現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 新型フリードの四駆は“買い”か?《雪道テストで実力判定》

ここから本文です

新型フリードの四駆は“買い”か?《雪道テストで実力判定》

掲載 45
新型フリードの四駆は“買い”か?《雪道テストで実力判定》

車のニュース [2024.08.28 UP]


新型フリードの四駆は“買い”か?《雪道テストで実力判定》
コンパクトクラスの4WDは、上級モデルよりも簡易的なシステムを搭載していることが多いが、新型フリードの4WDシステム「リアルタイムAWD」は、上級クラスとも互角に戦える本格的なもの。先立って開催された北海道での雪上試乗でその実力を体感。

新型フリード実力チェック!《公道試乗&おすすめグレード》

●文:川島茂夫


新型フリード 最新リアルタイムAWDの実力をチェック!

最新フリードは、雪道性能が劇的にアップ! より安心して走れるミニバンへ

※写真はプロトタイプ。
4WDは明らかにクラス上 上級モデルに匹敵する性能

コンパクトクラスに採用される4WDシステムは、滑りやすい路面での発進補助を目的とする生活四駆が主流を占めているが、新型フリードの4WDはそんな流れとは一線を画したもの。

ホンダの上級モデルは、”リアルタイムAWD”と命名する4WDシステムを採用しているが、モデルごとにシステムの仕組みが異なっており、新型フリードには電子制御された多板クラッチの締結力で後輪へのトルク伝達を制御する電子制御カップリング式が採用されている。この4WDシステムは上級クラスを中心に普及しているもの。それをコンパクトクラスに採用したことで、新型フリードの4WD車の駆動性能は、このクラスの中では飛び抜けている。

雪道テストコースでの試乗の感触になるが、4WD車の走りは電子制御カップリング式の特徴を活かすことで、滑りやすい路面の発進補助だけではなく、操縦安定性の面においても大きな貢献を果たしていることを実感できる。その感触は、雪道での安心感も売りにできる上級モデルの4WD車と同等といっていいレベルだ。

雪路登坂での発進性能も、生活四駆ではカバーしきれない勾配のきつい雪路でも無理なく発進できるほど。その時の加速もしっかりと利いている。厳しい路面状況では前後輪は完全同期(トルク配分50対50)に制御されているようで、トラクションコントロールの作動と合わせることで、多少ラフなアクセルワークでも破綻することはないことも妙味。全輪の限界性能を引き出すような雪路踏破性能を持っている。

雪道でも運転がしやすい操縦安定性の高さに脱帽

ただ、この優れた発進&登坂能力は、新型フリードが手に入れた雪上性能の一端でしかない。むしろ注目すべきは、雪路における操縦安定性の高さだ。

特にコーナリング時の加減速を伴う時のコントロール性が極めて良好。オーバースピードなどで限界を超えなければ、ドライ路面に近い運転特性を示してくれる。

例えば70km/hくらいが限界になる中速コーナーで、限界付近で走らせている時は、ドライ路面よりちょっと深めの舵角を与える程度でラインに乗ってくれる。タイトターンやS字の切り返しを行ったとしても、方向性が乱れたり操舵に無反応になる状況がほとんどない。

タイヤのグリップの限界性能を超えると滑る挙動が出てくるが、そこは4WDカップリングの差動制限制御に加えて、AHA(アジャイルハンドリングアシスト)やVSA(ビークルスタビリティアシスト)とのコンビの効果で、大袈裟な補正操縦を行わずに済んでしまう。

このVSAの介入感も、新型は大幅に減少している。先代は同じようなコースを走っても、VSAの介入頻度が明らかに多く、制動トルクベクタリングの回頭補正も随分と粗い。安定を失ってから修正を加えるような感覚だ。これに対して新型は、先読みしているかのように自然に介入してくれるため、介入の違和感をほとんど感じることがない。

また、4WDカップリングも新型は原則的に完全にフリーにならない。後輪への最大トルク伝達は異なるものの、いつでも4WDで走っていることになる。これもシステム介入による挙動収束や回頭の補正が、素早くスムーズな理由のひとつだ。

