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アルファードオーナー予備軍も必見!? 残クレを組んで得する人 損する人の分岐点とは

掲載 更新 72
アルファードオーナー予備軍も必見!? 残クレを組んで得する人 損する人の分岐点とは

 クルマを購入する際、「残クレ(残価設定ローン)」という言葉を聞いたことがあるかもしれない。

 検討したユーザーだけでなく、実際に利用している人もいるはずだ。

トヨタサブスクにカローラクロス登場!! 残価設定ローンとどちらがお得?

 「頭金が少なくても毎月の支払い額が抑えられて、何年か後に手放すか、乗り替えればいいか決める仕組みでしょ? 」

 ・・・という解釈はあながち間違ってはいない。もし、クルマの購入を考えているとしたら「残クレ」という購入方法が自分に合っているかどうか、改めて確認てもいいかもしれない。

 そこで今回、ディーラー関係者からの証言を得て、残クレを組んで得する人、損する人の分岐点とは? という内容をまとめたみた。

 自他ともに認めるクルマ好きはもちろんのこと、クルマが必要だけど、とにかく毎月の費用を抑えたいという方まで、何らかの形でお役にたてれば幸いだ。

文/松村透
写真/トヨタ、Adobe Stock

[gallink]

■そもそも「残クレ(残価設定ローン)」とは?

もう少し頑張ればアルファードが手に入るかもしれない・・・。オーナー予備軍にとっては悩ましい選択だろう

 「残クレ(残価設定ローン)」とは車体価格から3年後、あるいは5年後などに予想される下取り価格を設定し、残価分を毎月返済していく仕組みだ。

 通常のローンよりも毎月の支払い額が抑えられるため、本来の予算内では手が届かなかった車種も視野に入れて検討することができる。

 たとえば商談中に担当セールスから「月々の返済額にあと数千円上乗せすれば、ワンランク上のアルファードも夢じゃないですよ!」と甘い言葉を投げかけられたら、ついつい「それならば思い切ってアルファードにしよう」と契約書にサインしてしまうユーザーがいても無理はない。

 たしかに世間ではいろいろいわれている車種ではあるが、(好むと好まざるに関わらず)アルファードで移動したら至極快適であることは、ハイヤーやVIPの移動といった法人利用にこのクルマが使われている時点で想像がつくだろう。

アルファード Executive Loungeの内装。世間であれこれいわれていはいるが、いちど乗ってしまうと快適なクルマだと誰もが認めざるを得ない!?

 あと少し予算を上乗せすればワンランク上のクルマに手が届きそう・・・。ましてや、向こう数年~十数年は所有するケースが大半だと推察する。

 さらに、世界的な半導体不足でクルマの生産が遅れているなか、たまたまアルファードであれば即納できるとなれば・・・多少無理してでも背伸びをしたくなる気持ちは理解できる。

 また、最近ではスマートフォンも「残クレ」とほぼ同じ仕組みで購入する人が多いようだ。

数年おきにスマートフォンを機種変更するのは、ノートパソコンを買い換える感覚に近い。たしかに便利ではあるが、いかんせん高すぎる印象も・・・

 iPhoneを例に挙げると、最新機種である「iPhone13シリーズ」の場合、NTT docomoの販売価格はもっとも安価なiPhone13で11万1672円(128GB)だ。

 もっとも高価なiPhone 13 Pro Maxともなれば24万3144円(1TB)である(2021年10月時点)。iPhone13シリーズの場合、もっとも安いモデルを選んだとしても10万円オーバーなのだ。

 いまや必須ツールとはいえ、いくらなんでも高すぎると考えている人が多いのではないだろうか(これに毎月の通信料が加算されるのだからなおさらだろう)。

 スマートフォンの使用期間はクルマよりも短期間、数年前後という人がほとんどだろう。数年おきに機種変更をすれば、その都度、新品のノートパソコンを買っている感覚だ。つまり、安い買い物ではないことを意味する。

