現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > レースで鍛え磨いた技術を次世代のクルマづくりへ! 最強の「GRMNヤリス」&「GR GT3コンセプト」を披露【東京オートサロン2022】

ここから本文です

レースで鍛え磨いた技術を次世代のクルマづくりへ! 最強の「GRMNヤリス」&「GR GT3コンセプト」を披露【東京オートサロン2022】

掲載 更新 2
レースで鍛え磨いた技術を次世代のクルマづくりへ! 最強の「GRMNヤリス」&「GR GT3コンセプト」を披露【東京オートサロン2022】

モータースポーツで鍛えたクルマづくりの基本を市販車へ

 TOYOTA GAZOO Racingは、レクサスとともに東京オートサロン2022の会場にて最新のコンセプトモデルなどを多数披露した。注目は、GR GT3コンセプトと、運動性能を追求した「GRMNヤリス」だろう。

R32GT-R以来の衝撃! ドリキン土屋圭市が「GRヤリス」に乗ってベタ褒めした「真意」

カスタマーモータースポーツの頂点に本気で取り組んだマシン

 まずはGR GT3コンセプトだ。スーパースポーツと呼ばれるクルマのような、低く構えたスタイリングがとても印象的だ。モータースポーツ業界をサステナブルにするため、TOYOTA GAZOO Racingとしてもカスタマーモータースポーツ活動の取り組みをさらに強化していくと発表。その象徴として誕生したのがこのGR GT3コンセプトである。

 ドライバーファーストとなるクルマづくりを推進していき、レースエントラントから選んでもらえるような魅力あるクルマを作る、という願いも込められている。レーシングカーで必要となる剛性の高さや軽さは市販車開発にも有効で、とくに、今後トヨタが力を入れるBEV(バッテリーEV)の開発にも活かせることが多いという。

 サーキットという過酷な条件下で鍛えたノウハウを磨き上げ、これから登場する次世代のクルマへと活かされるのは、ワクワクする話である。レーシングカーとエコカー、相反するように思える両車も、じつはきちんとDNAが受け継がれているのだ。

 今回披露されたのはコンセプトカーではあるが、開発するにあたって、モリゾウこと豊田章男社長は、「勝てるクルマを作れ」という指示のみだったという。走行できる試作車は、年末に完成するとのこと。従来はできあがったクルマをレーシングドライバーが評価する、というのが当たり前だったが、このGR GT3コンセプトは、開発段階からドライビングシミュレーターを駆使し、レーシングドライバーも参画。データ上ではすでに開発が進んでいるという。

 実戦投入されるかは未定だが、GT3マシンのコンセプトということは……。GT3は、市販車をベースに仕立てられるレーシングカーである。このマシンが、すでに発表されている、ル・マン参戦マシンのベースであるトヨタGRスーパースポーツに続く、本格スポーツカーの第2弾となるのか? ここも気になるポイントだろう。続報に期待したい。

サーキット仕様とラリー仕様が選べる最強のGRMNヤリス

 WRCで得たノウハウも注ぎ込んだ高いパフォーマンスで、クルマ好きはもちろんモータースポーツの世界でも多くのユーザーを魅了するGRヤリス。その“フルチューンバージョン”として登場したのが、限定500台の「GRMNヤリス」だ。

 GRヤリスを開発していた当時は、GRMNヤリスを誕生させる予定はなかったとのこと。発売し、モータースポーツなどでクルマが“育ち”、GRヤリスの可能性が広がったことでGRMNヤリスの開発が決まったそうだ。

 モータースポーツではすぐにクルマをドライバーに合わせて改良し、進化していく。良いものをさらにアップデートし、お客さまへ届けたいという豊田章男社長の思いのもと、GRMNヤリスの開発がスタートした。

 モータースポーツから得たノウハウを活かし、約20kgの軽量化、10mmのローダウンによる低重心化、全幅は10mm拡大して空力を改善した。徹底的な走り込みでパフォーマンスを高めた機会式LSDやクロスギアレシオのトランスミッション、ローファイナルギヤのセットも採用。プロドライバーが徹底的に走り込み、より安心して速く走れるクルマに仕立てている。

 詳しく見ていくとクロスギヤレシオのトランスミッションは、1速~4速をクロスレシオ化。駆動力を最適化するローファイナルギヤを組み合わせている。さらに、耐久レースなどで効果が期待できる1、3、4、5速とファイナルギヤに、SNCM材の採用とショット処理を施し、ショックトルク強度と疲労強度を大幅に向上させた。

 また、ボンネットフードやルーフ、リヤスポイラーには軽量高剛性な綾織CFRPのカーボン素材を用いた。さらに、リヤシートは撤去し2名乗車として、トータル約20kgの軽量化につながっている。

 ボディは、スポット溶接打点数を545点に増やし、構造用接着剤を12m長く塗布してボディ剛性を高めている。

 なお、さらに走行性能を高めた2種類のパッケージオプションを用意している。ひとつはサーキットパッケージ。

 その名の通り、スーパー耐久に参戦したノウハウを注ぎ込んだ、ロード性能を追求した仕様となっている。ベース車に対し、

・BBS製GRMN専用18インチホイール・18インチブレーキ・ビルシュタイン製 減衰力調整式ショックアブソーバー・カーボン(綾織CFRP)製リヤスポイラー・サイドスカート・リップスポイラー

が与えられている。ボディカラーは、サーキットパッケージ専用色「マットスティール」が設定された。なお、このサーキットパッケージは500台限定のうち、50台のみ用意される。

 もうひとつのラリーパッケージは、全日本ラリー選手権に参戦したノウハウをフィードバックした、販売店装着オプションパッケージとなる。

・GRショックアブソーバー&ショートスタビリンクセット・GRアンダーガードセット・GRロールバー(サイドバー有)

が用意され、このなかから個別に選択して装着うすることも可能だ。GRMNヤリスはウェブでの受付となる。気になる人は申し込んでみてはいかがだろうか? ベース車は731万7000円(税込み)、サーキットパッケージは846万7000円(税込み)、ラリーパッケージは837万8764円(税込み)。

電気自動車でも走る楽しさを! まだまだある魅力的なクルマ

 このほかにも注目したいモデルが出展されている。バッテリー駆動の電気自動車であるbZ4Xをベースに、走る楽しさをさらに追求したGR SPORTコンセプト。ベース車に対して大径タイヤやスポーツシート、マットブラックのボディカラーでスポーティさを際立たせている。

 レクサスとしては、コンパクトSUV「NX」のオフロード色を強めた「NX PHEVオフロードコンセプト」を展示。NX450h+をベースに、悪路走破性を高めるオールテレーンタイヤ&ホイール、ブロンズ&ブラックのマット塗装を施したボディカラーにより、アウトドアでも映えるスタイリングを提案している。

 さらに、GR86開発ドライバーも務めたレーシングドライバー佐々木雅弘選手がセレクトしたパーツを装着した、カスタム仕様のGR86を展示したほか、ル・マン24時間レースで優勝したGR010ハイブリッドをはじめとするレーシングカーをずらりと展示。TOYOTA GAZOO Racingのクルマへの情熱が伝わってくるブース展開となっていた。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
AUTOSPORT web
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
AUTOSPORT web
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web

みんなのコメント

2件
  • GRヤリスでもたまげたのに
    さらにハイパフォーマンスモデル出してくるとは
  • おもちゃっぽくて無理。
    アルピーヌやロータスみたいな品性、知性をトヨタデザインに求めるのは酷というものか。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

349.0533.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

225.01280.0万円

中古車を検索
GRヤリスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

349.0533.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

225.01280.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村