vol.1では新型シビックが背負っている使命について触れてみた。そうした背景から誕生した10代目シビックはどんなテクノロジーが投入されて誕生したのか。今回はじっくりと考察してみたい。
■コンセプト
新型シビックの開発コンセプトは、操る喜びの追求と生活に役立つクルマの両立である。そして走る楽しさ、操る喜びでCセグメントのトップに立つという高い目標を掲げ、妥協しないクルマ造りを追求した。こうした開発の合言葉は「男前」だったという。それは堂々と正道を突き進み、妥協しないという意味である。
具体的には、ダイナミックな性能を予感させる走りの存在感と、美しいプロポーションのデザインの追求、シャシー性能、ボディ剛性を大幅に高め、五感に響く高次元の運動性能を実現すること。そして広い、質感の高いインテリアを実現し、グローバル基準での高い安全性を達成することが目標とされている。
■デザインとパッケージング
大径タイヤを四隅に配置し、ワイド&ローのスタンスを生かし、先進的で伸びやか、ソリッド感のあるデザインを追求。セダンは先進性とスポーティさを両立させたクーペ風のルーフを持ち、ハッチバックはさらに革新性とスポーティさを強調したダイナミックな立体構成をアピールしている。
フロントのボンネット高は低められ、Aピラーは従来より大幅に後退させている。そして大径タイヤの採用により、新型シビックはこれまでにないプロポーションを生み出すことに成功している。
インテリアも乗った瞬間にスポーティさが感じられることを目指し、センターコンソールは幅広なハイデッキ・コンソールとし、左右に広がるインスツルメントパネルは薄型で、ドライバーのためにメーターパネル部を強調したデザインとなっている。
ヒップポイントは従来型より20mm下げられ、ペダル、ステアリングとの位置関係を最適に設定。またボンネットの高さは従来型より35mm下げることで、前方視界を改善している。さらにAピラーを大幅に細くしたことで斜め前方視界も改善されている。
リヤ席は、フロントシートバックの形状を薄くすることで、膝スペースを拡大。ハッチバックはリヤシート位置をセダンより35mm前進させることで、ラゲッジ容量を確保している。
セダンのラゲッジ容量はクラストップの519Lを確保し、1100mmというワイドなトランク開口部幅を確保し、積載性も高めている。ハッチバックは、バンパーラインからルーフ後端までが開口し、ラゲッジ容量は420LとCセグメントでトップの容量を誇っている。また開口幅はセダンよりさらにワイドな1120mmを実現している。
ハッチバックのトノカバーは通常の前後巻取り式ではなく、世界初の横引き式を採用している。左右どちらからでも引き出し、巻き取りができるように両サイドに巻取り機構を配置。リヤシートを倒してラゲッジスペースを広く使う際にも、外したカバーの置き場に困ることがなく、左右のどちらかに巻き取ったままにすることができる。
■パワートレーン
新型シビックのセダンはL15B型、ハッチバックはL15C型エンジンを搭載する。いずれも73.0×89.4mmというロングストローク・タイプの1.5L直噴ダウンサイジングターボだ。
セダン用はレギュラーガソリン仕様で173ps/220Nm。ハッチバック用はハイオクタン仕様で、6速MT用とCVT用の2種類のスペックをもつ。6速MT用は182ps/240Nm、CVT用は182ps/220Nmで、CVTのトルク容量に合わせている。
6速MT用は1900rpmから、CVT用、セダン用は1700rpmから最大トルクを発生する、低中速・大トルク型のダウンサイジング・エンジンだが、いずれにしても自然吸気2.4Lエンジンに匹敵する高出力エンジンといえる。
コンセプトは走り出しからトルクが太く、6000rpm付近まで伸びるフィーリングを重視。同じ1.5Lターボを搭載するステップワゴン用より、吸気流量を約11%、排気流量を約28%増加させ、過給圧やバルブタイミングもよりスポーティなセッティングとし、2000rpm以上での出力をアップ。トルクも全域で向上させたことでよりスポーティで力強い走りを実現している。
このエンジンは、吸排気可変バルブタイミング(VTC)を採用し、低速時はバルブ・オーバーラップを大きく、低負荷時には大量EGRを導入し、そして高負荷時にはオーバーラップを小さくなるように制御。また直噴と高タンブル吸気ポートを組み合わせ、それに合わせて凹型ピストン冠部形状を採用している。
エキゾーストポートはシリンダーヘッド一体型のため、エキゾーストポート周囲を水冷できるようにウォータージャケットを配置。また高出力化に合わせ、排気バルブにはナトリウム封入式を採用している。
ターボはボルグワーナー製の電動ウエストゲートバルブ式を採用。このターボは応答性を重視した小径タービンで、低回転域からの過給性能を確保。さらに過給圧制御の自由度が高い電動ウエストゲートを採用し、過給レスポンスを高めるとともに、排気ポンピングロスの低減による燃費向上も図っている。
CVTはターボエンジンの強力なトルクを受け止める大容量のCVTを採用。6.53というワイドな変速比幅とし、アクセル操作にリニアな加速Gを生み出す変速制御「G-Dデザイン シフト」を採用し、ターボラグを感じさせないパワフルな加速フィールを実現している。また、トルコンはツインダンパーを備えた大容量タイプとし、スムーズな加速と静粛性を両立を狙っている。
ハッチバックには、スポーティな特性のエンジンの操る楽しさを堪能できる6速MTも設定した。当初は日本向けには設定されていなかったが、シビック・ハッチバックのスポーティさをアピールするために最終的に導入を決定したという。MTらしいスムーズで気持ちのよいシフトフィールを追求し、デュアルマスフライホイールを採用し、低振動で上質な変速も重視している。
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