ヤマハが「Monster Energy Yamaha MotoGP」の2024年シーズンの体制およびライダーを発表した。ライダーはファビオ・クアルタラロ選手とアレックス・リンス選手の2名、マシンは2024年型「YZR-M1」で参戦する事となる。チーム発表会では、両選手が MotoGP オフィシャルテストとなるセパンテストおよびカタールテストへの意気込みを語った。
MotoGP世界選手権 「Monster Energy Yamaha MotoGP」がセパンで2024年シーズンのラインアップを発表ヤマハ発動機株式会社とYamaha Motor Racingは2024年2月5日、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで「Monster Energy Yamaha MotoGP」の体制発表会を開催しました。
新スポンサーのロゴやイメージカラーを加えた2024年型「YZR-M1」のカラーリングをはじめ、ピットボックス、ライダーのレザースーツ、チームウエアを紹介したほか、新たな人員・組織についても発表しました。
ライダーは、2024年シーズンを自分の年にすべく復活を目指すファビオ・クアルタラロ選手と、多くの新しい知識を持つアレックス・リンス選手がチームに加わりました。
マネジメント体制は、当社MS開発部長の鷲見崇宏が、「YZR-M1」プロジェクトリーダーとなった増田和宏および、Yamaha Factory Racingテクニカル・ディレクターのマッシモ・バルトリーニと緊密に連携していきます。
「Monster Energy Yamaha MotoGP」の運営は、同チーム代表でYamaha Motor Racingマネージングダイレクターのリン・ジャービスと、同チームのディレクターであるマッシモ・メレガリが引き続き舵を取ります。また、カル・クラッチロー選手を擁するYamaha Factory Racing MotoGPテストチームは関和俊が率います。このように、MotoGPプロジェクトは新たな体制を整え、チーム一丸となって大きな一歩を踏み出します。
Yamaha Factory Teamは2024年も、Monster Energy社のフルサポートを受けることとなります。当社とMonster Energy社はレースに対する情熱を基盤として長年にわたり協力関係を保ち続けてきました。その良好な関係は、チームロゴやユニフォーム、マシンに施した象徴的な「モンスター・クロウ(爪)」が表しています。2024年型「YZR-M1」は引き続き、ヤマハ・カラーとMonster Energy の冒険的ライフスタイルをイメージしたカラーをブレンドしたカムフラージュ柄で構成しています。
チーム発表会では、クアルタラロ選手とリンス選手が、MotoGPオフィシャルテストとなるセパンテスト(2月6~8日)および、カタールテスト(2月19~20日)への意気込みを語りました。ふたりはテストのなかで様々なアイテムを試したあと、シーズン初戦となるカタールGP(3月8~10日)に臨みます。
MotoGPは年々、規模が拡大。土曜日のスプリントと日曜日のレースで構成され、今年は全21ラウンド、計42レースが予定されています。
「Monster Energy Yamaha MotoGP」はこの機会を利用し、長年にわたる数多くのオフィシャル・スポンサーおよび、オフィシャル・パートナーのグランプリ・レースに対する情熱に感謝の意を表します。また、2023年にインドGP初開催を成功させ、新たにプロジェクトに加わることとなったIndia Yamaha Motor Pvt. Ltd.(IYM)を歓迎します。
鷲見崇宏談
ヤマハ発動機株式会社 MS開発部長、(兼)ヤマハ・モーター・レーシング社長「2024年シーズンの成功に向けたMS開発部の取り組みは、2023年末にスタートしました。当社にとって最大の目標は、顧客やファンの皆さまに“感動”を届けることです。言うまでもありませんが、新チームはMotoGPタイトルを取り戻すことを目標とし、懸命に仕事に取り組み、ライダーたちのフィードバックを基盤にマシン改良の新しい方法を見つけ出そうと休まず努力を続けてきました。クアルタラロ選手とリンス選手、そしてテストライダーのクラッチロー選手は、2024年仕様のマシンテストを非常に楽しみにしています。今年もまた長いシーズンになりますが、戦う準備はできています」
リン・ジャービス談
