トップ3は911 GT3とSF90、アトム 4
団子状態の11台の混戦から、どのクルマが勝ち抜けるのか。第33回を数える英国ベスト・ドライバーズカー(BBDC)選手権で、最終審査へ進む3台が決まった。
過去にディフェンディング・チャンピオンとして参加し、2年連続勝利を収めたモデルは、初代ホンダNSXとフェラーリ550 マラネロ、アリエル・アトム 4の3モデルだけだ。それ以外、毎年違うモデルが優勝を掴んでいる。
ハットトリック、3年連続優勝は過去に1度もない。だが、第一印象が最も良かったクルマは、アリエル・アトム4だった。正直なところ。
新モデルとしてノミネートした2019年は、天候に恵まれ、優勝は驚くような結果ではなかった。雨に振られた2020年も優勝を遂げ、アリエルの偉業に心が打たれた。だが、その連勝に動揺したことも事実だ。
2021年の天気は晴れ。アングルシー・サーキットの路面はドライ。最終審査にアリエル・アトム4が勝ち進んだのは、自然な流れだったといっていい。
最新の992型ポルシェ911 GT3が最終審査へ残ったことも、驚くべき結果ではない。ただし、ダウンフォースを増すボディキットに、ダブルウイッシュボーン式のサスペンションが備わっていたとしても、優勝するとは限らない。
GT3は毎回、BBDCで高得点を得る。だが、ポルシェ911が優勝した回数はそれほど多くない。前回は2017年に遡る。
決戦のもう1枠、3台目に勝ち進む得点を得たのが、PHEVのフェラーリSF90 ストラダーレ。BBDC史上、200馬力ほどの差を付けて、最もパワフルなノミネート車でもある。新水準の技術的も搭載している。
目立った欠点がなく、極めて速い
英国のフェラーリは、サーキット用にスペアタイヤと技術者を派遣してきた。公道用に、もう1台のSF90 ストラダーレすら準備するという体勢で。
もちろん、フェラーリはこの戦いを有利に運びたいのだろう。BBDCでの結果を、真剣に受け止めてくれている証拠でもある。
AUTOCARが設けているルールは11台に共通している。その範囲でどれだけのことをするのかは、メーカーの判断による。最大限にこの機会を活かそうとしてくれるフェラーリには、感謝したい。
そんなフェラーリだが、BBDCの頂点を直近で掴んだのは2015年。一切の忖度抜きで採点していると、自信を持っていえる。
勝ち残った3台は、バランスの良い違いと比較をもたらしてくれた。英国車とドイツ車、イタリア車が1台づつ。スポーツカーにスーパーカー、ハイパーカーと、動力性能にも差がある。後輪駆動が2台で、四輪駆動が1台。3ペダルのMTが1台で、2台はATだ。
エンジンの搭載位置も、911 GT3は後方だが、アトム 4とSF90 ストラダーレは中央。過去の例を振り返っても、特定のレイアウトや構成だから優勝できる、という法則はない。楽しさの生み出し方に、違いがあるとしても。
まず取り上げるべきは、アリエル・アトム 4だろう。去年の優勝モデルに乗り、現在地を確認する必要がある。
アトム 4には目立った欠点がなく、極めて速い。高い速度域で走らせ続けるには、ドライバーの闘争心が求められる、近年では珍しいクルマといえる。サーキットを3周走ったくらいで、圧倒されるわけにはいかない。序の口だ。
極めて走りが洗練されている
コースに留まり、流れる空気を感じる。ウエストゲートのホイッスルや、ジェット戦闘機のような加速を味わう。これに慣れたら、その先がある。
アトム 4のターボブースト圧を、オプションのレベル3に切り替える。流石にこのパワーを手懐けるには少しの時間が掛かるが、無理ではない。
アリエルは基本に立ち返った、純粋なスポーツカーというだけではない。オーリンズ社製のダンパーにサーキット用タイヤ、LSDや大径ブレーキといった実践性も備えている。911 GT3の3分の1という英国価格にも、訴求力がある。
だが過去3年間、アトム4がトップ3に選ばれてきた理由は、極めて走りが洗練されているからに他ならない。審査員のプライヤーが端的に印象を残す。「思った以上に良いですね」
ディスデイルは、ステアリングホイールと指先、アスファルトとの極めてクリアなつながりに触れる。「路面やグリップ力に関して、より詳細な情報を知覚することができます。まるでHDR映像のように」
「公道では減衰力特性が素晴らしい。しなやかでありつつ、タイトな姿勢制御を叶えています。調整式のサスペンションをいじれば、レースカー級の正確性や速さを得ることも可能です」
筆者も同意見。ブースト圧が標準のレベル1のままでも、公道では驚かされるほどの体験を与えてくれる。911 GT3やSF90 ストラダーレと比べても、パワー感はまったく不足ない。
トップ3による最終審査の続きは(5)にて。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
「ノーマルタイヤで立ち往生」に国交省ブチギレ!?「行政処分の対象です」2年連続で大量発生…「スタックの7割が夏用タイヤ」今年も緊急警告
スバル新型「プレオ」発表に期待の声! “約100万円”の「コスパ最強」軽セダンは実用性バツグン! スバルらしい「水平対向エンジン×MT搭載」を求める声も!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
いよいよ正式発表!? デザイン一新の[新型フォレスター]登場か! トヨタHV搭載でスバル弱点の燃費は向上なるか
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
フォーミュラもどきと一般車であれば運動能力差は歴然だと思う。