現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > シートさえも影響する! 同じ「加速」のクルマでも「加速感」が異なる要因とは

ここから本文です

シートさえも影響する! 同じ「加速」のクルマでも「加速感」が異なる要因とは

掲載 30
シートさえも影響する! 同じ「加速」のクルマでも「加速感」が異なる要因とは

 この記事をまとめると

■加速性能が同じクルマであっても「加速感」は異なることがある

いまや軽自動車でも余裕で100km/h走行可能! なのに法定速度で走ってもハイパワー車のほうが断然ラクという不思議

■クルマの「加速感」を左右するモノについて解説

■音、視界、駆動方式、シートなどさまざまな要素が挙げられる

 音や視界が加速感に影響

「胸のすくような加速」という言葉があるが、加速感というのは何で決まるのだろう?

 その前に、加速度についておさらいを。

 物理学者のニュートン先生は、「物体に力が加わると、その力の大きさと物体の質量に比例した加速度が生まれる」と「運動の法則」を公式化した。

 要するに加速度とは「力を質量で割った値」のことで、もっとわかりやすくいうと、パワーウエイトレシオが小さいほど加速がいいというハナシ。

 もうひとつ、加速度とは「単位時間(1秒)あたりの速度の変化の大きさ」でもある。発進から100km/hに達するまでにA車が6秒で、B車が7秒かかるとしたら、A車の必要時間が1秒短い分だけ、加速性能が優れているということになる。

 当然、こうした物理的に加速がいいクルマは、加速感だっていいわけだが、仮にゼロヨンのタイムが同じであっても、加速感には違いがあることもある。

 その加速感を左右する要因は何なのか。

 まずは音。エンジンの音が大きく、高回転まで回れば加速感は増してくる。次に視界。目線が地面に近ければ近いほど加速感を味わえるし、道が狭ければ狭いほど、同じ速さでも迫力を感じる。

 風切り音や風そのものもけっこう重要。クローズドボディのクルマよりオープンカーのほうが、加速感を味わうには有利だ。

 サスペンションの柔らかさや、ストロークも影響大。アクセルを踏んで加速をすると、クルマは慣性の力でスクウォート(フロントが持ち上がり、リヤが沈むピッチング)する。この姿勢変化が大きいと加速感も大きくなる。

 そういう意味では重心が高いクルマのほうが、加速を感じやすいといえる。

 シートも加速感に関わる要素!

 同様にシートポジションや、シートの固さも関わってくる。

 それから駆動方式。エンジン横置きのFFは振動対策でマウント類が柔らかいので、加速Gの立ち上がりがマイルドに感じる。

 FRはアクセル踏んでから背中がシートに押しつけられるまでの時間が、FFよりも短く感じる。

 ミッドシップとRRはマウント類もハードで、FRのように長いプロペラシャフトがなく、駆動力の伝達が速い。アクセルを踏んでから駆動力がタイヤに伝わり、加速Gが立ち上がるまでのロスタイムが少ないので、加速感はピカイチ。

 4WDはちょっと独特だが、蹴り足の良さが加速感の良さにつながっている。

 このように加速感はラグの小ささにも大きく左右されるので、ATよりはMTやDCTのほうが有利。またフィーリングだけでいえば、クロスミッションより、ノーマルミッションのほうが加速感は味わえる。

 チューニング的要素でいえば、加速に一番影響するのは軽量化。次にパワーアップで、ファイナルギヤを変更して、駆動力を大きくするのも有効。0→100km/h加速ぐらいでは、エアロパーツで空気抵抗を減らしても、あまり効果は感じられない。ただし100km/h以上の加速、ゼロヨンではなく0→1000m加速になってくると、空力チューンの効果は、ギヤ比の変更を上まわる。

 余談だが、内燃機関だけのスーパーカーの0→100km/h加速は、2秒台がひとつの壁で、EVハイパーカーは1秒台に突入するといわれている。

 モーターは起動トルクが最大トルクなので、加速力では圧倒的にモーターのほうが有利なわけだが、前述のとおり「加速感」には音も重要。その点を考慮すると、「加速感」だけでいえばガソリンエンジンのアドバンテージは、そう簡単には失われそうもない。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