■残クレ(残価設定ローン)は「オープンエンド」と「クローズエンド」の2種類に分けられる

残クレを含めたクルマのリース商品は「オープンエンド」と「クローズエンド」の2種類に分けられる。その差は意外と大きい

 残クレを含めたクルマのリース商品は「オープンエンド」と「クローズエンド」の2種類に分けられる。それぞれのメリットとデメリットをまとめてみた。

●オープンエンド方式とは?
「ローン契約時に残価を明示して、契約期間終了後に査定額から残価の差額分を精算する方式」

○メリット:
・残価を高く設定できる(デメリットになる可能性あり)
・ローンの月額を低く抑えられる
・ローン契約終了後にクルマの買い取りが可能

○デメリット:
・契約期間終了後に査定額から残価の差額分を精算する可能性がある
・走行距離や傷の有無など、コンディション維持が求められる

●クローズエンド方式とは?
「ローン終了後の下取り額をローン会社等が保証してくれる方式」

○メリット:
・残価精算の可能性がない
・クルマのリセールバリューを気にせず乗れる

○デメリット:
・オープンエンドよりも残価設定が額低くなりがち
・オープンエンドよりローンの月額が高くなる
・ローン契約終了後、クルマの買い取りは不可

●注意点
○残クレの利用を考えている国内外のメーカーがどちらを採用しているか、セールスに要確認
○「オープンエンド」および「クローズエンド」とは呼称していない可能性大
○セールスがこの2つの仕組みをきちんと理解してないケースがある

 残クレといっても、各メーカーが採用する方式によって、契約したユーザーの数年後の運命が大きく変わることもある。面倒かもしれないが、ここは運命の別れ道と自覚して、事前にきちんと確認しておいたほうがいいだろう。

■「残クレ(残価設定ローン)」を組む際に知っておくべきことは?

残クレの期間が終わってローンは完済・・・ではない。まだ残債があることをお忘れなく

 通常のローンよりも毎月の支払い額を安く抑えられてクルマを買うことができる・・・。

 ユーザーにとってメリットがあるということは、そのウラでデメリットとなりうる条件が課せられていることはいうまでもない。

 つまり「残クレ=他メーカーへの乗り替えのハードルが上がること」を知っておいて損はないと思う。

 その理由として、5年のローンを組み、残クレで契約したクルマの場合を例に挙げてみる。

 クルマをぶつけることなく、ある程度きれいな状態を維持しつつ乗り続けたとしよう。5年後の未来に訪れるのは「ローン完済」ではなく、下記に挙げた「主に4つの選択肢が待ち受けている」という事実だ。

●残クレの期間が満了した際、ユーザーの選択肢
・1.別のクルマに乗り替え
・2.クルマを返却
・3.残価を一括返済して買い取る(クローズエンド方式は買い取れない場合も)
・4.残価分に再度ローンを組んで乗り続ける

 当然ながら、クルマを売る側の希望(狙い)は「1.別のクルマに乗り替え」一択だ。

 しかもクルマの所有権はディーラーやクレジット会社が持っているので(ユーザーは「使用者」扱い)、契約期間の支払いを終えても自分のモノにはならない。自己所有にするにはローンをすべて完済し、名義変更をする必要がある。

 さらに、何らかの事情で途中で手放そうにも所有権はディーラーやクレジット会社だ。ローンの残債をゼロにして名義変更(所有権解除)をしない限り、売ることすらできない。

セールスマンも商売だけにたくみな営業トークを展開してくる。雰囲気に飲み込まれてしまわないよう、予備知識を蓄えておくことは無駄にはならないだろう

 車検の直前などのタイミングで「車検にとおすと○○万円かかります。いまなら***万円で下取りしますので、毎月の支払い額もそれほど変わりませんし、クルマも新しくなります。せっかくなのでこちらのモデルに乗り替えませんか? 」と営業トークを持ちかけてくる。

 ・・・と同時に「車検にとおすと○○万円かかるだけでなく、残クレの残債分を処理しなくてはなりません。場合によってはお客様にご負担いただくことになる可能性もあるかもしれません・・・」といったことを伝えるセールスもいるだろう。

 例えば、残クレを利用して新車を購入した場合、数年後(大きなトラブルもなく無事に乗り切った場合に限った話だが)確実にこの種のやりとりをセールスと行うことになる。

 つまり、残クレを利用してクルマを購入した場合、近未来に起こるであろうこの事実を踏まえておく必要があるということだ。

■「残クレ(残価設定ローン)」を組んで得する・向いている人・乗り方とは?

