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空冷ポルシェとサーフィン、ジルト島を舞台に行われた素敵な週末

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空冷ポルシェとサーフィン、ジルト島を舞台に行われた素敵な週末

2回目の開催を実現した「ペトロ-サーフ」

ドイツ北端部シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州のジルト島(island of Sylt)において、ポルシェとサーファーのための特別なイベント「ペトロ-サーフ(Petro-Surf)」が開催された。

空冷ポルシェとサーフィン、ジルト島を舞台に行われた素敵な週末

今年もジルト島のカンペン地区にはフラット6のエキゾーストノートが響き渡った。多くのオーナーが持ち寄った356や空冷911の他、ポルシェ・ミュージアムからも非常に貴重な2台のポルシェを展示。ポルシェらしいレース仕様に混ざって、サーフボードを載せた911も数多く参加した。

第1回目から3倍にまで増えたイベント参加者

この島に到着し、ポルシェから降りるときに最初にしなければならないのは、髪の毛をしっかりセットすること。この時期のジルト島は、週末を通して強い風が吹き続けているのだ。そして、この特別な週末のために、ドイツ中からサーフィンとポルシェを愛する人々が集まってきた。イベント前夜には、リラックスしたバーベキューパーティも行われている。

レモンイエローの911の横には、ブライトレッドの「ボビーカー」が置かれていた。ボビーカーはドイツBIG社が展開する子供用乗用玩具。ドイツの子供たちは、誰もが必ず通ると言われるほどの国民的おもちゃだ。この赤いボビーカーのシフトノブには、シフトポジションの代わりに、エンボス加工で「Y-E-E-E-H-A」という文字が入れられている。

この他にもルイ・ヴィトンのポケットを備えてそこに整備工具を入れたり、さらなるパワーを求めて過給機が取り付けられていたりと、それぞれのオーナーが様々なモディファイを愛車に施している。そして、彼らは自慢の愛車について熱心に語り合っている。

「ペトロ-サーフ」が初開催されたのは2018年。「前回と比較すると、今回の参加者は3倍になりました」と語るのは、主催者のひとりであるアンジェロ・シュミットだ。

世界的サーフボードブランド創設者も登場

「本当に素晴らしいイベントです」と笑顔を見せるのはトーマス・ベクソン。オーストラリア出身の彼は、サーフボードブランド「トーマス ベクソン(Thomas Bexon)」を手がけている。

「私のサーフボードは、ポルシェのドライバーがコーナーリングでそうしているように、完璧なラインを求めます。そして加速する際に受ける衝撃は、サーフボードで波に乗っているのと同じようなアドレナリンをもたらすのです」

トーマス ベクソンは、世界で最も人気のロングボードブランドのひとつ。彼のファーストネームが与えられた「トーマス(Thomas)」はハンドメイドで製作されており、世界中のファンが手に入れることを望んでいるという。多忙なベクソンは、翌週には韓国へと飛ぶことが決まっていたが、この週末はビーチで居心地のいいソファに座り、ゆったりとした時間を楽しんでいた。

その側には、ポップアーティストでポルシェ ファンのリチャード・フィリップスや、ロンドンを拠点に活躍するデザイナーのスティーヴィ・ジー、ル・マンの王者でポルシェ ワークスのリヒャルト・リーツのほか、ポルシェ クラシックのウーベ・マクルツキもポルシェ談義に花を咲かせている。

彼らは皆、ケン・ヘイクとアンジェロ・シュミットが主催するこの「ペトロ-サーフ」に招待された。そして、今回企画されたトークショー「ペトロサーフ・エクスペリエンス・トーク」に参加し、サーフィン、ビーチ、そしてポルシェについて語り合った。

サーフィンとポルシェの共通項

幼馴染のヘイクとシュミットは、サーフィンを楽しむ中で出会った。シュミットがサーフィンに専念し、ジルト島でサーフスクールをオープンした一方、ヘイクはドイツの外へと活躍の場を求めた。やがて、ヘイクはカリフォルニアからドイツへと戻り、ハンブルグで自身のブランド「マリーン・マシーン」を手がけ、最初のポルシェである「911(930)3.2カレラ」を購入する。

「私のポルシェへの情熱は父から受け継ぎました。彼はジルト島で、初めてポルシェを所有したひとりです。父は1963年に、かの“フールマン・エンジン”が搭載された356スーパーを手に入れましたが、当時はステータスシンボルではありませんでした。私のポルシェに関する最初の記憶は“激痛”です。子供の頃、911のドアに指を挟んでしまったのです。あれは本当に痛かった(笑)」と、ヘイクは懐かしそうに目を細める。

ポルシェを愛する人たちが思い出を語れる場所

「ペトロ-サーフ」はポルシェとの思い出を振り返ることができる場所だ。先に紹介したベクソンもまた、懐かしい思い出を話してくれた。

「父はシドニーから白いポルシェ944で、学校に私を迎えに来てくれました。私はクイーンズランド州の小さな村で学校に通っていたのです。鮮やかなバーガンディレッドのインテリアカラーを鮮明に覚えています。休みを終えて学校に戻ると、クラスメートがポルシェについて私に話しかけてきたことをよく覚えています。『いつか自分もポルシェを手に入れたい。それが964だったら最高だ』、そう思っていましたよ」

他のイベントとは異なるぺトロ-サーフの雰囲気

他の自動車系イベントと比べると、「ぺトロ-サーフ」の参加者の顔ぶれは少し異なる。主催者のヘイクも、それこそが「ぺトロ-サーフ」の魅力だと頷いた。

「ちょっとした雨や風にもかかわらず、誰もが笑顔を見せています。たくさんの素晴らしいポルシェが登場しましたが、私はその後ろにいる人物にこそ興味があります。ぺトロ-サーフが他と違うのは、その点にあるのです。私はこのイベントを心から愛しています」

ポルシェ・ドイッチュラントは、このイベントのメインスポンサーを務めている。 マーケティング ディレクターのバスティアン・シュラムも、このイベントを心から楽しんだという。

「ここで何が起こっているのか、実際に目の当たりにすれば誰もがワクワクするはずです。ここでは空冷ポルシェを愛するたくさんの人々に会うことができます。同時にクールなサーフライフ スタイルが存在しています。どちらの世界観もジルト島を体現しているのです」

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