■クルマの「バニティミラー」何に使う?
サンバイザーの裏側には小さな「謎のミラー」が備わっていることがあります。
運転に必要なミラーとしては、バックミラーやドアミラーなどがありますがいずれも目線を移動させればすぐに後方を確認することができる一方で、サンバイザーを下げたときに出現する「謎のミラー」にはどのような役割があるのでしょうか。
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この小さなミラーは「バニティミラー」と呼ばれるもので主に「女性のお化粧チェック」や「男性の髪型チェック」などで使用されるものです。
バニティミラーの使い方は簡単であり、サンバイザーを下げてカバーを開けるだけです。なかには、夜間でも使えるようにバニティミラー横にランプが搭載されているものもあります。
このランプはバッテリー上がりを防止するため、サンバイザーを下げた時のみ動作するよう、傾き度に合わせて点灯するものも存在します。
1980年代は女性ユーザーをメインターゲットとしたクルマを発売するメーカーが増え、女性向けの特別仕様車や快適装備が相次いで開発されました。
バニティミラーもそのひとつであり、女性ユーザーが抱える日頃の悩みを解消したアイテムといえます。
バニティミラーに関してSNSでは「運転席のサンバイザーについているミラーで前髪確認している」「運転席の鏡での顔チェックが日課」などと日常的に利用しているユーザーの声もあがっており、車内で身だしなみを整えるために欠かせないものとなっていることがうかがえます。
ところで、「バニティ」とはどのような意味なのでしょうか。
日常的にバニティとは、化粧をする場所やそれに関連する家具、化粧ポーチなど化粧関連で使われています。それにともない、車内で化粧をする際に使うミラーという意味でバニティミラーと呼ばれています。
かつて、女性の運転免許所有率が低かった時代は、女性が助手席に乗ることが多かったため、助手席にバニティミラーが標準装備されていました。その後、女性の運転免許所有率が高くなり、クルマを運転する女性が増えたことで、運転席側にも採用されるようになったといわれています。
そんな、運転席や助手席についていることが多いバニティミラーですが、2023年6月にフルモデルチェンジした新型「アルファード/ヴェルファイア」の最上級グレード「エグゼクティブラウンジ」では、2列目シートにも搭載されていることで注目を集めています。
新型アルファード/ヴェルファイアに採用されているバニティミラーは、従来モデルに採用されていた「天井設置型」ではなく、2列目シートのテーブルと一体化させることで利便性を向上。
その反面、一体化したことでミラー部分に指紋が付着しやすくなり、汚れが目立ってしまうという問題があったのですが、これを解決するために、はつ油機能を持つ独自の防汚コーティング技術を採用。
汚れや油分が付着しにくくなり、ガラスの表面を軽く拭き取ると清潔な状態を保てる技術が用いられました。
2列目シートの居住性や快適性が重視される新型アルファード/ヴェルファイアだけに、バニティミラーも進化しているようです。
なお、このコーティング技術は、新型アルファード/ヴェルファイアでは窓ガラス部分にも採用されているといいます。
※ ※ ※
主に身だしなみを確認するための使われるバニティミラーは、純正部品として装備されているほか、「3面式のバニティミラー」や「タッチ式ミラー」などさまざまな後付けミラーが販売されています。
金額も数千円から購入できるものが多くあり、加えて簡単に取り付けられるとあって人気を得ているようです。
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