残クレは他メーカーに流れないための「ユーザーの囲い込み施策」でもある。囲い込まれた以上、付き合いのあるディーラーやセールスと上手に付き合うのも手だ

 では、残クレを組んで得する・向いている人・乗り方とはどのような項目が挙げられるか。下記にまとめてみた。

●年間走行距離が少なめ
中古車を購入する際の条件として「走行距離が少なめ」を希望する人が多いはずだ。当然ながら手放す時もオドメーターの距離数が少ない方が有利であり、良質な中古車になるからと下取りをするディーラーが喜ぶことはいうまでもない

●基本的にノーマル主義(ノーマル戻し含む)
メーカーごとに多少の違いはあれど、残クレを利用して購入したクルマの改造やドレスアップは基本的に御法度だ。あまり推奨するべきではないが、車両返却時にノーマルに戻すことが可能であれば黙認されるケースもある。重要なポイントなので事前に確認したい

●ボディーカラーにそれほどこだわりがない
車種を問わず、ホワイト(パール系を含む)やブラック(メタリック系を含む)を選んでおけばまず間違いなく無難な選択だ。迷ったり、特にこだわりがない場合はこの2色のどちらかを選ぶことをオススメしたい

●定期的に新しいクルマに乗り換えたい
新しいモノ好き、ライフスタイルの変化に応じたクルマ選びをしたい、飽きっぽい・・・などなど。定期的に新しいクルマに乗り替えたいというユーザー向けといえる

●メンテナンスは基本的にディーラーで
残クレを契約する際、ディーラーでオプション設定されているメンテナンスパッケージを契約すれば、自動的にディーラーでメンテナンスを行うこととなる。結果としてコンディション維持につながり、査定時に有利だ

●ぶつけたり傷つけることが少ない(はず)
あくまでも名義はディーラーやクレジット会社。ユーザーは使用者であり、クルマを借りている状態を意味する。そうなればキレイな状態のまま返却するのが基本。ぶつけたり傷つけることが少ないのであればいいが、そうでないとなると・・・

日本人の過半数がタバコを吸わない時代。喫煙車は敬遠されるだけでなく、査定にも影響する

タバコやペットの臭いも査定に影響があるようだ。

●タバコを吸わない
厚生労働省の調査によると、令和元年の時点での喫煙率は男性で27.1%、女性が7.6%だ(いずれも20歳~70歳以上を含む)。つまり過半数の人がタバコを吸わない時代だ。禁煙車が好まれるのも無理はない

●ペットを車内に持ち込まない
タバコと同様に敬遠されるのがペットの臭いだ。愛犬などを連れてクルマで出かけるケースが想定される場合は要注意。シートや内張りなどに臭いがついて除去できなくなる

●他メーカーに乗り替える可能性が低い
好みのメーカーが決まっている、自宅から最寄り・・・などさまざまな想定されるが、他メーカーに乗り替えるつもりがない一途なオーナーにとって残クレは向いているといえそうだ。一般論として、他メーカーの乗り替えの場合、下取り金額にあまり期待が持てないからだ

●人気のモデルがほしい/買うつもり
残クレとリセールバリューは相関関係にある。人気車種であれば3年ないし5年後も残価率が高い。多少過走行であっても相殺される可能性もある。不人気車の場合・・・それだけリセールバリューが下がることを意味する

●自分名義にならなくても気にしない
繰り返しになるが、残クレはクルマを借りている状態。車検証の所有者の欄にはディーラーやクレジット会社などの名が記載されている。人に見せるわけではないので気にしなくていいと思えばそれまでだが・・・。ただし、完済後に名義変更(所有権解除)をすれば可能だ

■「残クレ(残価設定ローン)」を組んで損する人・向いていない人・乗り方とは?

借り物である以上、車体をぶつけたり、傷をつけてしまえば査定に影響する可能性が高い

 こちらの項目では残クレを組んで損する人・向いていない人・乗り方とは? どのような項目が挙げられるか。下記にまとめてみた。

●年間走行が過走行になりがち
規約はメーカーによって異なるが、JAAI(一般財団法人日本自動車査定協会)が定める基準よりも走行距離が多いクルマは価値が下がる。多少の差異はあるが1年/1万キロを超える場合は購入前に条件を確認した方が安心だ。例えばトヨタの場合、規定距離に対して超過1kmにつき5円のペナルティーが科せられる

