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フォルクスワーゲン・タイゴへ試乗 TクロスとTロックの間 新型クーペSUV

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フォルクスワーゲン・タイゴへ試乗 TクロスとTロックの間 新型クーペSUV

前輪駆動のクロスオーバー・クーペ

筆者は気付くことができなかったのだが、フォルクスワーゲンはTクロスとTロックの間に、もう1モデルが滑り込めるギャップを発見したらしい。新しいタイゴはTクロスより161mm長く、Tロックより37mm短い、クロスオーバー・クーペだ。

【画像】新型クロスオーバー フォルクスワーゲン・タイゴ 欧州での競合モデルと比較 全162枚

ベースとしているのは、ポロやTクロスなど、フォルクスワーゲン・グループのコンパクトモデルが採用するMQBプラットフォーム。パワーユニットの選択肢や、前輪駆動というレイアウトも共通している。

新しいクロスオーバーを、ニッチを埋めるためのモデルだと一蹴するのは簡単ではある。しかし、近年ではフォルクスワーゲンの販売台数の3分の1以上が、7車種のSUVやクロスオーバーが稼いでいる。小さなニーズも逃せない、重要なカテゴリーなのだ。

欧州仕様のタイゴで選べるエンジンは、1.0L 3気筒か1.5L 4気筒のターボガソリン。1.0Lエンジンの場合、最高出力は95psか110psに設定され、MTが標準。フォルクスワーゲンがDSGと呼ぶ、7速デュアルクラッチATもオプションで選べる。

今回筆者が試乗したのは、150psを発揮する1.5LのTSI Rライン。こちらのタイゴにはデュアルクラッチATが標準装備となり、MTの用意はないという。

印象の良い広々としたインテリア

全長4271mm、全幅1757mmという小柄なサイズのタイゴだが、車内空間は意外と広々している。クーペ・ライクにルーフラインがテールに向けて傾斜しているものの、後部座席側の空間も充分確保してある。

身長が高めの筆者が快適に感じるドライビングポジションを取った後ろにも、充分な足もと空間が残っていたし、頭上に25mmくらいの空間は残っていた。大人4名でも問題なく乗れるクルマだといえる。

荷室容量は438Lで、ワゴン・ライクのTクロスよりは小さい。ボディが少し持ち上げられているから、乗り降りはしやすい。

インテリアの雰囲気も好印象。製造品質が高く、パネル同士のフィット感も良い。テクスチャーの仕上げ感も統一が取れている。ただし、ゴルフより傷の付きやすそうなプラスティック製部品が、目に届く範囲にも比較的多く使われているようだ。

着座姿勢や操作系のレイアウトなど、人間工学的な側面も良好。フォルクスワーゲンらしい。

新モデルだから、ダッシュボード中央のタッチモニターは大きく、メーターパネルもモニター式。エアコンの操作系には独立したインターフェイスが用意され、車線維持支援システムなどのスイッチはステアリングホイール上のボタンで操作が可能だ。

最近では珍しい、ハンドブレーキ・レバーも付いていた。めっきり手で引くことが少なくなった。

ステアリング・フィールも乗り心地も良好

運転した印象も良い。ステアリング・フィールは滑らかで、乗り心地も落ち着いている。試乗車のホイールサイズが18インチと大きく、市街地の継ぎ接ぎが多い路面などでは、振動を抑えきれないようではあったが。

車高の持ち上げられたクロスオーバーといっても、全高は1515mm。普通に走らせている限り、背の高いクルマだと感じる場面はほぼなく、コーナーでのボディロールもしっかり抑制できている。

比べれば、ハッチバックのポロの方が回頭性はより機敏。それでも、タイゴも充分健闘している。

コーナリング中にアクセルペダルを踏むような条件では、トルクステアに伴う振動がステアリングホイールへ若干伝わる。重み付けや反応は滑らかで一貫しており、違和感はない。ドライブモードで重み付けは変えられるが、目立った違いはないように思った。

多くのフォルクスワーゲンが備える性格と同じく、タイゴは平穏な気持ちで長時間を楽に運転できる。それでいて、運転がつまらないというわけでもない。

好印象で競争力あるニッチモデル

新型クロスオーバー・クーペ、タイゴの英国価格は2万2450ポンド(約341万円)から。1.5 TSI Rラインの場合は、2万9140ポンド(約442万円)へ膨らむ。

ポロと比べると割高に思えるが、インテリアの質感は良いし、エンジンもパワフルな設定が与えられている。フォード・プーマや日産ジュークなどのライバルモデルと比較すれば、競争力のある価格設定だといえる。

TクロスとTロックとの間という、かなり狭い領域に投入されたフォルクスワーゲン・タイゴ。近年の人気を裏付けるように、このクロスオーバーの機能性も悪くない。筆者は好意的に受け止めたい。

フォルクスワーゲン・タイゴ 1.5 TSI Rライン(欧州仕様)のスペック

英国価格:2万9140ポンド(約442万円)
全長:4271mm
全幅:1757mm
全高:1515mm
最高速度:209km/h
0-100km/h加速:8.8秒
燃費:17.0km/L
CO2排出量:134g/km
車両重量:1407kg
パワートレイン:直列4気筒1498ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:160ps/5500rpm
最大トルク:27.1kg-m/1500-3500rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック

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みんなのコメント

12件
  • 名前は
    考えた方が良い
  • 立体駐車場にぴったりのSUVだ。排気量も1.5ℓ以下のエンジンなので、自動車税も多く払わなくてもすむ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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