メルセデスAMGから「CLE53カブリオレ」発売!専用のパワフルなルックスと先進・洗練のインテリア
メルセデスAMGから「CLE53カブリオレ」発売!専用のパワフルなルックスと先進・洗練のインテリア
LE VOLANT CARSMEET WEB
平凡な男が突如、何百万人もの夢の中に現れる!?『ドリーム・シナリオ』
平凡な男が突如、何百万人もの夢の中に現れる!?『ドリーム・シナリオ』
バイクのニュース
「悪くはないが、良くもない」勝田貴元、シェイクダウンは入念に走行。改善のカギと戦略は/ラリージャパン
「悪くはないが、良くもない」勝田貴元、シェイクダウンは入念に走行。改善のカギと戦略は/ラリージャパン
AUTOSPORT web
新車が買えないレベルで人気沸騰中のメルセデス・ベンツGクラス! EVが売れない日本でも「G 580 with EQ Technology」ならバカ売れするか?
新車が買えないレベルで人気沸騰中のメルセデス・ベンツGクラス! EVが売れない日本でも「G 580 with EQ Technology」ならバカ売れするか?
THE EV TIMES
軍用ジープが最新モデルで蘇る…ドアなし&オリーブドラブが渋い「ラングラー ウィリス'41」発表
軍用ジープが最新モデルで蘇る…ドアなし&オリーブドラブが渋い「ラングラー ウィリス'41」発表
レスポンス
ロゴスと「ファイナルファンタジーXIV」コラボのアウトドアグッズの予約受付がスタート!
ロゴスと「ファイナルファンタジーXIV」コラボのアウトドアグッズの予約受付がスタート!
バイクブロス
インディカー初体験の角田裕毅、インディ500への挑戦に現状関心ナシも「もう少し歳をとって考えが変われば……」
インディカー初体験の角田裕毅、インディ500への挑戦に現状関心ナシも「もう少し歳をとって考えが変われば……」
motorsport.com 日本版
ベントレーCEOの旧私邸を改装。ベントレー本社近隣の特別な顧客体験スペース「The Mews」を発表
ベントレーCEOの旧私邸を改装。ベントレー本社近隣の特別な顧客体験スペース「The Mews」を発表
LE VOLANT CARSMEET WEB
スズキ「最上級SUV」新発表! トヨタ「ヤリスクロス」サイズの“豪華仕様”! 精悍顔もカッコイイ「グランドビターラ ドミニオンE」印国に登場
スズキ「最上級SUV」新発表! トヨタ「ヤリスクロス」サイズの“豪華仕様”! 精悍顔もカッコイイ「グランドビターラ ドミニオンE」印国に登場
くるまのニュース
アドベンチャースタイルの“軽二輪スクーター”ホンダ「ADV160」に2025年モデル登場! ふたつの新色をプラスした「全3色のカラバリがスポーティ」
アドベンチャースタイルの“軽二輪スクーター”ホンダ「ADV160」に2025年モデル登場! ふたつの新色をプラスした「全3色のカラバリがスポーティ」
VAGUE
「RS」最新モデル日本上陸!! アプリリア「RS457」発売
「RS」最新モデル日本上陸!! アプリリア「RS457」発売
バイクのニュース
「ルノー・セニック E-Techエレクトリック」が「モーター・トレーダー・インダストリー・アワード2024」で「ニューカー・オブ・ザ・イヤー」受賞
「ルノー・セニック E-Techエレクトリック」が「モーター・トレーダー・インダストリー・アワード2024」で「ニューカー・オブ・ザ・イヤー」受賞
LE VOLANT CARSMEET WEB
BMW R1300GSアドベンチャーをイギリス人レーサーが斬る「30Lタンクの巨体で攻めの走りができる…そのシャシーと電子制御に驚愕だ」
BMW R1300GSアドベンチャーをイギリス人レーサーが斬る「30Lタンクの巨体で攻めの走りができる…そのシャシーと電子制御に驚愕だ」
モーサイ
「シボレー コルベット E-Ray」は4WD化の恩恵が絶大!もっと刺激的な電気エイの襲来に喝采を【新車試乗】
「シボレー コルベット E-Ray」は4WD化の恩恵が絶大!もっと刺激的な電気エイの襲来に喝采を【新車試乗】
Webモーターマガジン
軽さと居住性を両立したバックパッキングテント「Thouswinds サジタリアスシングルテント」が発売!
軽さと居住性を両立したバックパッキングテント「Thouswinds サジタリアスシングルテント」が発売!
バイクブロス
「緊急車両が来て道を譲らないとどうなりますか」  理由に「『聞こえんかった』は通用するのですか」 譲るのはマナー?義務? 具体的にどう譲ればいいのですか。
「緊急車両が来て道を譲らないとどうなりますか」 理由に「『聞こえんかった』は通用するのですか」 譲るのはマナー?義務? 具体的にどう譲ればいいのですか。
くるまのニュース
日産のフルサイズSUV『アルマーダ』新型、ベース価格は5.6万ドルに据え置き…12月米国発売へ
日産のフルサイズSUV『アルマーダ』新型、ベース価格は5.6万ドルに据え置き…12月米国発売へ
レスポンス
ハミルトンFP2も首位、メルセデス好調も上位は接戦模様か。RB角田裕毅は10番手|F1ラスベガスGP
ハミルトンFP2も首位、メルセデス好調も上位は接戦模様か。RB角田裕毅は10番手|F1ラスベガスGP
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

30件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

3200.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1680.02480.0万円

中古車を検索
FFの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

3200.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1680.02480.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村