●カスタマイズしたい
ホイールやマフラーなど、返却時にノーマル戻しが可能(ただし、これも厳密にはNGの場合もあるので契約前に要確認)ならいいが、社外品のエアロパーツの取り付けやオールペンなどは御法度だ。どうしてもカスタマイズしたい場合は通常のローンを組むか、銀行のマイカーローンなどを利用したい

●希少色を選びたい
ホワイト・ブラック・シルバー系は定番すぎるし、人とは違うボディーカラーのクルマに乗りたいという、こだわり派のユーザーもいるだろう。これが残クレを利用する際にアダとなる可能性がある。希少色=不人気色ということだからだ。中古車市場でも需要がないとみなされ、リセールバリューにも影響する

●乗り潰すまで乗る
1度所有したクルマは最後まで面倒をみる・・・。モノを大切にするという点において素晴らしいことだが、残クレには不向きだ。数年後の苦労(残債の一括返済)を考慮するなら、最初から通常のローンの組んだ方がいいだろう

●メンテナンスは自分で または 街の整備工場へ
愛車のメンテナンスはできるだけ自分で行ったり、費用を抑えるために街の整備工場に預かるユーザーもいるだろう。残クレの仕組みによってはディーラーでのメンテナンスが査定に影響する場合もある。事前に確認することをおすすめする

●よくぶつける(ぶつけそう)
「残クレ=借り物」だと認識すべきというのは前述のとおりだ。ぶつけたり、板金修理したとしても、まっさらな状態よりはマイナス査定になる。さらに、車体が修復歴ありのダメージを受けた場合はさらに査定に影響すると覚えておいた方がいい

●車内で喫煙をする
いまや、多くの人がタバコを吸わない時代。喫煙車は敬遠される。当然ながら査定に影響すると考えておいた方がいい。吸わない人はタバコの臭いに敏感だ。車内で吸わなくても衣服に付着した臭いがシートにうつることも・・・

●ペット(愛犬など)を連れて移動する
愛犬をクルマに乗せて近くの公園はもちろんのこと、旅行に行くこともあるだろう。当事者以外の人が乗ると臭いに驚くことがある(愛犬家の方、すみません)。この臭いがなかなか取れない。査定にも大きく影響する

愛犬は買い主にとって家族の一員。しかし、この臭いが査定時に影響することも事実だ

ひとつのメーカーに絞りきれない人にも残クレは不向きのようだ。

●他メーカーのクルマにも乗ってみたい
今回はトヨタ、次の車検では日産に乗り替え・・・など、移り気(浮気性!? )なオーナーに残クレは不向きだ。オークション相場などを基準に下取り相場を査定することになるので、下取り額 < 残債 となりがち。つまり、損をする可能性が高い

●不人気車でも気にしない
売れ筋のモデルよりも自分のこだわりを優先したい場合も残クレは不向きといえる。人気モデルよりも数年後の査定額に大きな差が出るからだ。どうしても欲しいなら頭金を貯めて通常のローンを組んだ方がいい

●自分名義にしたい
見た目では所有者がディーラーやクレジット会社 or 自己所有かは分からない。それが判別できるのは車検証くらいだろう。要は気持ちの問題だが、愛車を自分名義にしたいのなら、現金一括か銀行のマイカーローンを活用したい

■ディーラー関係者が明かす、残クレを組む際に「ココだけは注意して!」

今回、ディーラー関係者に残クレに関するヒアリングを行った。ローンの組み方が複雑化している昨今、きちんと説明できる営業マンが少なくなってきているという声も

 今回、複数のディーラー関係者に対して「残クレって実際どうなの? 」といった主旨のヒアリングを行った。参考になれば幸いだ。

◎残価設定ローンが通常ローンより「低金利」であるかをチェック。心に響かない金利の残価設定ローンは、選ぶ価値なしです

◎据置いた残価を再分割する場合の「金利」をあらかじめチェック。据え置き金額にも金利がかかるので、長期ローンを組みたい場合、あまり変わらない場合もあるので注意が必要です

◎自身のライフスタイルに合わせて、3年後または5年後の「据置金額と下取金額のニアリーイコール」の目安を担当セールスにいわせてください。ここで、そのセールスのやる気と実力がすべてわかります

◎金利が低い分、値引きが少なくなっていないか、よくチェックしてください。年度末や決算時期などは「値引きと低金利もアリ」といった具合に両方となる時期があったり、新モデル登場時(またはモデルイヤーなど仕様変更直前の売切)の販売施策を見逃さないでください

