccV型6気筒ガソリンターボ・エンジンにある。310kW(422ps)の最高出力と、600Nmの最大トルクは数値のうえでもすごさを感じさせるし、じっさいに、速い。そしてエンジンをまわせばまわすほど、ぐいぐいと力が湧き出てくる内燃機関ならではの楽しさがちゃんとある。
完全にスポーツカーのように足まわりを硬めるわけにはいかないのが、そもそもラグジュアリーセダンの最高峰に位置づけられているLSシリーズの宿命ともいえるもの。でも、それでもFスポーツはがんばっている。
ステアリング・ホイールを操舵したときのボディの動きはやや大きめであるものの、ボディの反応は速いし、スタリングは正確。サスペンション・システムの動きに慣れると、ドライバーとしては、速めのペースで操縦する楽しさをぞんぶんに味わえる。
エンジン・サウンドは低く抑えられているものの、アクセルペダルを踏み込んだときのトルク感はしっかりあり、クルマとある種の対話が出来ている気分にしてくれる。これこそスポーティなクルマではとくに、もっとも大事な点。レクサスはわかっている。
クルマ好きを楽しませてくれる
LSは概して、インテリアの素材や造型にも、凝りに凝ったモデルである。上質な素材を適材適所に使っているという感じで、欧州製高級車と遜色ない。
ただ、試乗したFスポーツはもっと装備がレーシー(スポーツ性を高めること)でもいいのかもしれない……などと、ないものねだりをしたくなった。
たとえばステアリング・ホイールなど、もっとスポーティな形状でもいいのでは? と、思った。もっとも、FスポーツはメルセデスAMGでいうところの「AMGライン」程度だから、ほどよくスポーティといった具合で良いのだろう。“ラグジュアリー”と“スポーティ”との線引きは難しい。
レクサスLSで感心するのはインフォテインメント・システムの使い勝手だ。とくに音声認識機能は、さすが日本語を知り尽くした日本メーカーが手がけているだけあってかなり正確。メルセデスのように「ヘイ! メルセデス」と、呼びかけるだけでは起動しないので、ステアリング・ホイールのスイッチを押す必要があるけれども、べつに不満とは思わない。それよりも、正確にドライバーの声(日本語)を聞き取ってくれるのだからすごい。
2017年にフルモデルチェンジしていまのLSが登場。これまでに何度か改良が施され、そのたびに私は感心してきたくちだ。
ホイールベースが3125mmもあるセダンなのに、ドライバーのために開発されたようなLS500 Fスポーツは、いたずらに電動化へと走らず、私たちクルマ好きを楽しませていてほしい、と願ってしまう。価格は1234万円だ。
文・小川フミオ 写真・小塚大樹
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みんなのコメント
いややめとこう
車なんて人それぞれだからなー