存在感のあるデザインと高級感あふれる内装に仕上げた
トヨタ自動車はビッグサイズの高級ワゴン「グランエース」を、全国の販売店を通じて12月16日に販売する。ふたつのグレードを設定し、価格(税込み)は3列シート6人乗りの「Premium」が650万円、4列シート8人乗りの「G」が620万円。年間販売目標台数は600台に設定している。
なぜグランエースとして導入? 新型ハイエースが日本で「ハイエース」を名乗らないワケ
グランエースはスペイン語で「大きな・偉大な」を意味するグランと、英語で「第一人者・優れた者」を意味するエースからの造語。セミボンネット・パッケージを採用し、上質な室内空間と静粛性や走行安定性など磨き抜かれた基本性能の高さが特徴的だ。存在感を強調した外形スタイルに、華やかな運転席周りや心地よい後席空間のデザインが特徴をより際立たせている。
エクステリアには金属調加飾の大型ラジエターグリルをヘッドライトと融合させ、存在感あるフロントビューに仕上げた。特徴的なLEDデイタイムランニングライトとクロム加飾フレームで囲んだプロジェクター式2眼LEDヘッドライトにより、高級車にふさわしい先進性を強調。またクラッディングパネルとリヤバンパーの下端まで連続した金属調加飾モールが、より低重心を印象付けるとともに同等とした佇まいを演出している。
リヤにはフロントデザインと呼応し、特徴あるデザインのLEDコンビネーションランプとバックドアガーニッシュを組み合わせ、高い位置にレイアウトすることで堂々とした風格を表現。足もとは17インチタイヤに設定された削り出しの質感と金属調塗装が特徴的なアルミホイールがより高級感を演出する。
全長5300mm、全幅1970mmのワイドなサイズにも関わらず、最小回転半径5.6mを達成。最適なステアリングの切れ角とギヤ比の設定によりタイヤの滑らかな動きを可能とし、市街地での取り回しの良さを実現した。
パワートレインは2.8Lクリーンディーゼルターボエンジンと6速オートマチックトランスミッションを組み合わせた。高級車に求められる滑らかさや静粛性に加えて、低回転からトルクフルな走行を実現し、WLTCモード走行燃費は10.0km/Lを達成。また、DPRや尿素SCRシステムを採用することで、窒素酸化物を大幅に削減し、排出ガス規制の基準「ポスト新長期規制」にも適応する。
FRレイアウトを採用したことで、アンダーボディはサイドメンバーをストレートに通すストレートラダー構造とし、フロア面のねじれ剛性を確保。さらには各ピラーをアンダーボディと結合した環状骨格構造を用いて高剛性ボディを実現した。サスペンションにはフロントにマクファーソンストラット式独立懸架、リヤはトレーリングリンク車軸式を採用。高いボディ剛性に対してサスペンションジオメトリの最適化やストロークの確保することにより、接地感ある上質な乗り心地と高い走行安定性を実現する。
エンジンルームと室内を隔てるダッシュパネルにはサンドイッチ鋼板を使用するなど、制振材と吸遮音材を効果的に配置。さまざまな路面環境においても高級ワゴンにふさわしい優れた静粛性を追求した。
そのほか、低くワイドなインストルメントパネルにメーター配置を工夫することで広々とした前方視界を確保。さらにフロントビラーのスリム化や三角窓の拡大、低いベルトラインなどを取り入れたことで、優れた側方視界も確保した。
外装色には上質感際立つ華やかなホワイトパールクリスタルシャイン(オプション設定)に加え、洗練された高級感漂うブラックやシルバーメタリック、グレーメタリックの全4色を用意する。
後席への乗降性を考慮! スライドドアの予約操作もできるように
もちろん、安全装備も多数取り入れている。昼夜の歩行者や昼間の自転車運転者を検知対象に加えたプリクラッシュセーフティ採用の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を装備したほか、駐車時など静止物を検知して衝突被害の軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナー、駐車場での交代時に左右後方から接近する車両を検知し、衝突の可能性がある場合にブレーキを制御するリヤクロストラフィックオートブレーキ、切替レバーを操作することで車両後方カメラの映像をミラー内のディスプレイに表示するデジタルインナーミラーなどを採用し、乗員全員の安心、安全をサポートする機能を充実させた。
室内長は3290mm、室内幅1735mmものゆとりある空間に3列シート6人乗りと4列シート8人乗りの2タイプを設定し、ユーザーの多様なニーズに対応した。プレミアムグレードは2列目と3列目の4席にゆったりとくつろげる専用のエグゼクティブパワーシートを採用。座り心地の良さに加えてロングスライド機構やパワーリクライニング機構、パワーオットマン、快適温熱シート、格納式テーブルなどを装備し、利便性や快適性を追求している。
Gグレードには2列目にエグゼクティブパワーシートと3列目にレバー操作でシート調整ができるリラックスキャプテンシートを設定。4列目にはワンタッチで座面が跳ね上がる6:4分割チップアップシートを採用するなど、乗員人数や手荷物の量にフレキシブルに対応した。
内装にはブラックを基調としたインストルメントパネルは空調の吹き出し部に金属調加飾を、助手席正面に木目調加飾を配して華やかさを演出。内装色にもブラックを用い、天井色には華やかなフロマージュとオプションとしてブラックをプレミアムグレードに設定している。個性引き立たせるシート色との組み合わせで気品の高さを表現した。
スライドドアは開口幅を1000mmと大きく設計し、後席への乗降性に配慮した。後席に座る人を包み込むようフロントシートの背面からサイドトリムに向かって木目調加飾を装備し、加飾に沿って灯されるLEDサイドカラーイルミネーションなどクールさのなかにも落ち着きのある大人の上質感を演出する。
また、スマートキーによる予約操作でスライドドアの開閉も可能だ。スマートキーを携帯し、車両に近づくとスライドドアが自動的に解錠し開くウェルカムパワースライドドア機能を搭載したスマートエントリー&プッシュスタートシステムを全車に標準採用。さらにスライドドアが閉じ始めればスマートドアロックを受け付け、完全に閉まるタイミングで自動的に施錠する予約ロック機能も設定した。
コネクティッドサービスも充実している。先進のディスプレイオーディオ(DA)とDCMを標準で装備。Smart Device Linkに対応するTCスマホナビや音楽、ラジオアプリなどをDA上に表示して操作可能とし、LINEカーナビでは音声認識での目的地設定やLINEのメッセージ送受信、音楽再生などが行える。ほかにも、Apple CarPlayやAndroid Autoなど、日常で利用している地図アプリや音楽アプリなどをDA上で操作、利用が可能。従来通りの車載用ナビ機能を利用したいユーザーにはT-Connectナビキットをオプションで用意する。
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