「燃費がいい水平対向エンジン」登場！ スバルの個性派クロスオーバーSUV「クロストレック」に設定される“ストロングハイブリッド”は何がスゴい？

走りの楽しさと環境性能を高次元で両立した“ストロングハイブリッド”

　スバルは2024年10月17日、エンジンとモーターを動力源とするシステム“ストロングハイブリッド”を発表。2024年12月に、同システムを搭載したクロスオーバーSUV「クロストレック」を発表予定だとアナウンスしました。

　これまでも、カーボンニュートラル実現に向けてマイルドハイブリッドやBEV（電気自動車）などを市場に投入し、車両の電動化に取り組んできたスバル。

　そんな同社が今回発表した“ストロングハイブリッド”は、発電用と駆動用のふたつのモーターを備え、状況に応じてエンジンとモーターを動力源として効率よく使い分けるシリーズ・パラレル方式を採用したハイブリッドシステムです。

　高出力の２モーターとフロントデフ、4WD機構をワンパッケージにしたトランスアクスルを新開発。モーター駆動をメインとしながら、モーターが苦手とする領域をエンジンがカバーするよう設計されています。

　加えて、走りの楽しさと環境性能を高次元で両立しているものポイントです。

　大容量の駆動用モーターは、アクセルの踏み始めからトルクフルな加速を実現。さらに中間加速時もスムーズで安心感が高く、心地いい走りを楽しめるといいます。

“ストロングハイブリッド”に組み合わされるのは、新開発の2.5リッター4気筒水平対向エンジン。スバルが長年採用している水平対向エンジンは低重心かつ低振動という魅力を備えていますが、そこに駆動用モーターが生み出す力強い加速が加わることで、システムの重量増を補って余りある動力性能を提供。走りの楽しさを一段と高めています。

　加えて、「EVドライブモード」の採用を含め、モーターだけで走行する領域を拡大することで、エンジン音を低減するとともに燃費性能が向上。環境性能を格段に高めているのもポイントとなっています。

　スバルといえば、優れた悪路走破性が高評価を獲得していますが、新開発の“ストロングハイブリッド”搭載モデルでも抜かりはありません。

　ドライブトレインは、低重心かつ重量配分に優れたスバル独自の4WD機構“シンメトリカルAWD”の基本レイアウトを継承。さらに、前後輪をプロペラシャフトでつなぐことにより、あらゆる路面で優れた走行安定性を発揮するといいますから楽しみです。

●1000kmオーバーの航続距離を実現

　そんな“ストロングハイブリッド”の初搭載モデルとして2024年12月に誕生予定なのが「クロストレック」の最上位に位置する新グレード「プレミアム S：HEV」と「プレミアム S：HEV EX」です。

　専用デザインの18インチアルミホイールや“ストロングハイブリッド”搭載モデル専用のオーナメントを採用。インテリアにも専用のカラーコーディネートを導入し、現行のマイルドハイブリッド搭載モデルとの差別化を図っています。

　さらに“ストロングハイブリッド”搭載車は、パワーコントロールユニットの搭載位置を荷室フロア下からエンジン上部へと変更。燃料タンク周辺が省スペース化されたことを受け、燃料タンク容量を63リットルに拡大しているのも見逃せません。

　マイルドハイブリッド搭載の4WD車比で約20％も燃費性能が向上しているのと相まって、航続可能距離が大幅に伸長。ワンタンク当たり1000kmオーバーの航続距離を実現するといいます。歴代のスバル車で最長となるこの性能により、東京から福岡市まで無給油で走破することが可能に。長距離を走る機会の多いレジャードライブ時に威力を発揮するでしょう。

　ちなみに、ハイブリッドシステムの性能を左右するバッテリーは、大容量化を図ったのはもちろんのこと、システム自体のレイアウトを工夫することで荷室フロア下に納めることにも成功。これにより、ミドルサイズのクロスオーバーSUVとして十分な荷室容量を確保し、キャンプやアウトドアなどのレジャーシーンでも“使える”荷室に仕上げています。

＊　＊　＊

　開発陣が長年磨き上げてきた水平対向エンジンやシンメトリカルAWDなどスバルの基幹技術に、省燃費という新たな飛び道具が加わる“ストロングハイブリッド”搭載の「クロストレック」。普段の街乗りはもちろんのことレジャードライブにおいても大活躍することでしょう。

Comments

[ris********]

62リットルも入れば1000km走っても驚く様な数値ではない。
スバルの車って性能はいいけど、燃費は悪いってイメージがある。

[********]

燃費が良いのはハイブリッドシステムであって、水平対向エンジンではない。

水平対向エンジンでなければ、もっと燃費が良かったはず。