◎走行距離が多く(年間1万km以上)、下取り金額が心配な人は据え置き金額を減らしてください。車両本体に対し、3年で40%、4年で30%、5年で20%が限界。輸入車のハイブランドはさらに減らしたいところです。下取り金額に保証があるローン(※クローズエンド方式)もあるので、要確認です

◎ディーラーはクルマを売りたいので勧めてきますが、残価設定を5年で売っても、5年後には自分はいないかもしれない・・・。契約時にいいことだけいってあとは知らない・・・という、売り逃げに近いケースもあります。リセールバリューがあまりよくないクルマを支払い額を抑える代わりに残価を高く設定できるプラン(※オープンエンド方式)で購入する時は特に注意が必要です

◎残クレで購入したクルマを何らかの理由で途中で売却する必要になった場合、現金化できると思っている人が意外と多いのです。残債をすべて完済しないと売ることはできません。ローンの組み方が複雑化している昨今、きちんと説明できる営業マンが少なくなってきている印象があります。予備知識として覚えておいて損はないです

「残クレ(残価設定ローン)」がユーザーにとってメリットがある反面、デメリットとなりうる条件が課せられていることはいうまでもない

今回、銀行やJAのマイカーローンの方が低金利という意見もあった。

◎契約時に「売るときには残価の値段になりますから!」は鵜呑みにしないでください

◎据置いた残価を再分割する場合は、通常金利(4%~)が適用される場合がほとんどなので、その通常金利をあらかじめチェックしておくことは必須です

◎いわゆる「残のっけ」という裏技があり、同じディーラーで乗り換えをすれば今の残債を次のローンに乗せてローンを組み直すことができます(他ディーラーでできる場合も)

◎一部の輸入車の金利を除き、銀行やJAのマイカーローンの方が低金利であるケースが多く、残クレを組む前に一考の余地ありです

 このあたりは、担当セールスとの信頼関係(時期がくれば代替してくれる。他のユーザーを紹介してくれるなど)ができていれば、ユーザー個人のニーズにマッチしたプランを提案してくれる可能性がある。日ごろの人間関係も大切、ということを改めて実感する。

■結論:残クレを組んで得する人、損する人の分岐点とは?

「いかに得するか」よりも「いかに損をしないか」に重きを置くことが、残クレを利用する際の分岐点といえそうだ

 雑な表現をしてしまうと「ユーザー側は一見すると得したように思えてリスクも高い。つまり100%お得ということはほぼ期待できない仕組み」だ。

 それは残クレに限らず、住宅ローンを組んだり、スマートフォンを残価据え置きで買う場合も同じだ。

 「いかに得するか」に固執するより「数年後にいかに損をしないか」あるいは「いかに損益を減らすか」に重きを置くべくだろう。これが残クレを利用する際のポイントであり、ユーザーにとっての分岐点といえそうだ。

 スマートフォンのように、ある程度、古くなったら買い換え・・・という行為に抵抗感が薄れつつあるユーザーもいるだろう。

 とはいえ、残クレを組んでいる以上「常にローンを支払っている状態である」という事実を改めて認識しておく必要がある。それに加えて、スマートフォンの総支払いとは桁違いの金額であることを認識しておいたほうがいいだろう。

残クレを組んでいる以上「常にローンを支払っている状態である」という事実を改めて認識してほしい

 繰り返しになるが、いちど残クレを利用すると、他メーカーに乗り替えたい時のハードル(ストレートにいえば傷害)となる可能性が高い。

 一般論として市場の人気が高い、つまりリセールバリューのよいクルマであることが、残クレを利用する上で前提となりそうだ。

 それこそタイトルにもあるアルファードを定期的に乗り継ぎたいと考えているユーザーには、少なくとも現時点ではおすすめの仕組みといえる。

 とはいえ、その場のノリや勢いで決めると、数年後、乗り替えるときに悩むことになるかもしれない。

 その点を踏まえて「残クレという名の踏み絵」と冷静に向き合う必要があるだろう。

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72件
  • 得するのはディーラーと中古車販売店

    中古車販売価格が下取り価格ではないから
  • アルファード邪魔だから増えないで欲しい。遅いし前見えなくなるし駐車場で斜めってるし邪魔な車No.1。乗ってるやつらは輩系ばかりだし、イメージ悪い。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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