Yamaha Motor Racingマネージングダイレクター、Monster Energy Yamaha MotoGPチーム代表「昨年はタフなシーズンでしたが、チーム編成を見直し、組織を再構築して復活を目指すための準備を整えました。MotoGPプロジェクトチームに大幅な変更を加え、新たなライダー・ラインアップで2024年シーズンに臨みます。ヤマハのエンジニアたちはここまで、マシン開発を懸命に続けてきました。カラーリングは以前と同じですが、2024年型のYZR-M1は見た目以上に大きく変化しているのです。
変わっていないものが、もうひとつあります。それは、オフィシャル・スポンサーやパートナーとの強い絆です。Monster Energy社がチームのスポンサーになって12年目、タイトルスポンサーとなってから6年目を迎えることに、私たちは心から感謝しています。また、その他のオフィシャル・チームスポンサーやパートナー、サプライヤーの多くも長年のパートナーシップにより、MotoGPというスポーツで成功するという、私たちのプロジェクトやミッションを全面的にサポートしてくれています。
2024年シーズンのスタートを前に3回のプレシーズンテストが予定されており、全21戦でスプリントとレースで計42レースが行われます。その他にもIRTAテストやプライベート・テストが数多くありますが、今年は新しいコンセッション・ルール(優遇措置)によりGPライダーの参加が認められるようになりました。長く厳しいシーズンとなるので、チャンピオンシップでの成功には能力と持久力の両方が求められることになるでしょう。
シェイクダウン・テストはすでに始まっており、セパンテストも間近に迫っています。そしてそこでようやく、ライバルとの差を評価・分析できるようになります。今年は近年で最もエキサイティングなシーズンになると確信しており、これから約10ヵ月間、世界中のファンの皆さまに見応えのあるバトルを楽しんでいただけるものと信じています」
ファビオ・クアルタラロ選手談
Monster Energy Yamaha MotoGPライダー「新たなシーズンの始まりは、いつでもとてもエキサイティングです! 全員がまたゼロからスタートするのです。セパンテストでは私もチームも、できるだけ多くのことに取り組もうと意気込んでいます。実際のシーズン開幕はまだ先ですが、ここでよいスタートを切ることが、後になって大きなアドバンテージを生むことになります。ですから、いつものように毎日、毎セッション、毎走行、毎ラップで全力を尽くします。ヤマハがハードワークを続けてきたことはよく理解しています。あとは私とチームがあらゆる場面で限界まで自分たちを追い込むことができれば、必ず素晴らしいシーズンになるはずです。私はトップ争いをしたいですし、もう一度、表彰台の一番上からファンの皆さんに挨拶したいと思っています!」
アレックス・リンス選手談
Monster Energy Yamaha MotoGPライダー「バレンシアテストとシェイクダウン・テストに参加し、チームとの対面やYZR-M1の初走行もすでに終えています。でも今日のチーム発表会では、まるで加入初日のようなワクワクした気持ちがまた戻ってきました。バレンシアではいい走りができたので、セパンでもそのまま順調に仕事を継続していきたいと思っています。テスト項目はたくさんありますが、自信を持っています。適応しやすいマシンなので、今回のテストでさらに何歩か前へ進むことができるでしょう。身体づくりにもしっかり取り組み、ベストの状態でテストを迎えることができました。今はとにかく、早くマシンに乗りたいです!」
※メイン画像(左から)
リン・ジャービス:Yamaha Motor Racingマネージングダイレクター、兼Monster Energy Yamaha MotoGPチーム代表
ファビオ・クアルタラロ
増田和宏:ヤマハ発動機株式会社 MotoGPグループリーダー、兼YZR-M1プロジェクトリーダー
西田豊志:ヤマハ発動機株式会社 執行役員(PF車両ユニット長、兼・PF車両ユニットMS統括部長)
鷲見崇宏:ヤマハ発動機株式会社 MS開発部長、兼Yamaha Motor Racing社長
マッシモ・バルトリーニ:Yamaha MotoGPテクニカルディレクター
アレックス・リンス
マッシモ・メレガリ:Monster Energy Yamaha MotoGPチーム・ディレクター
お問い合わせヤマハ発動機株式会社
TEL/0120-090-819
リリース = ヤマハ発動機株式会社(2024年2月5日発行)
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