デビューから30年、第二世代GT-Rは未だチューニングによって進化し続けている。 ここでは、RB26を愛してやまないチューナー達の熱意が注ぎこまれたGT-Rを型式ごとに紹介していく。 第一弾はBCNR33だ。
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「第二世代GT-Rに昂ぶる!」色褪せることのないRB26チューンの魅力【BNR34編】
BCNR33 tuned by Abfrug
ワイド&ローなスタイリングが見せる、ストリートでの圧倒的な存在感!
まずはフルエアロをまとい、片側50mm拡幅されたワイドボディが迫力のアブフラッグBCNR33から。
「純粋なストリート仕様。あらゆるステージで速く、気持ち良く走れる…がコンセプトですね」と語るアブフラッグ上保代表。
エンジンは、まずN1ブロックをベースにボーリング加工を行い、東名φ86.5鍛造ピストンを組み込んだ2597cc仕様とされる。クランクシャフトはノーマルだが、コンロッドは東名H断面の投入で強化済みだ。
一方、ヘッドにはポート研磨やシートリング段つき修正、バルブガイド打ち替えなどが施され、IN/EXともに東名カムシャフト&強化バルブスプリングを装着する。そこにセットされるタービンはBCNR33 N1改ハイフロー仕様だ。
また、吸気系はHKSの3層インタークーラーに、アブフラッグオリジナルインテークパイプを装着。排気系はタービンアウトレット以降すべてがアブフラッグ製で固められる。
制御系は環境に左右されない安定性を重視して、ニスモエアフロ+アブフラッグECUが担当。最大ブースト圧1.6キロ時に510ps/7500rpm、53kgm/5100rpmを発揮。レブリミットは8000rpmに設定される。
エアクリーナー周りも見どころのひとつ。エアボックスはアブフラッグ製で、ボンネットに設けられたインテークダクトがラムエア効果をもたらし、吸気効率の向上を実現している。
上保代表いわく、「低速トルクはノーマル同等ですから、まず扱いにくさを感じることはありません。その上で、中高回転域では純正タービン以上のパワー感とレスポンスを発揮してくれるので、ストリート全般で楽しく乗れますよ」とのこと。
足回りはHKSハイパーマックスをベースに、アブフラッグ独自の減衰力特性とされたオリジナル品を装着。「高速走行時の操安性に重点をおいて、シッカリしてるけど突き上げ感がない…そんなヨーロッパ車的なセッティングを目指しました」と上保代表。ブレーキはPFCパッドで強化されている。
ホイールはオリジナルの“グランレヴォルフェフェイスII”をセット。フロント11.5J−7.35、リヤ11.5J−15.25とワイドボディに合わせたサイズとなる。タイヤはアドバンスポーツで、サイズは前後とも315/30R18だ。
「次は2.8L+GT-SSツイン仕様で、中速トルクの大幅アップを狙いたいとオーナーは言ってます」。これからまだまだ進化する1台というわけだ。
●取材協力:アブフラッグ TEL:0550-88-8238
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BCNR33 Tuned by ADMIX
パワー&トルクアップはもちろん、フィーリングにも拘った2.7L仕様
続いて、真夏でもサーキットの連続周回をこなし、行き帰りの道中では快適なドライブを楽しめる。それを実現したアドミクスのBCNR33だ。
「あまり見かけませんけど、JUNの2.7Lキットはクランクシャフトの完成度が抜群に高く、回転モーメントが綺麗に打ち消されるので、タコメーターの針が追いつかないほど吹け上がりが早いんです。それに3000rpm以上なら、トルクの出方も2.8Lに対して全く劣っていませんしね」と本嶋代表。
さらに2.8L用クランクよりストロークが2mm短い分(77.7→75.7mm)、コンロッドの傾斜角が緩くなるため、ピストン側圧も抑えられる。今後パワーアップを狙うにはそれが有利に働くわけで、JUN 2.7Lキットを選んだ理由は、実はその辺にもあったりする。
タービンも同様で、アクセル操作に対するブースト圧の変化がリニアで速い…という理由からT517Zをチョイス。しかも、高回転域でブースト圧のタレが少ない=排圧が低く抑えられるため、エンジンに負担がかかりにくいのもメリットと言える。
また、サクションパイプはトラスト製、コレクタータンクはニスモ製を選択。富士や菅生といった高速サーキットでの連続周回を可能にするため、HKS Rタイプインタークーラー&オイルクーラー、トラストアルミ2層ラジエターなど冷却系チューンにも余念がない。制御系はF-CON Vプロでエアフロレス化。最大ブースト圧1.6キロで630psを発揮する。
足回りはジールファンクションをベースとした車高調で、バネレートと減衰力を見直したオリジナル品が装着される。ブレーキはフロントがブレンボF50キャリパー+370mmローター、リヤがロータスキャリパー+332mmローターで強化済みだ。
ムーンフェイスのロールセンターアジャスターによってフロントロワアームが約15mm延長。そこで、ドライブシャフト脱落防止のために一度センターでカット。カラーに差し込み、長さを合わせた上で溶接留めとされている。
また、リヤトレッドの拡大によるレバー比の変化を見越して、スプリングは前後14kg/mmをセット。アッパーリンクは前後ともクスコ調整式に交換される。
リヤアンダーディフューザーはBNR34純正を流用。本嶋代表いわく、「意外にも小加工で装着できるんですよ」とのこと。これは高速域でシッカリ効いてくれそうだ。
ちなみに、この仕様で富士のストレートでは286km/hをマーク。パフォーマンスの高さは一級品だ。
●取材協力:アドミクス 埼玉県比企郡川島町上大屋敷403 TEL:049-299-1771
TEXT:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)/PHOTO:小林克好(Katsuyoshi KOBAYASHI)
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ZとかS2000クラスもとてもじゃないけど、低収入なワイには無理だ…