雪上走行で限界領域性能は一般的なユーザーにはぴんと来ないかもしれないが、そういったシビアな領域においても、雪道のための特別な運転技術を必要としないことが新型の凄いところ。オーバースピードや無謀なアクセルオンなど非常識な運転をしなければ、多少滑ったところで普段の運転で対応できるコントロール性が確保されている。それは交差点や山岳路などの低速コーナリングでも同様だ。4WDの積極利用は氷雪上走行だけではない。

ミニバンは4WDの性能を低く見積もりがちだが、新型フリードの4WDの完成度は、一般的なファミリーカー4WDのレベルを大きく超えている。コンパクトクラスの中では、最も安心して走ることができるだろう。


AHAやVSAといった最新運転支援技術の恩恵もあって、雪道のコンロトール性にも優れている。雪道でもリラックスして走れることは、多くのユーザーに恩恵がある。

上級4WDシステムを搭載したことで、悪路走破性能は大きく向上。ちょっと無理めに感じてしまうような勾配でも、難なく登ってくれる。このクラスでは明らかに格上だ。

シャシー&メカニズムも最新設計にアップデート

先代に比べると価格は上がってしまったが、e:HEVを採用したメリットは大きい。電動走行の頻度が上がったことで、運転しやすさが大きく向上している。

シャシーは改良型を採用しているが、ボディ剛性バランスの適正化や強度アップが図られている。安全性や快適性に加えて、運動性能向上にも貢献する。

電動パワーステアリングの制御機能も改良することで、操舵に対する反応も向上。サスのダンパーもより応答性に優れるタイプに変更されている。

フリードの魅力をさらに引き出す純正アクセサリー群も充実
純正アクセサリーが充実していることも魅力のひとつ。開発コンセプトを「普段美(ふだんび)」とした エクステリア&インテリアパーツを用意するほか、新型フリードのキャラクターに合わせた2つのコーディネートスタイルを提案している。新型フリードは、カスタム派にとっても魅力あふれる一台になりそうだ。


Superior Style

エアーで提案される「Superior Style(スーペリアスタイル)」は、専用フロントグリルやエアロバンパーなどで上質さをさらに追求。後席の乗員が嬉しいリア席モニターなどユーティリティアイテムも充実している。

Active-Tough Style

クロスター向けの「Active-Tough Style(アクティブタフスタイル)」は、専用外装パーツでよりタフなイメージを強調。オートキャンプなどアウトドアシーンで活躍する機能パーツにより、SUVらしさを高めることができる。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

MotoGP最終戦の代替レースはバルセロナ・カタルーニャに決定。バレンシアGPは洪水被害により中止に
MotoGP最終戦の代替レースはバルセロナ・カタルーニャに決定。バレンシアGPは洪水被害により中止に
AUTOSPORT web
スイスポ年度内は新車買えるゾ!! ファイナルエディションはガチで出るっぽい
スイスポ年度内は新車買えるゾ!! ファイナルエディションはガチで出るっぽい
ベストカーWeb
「安い車トップ5」に日本車が2台もランクイン! 物価高で廉価車に注目集まるドイツ…他のアジア車よりも安くて大丈夫?【みどり独乙通信】
「安い車トップ5」に日本車が2台もランクイン! 物価高で廉価車に注目集まるドイツ…他のアジア車よりも安くて大丈夫?【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
ホンダ、電動過給機付き新型V型3気筒エンジンをミラノショーで発表。二輪車では世界初の試み
ホンダ、電動過給機付き新型V型3気筒エンジンをミラノショーで発表。二輪車では世界初の試み
AUTOSPORT web
「日本一長い道路トンネル」の新たな顔は“海外製”に 首都高の新型「黄色いバイク」披露 ホンダ製から入れ替え
「日本一長い道路トンネル」の新たな顔は“海外製”に 首都高の新型「黄色いバイク」披露 ホンダ製から入れ替え
乗りものニュース
トヨタとヒョンデが「民間外交」 クルマ好きTOPの交流で何が見えた? 協業もある得る? 「水素はアジアから」は実現するのか
トヨタとヒョンデが「民間外交」 クルマ好きTOPの交流で何が見えた? 協業もある得る? 「水素はアジアから」は実現するのか
くるまのニュース
「ステランティス」出資の新銘柄 リープモーターC10へ試乗 力強い加速に感心 平均以下の部分も
「ステランティス」出資の新銘柄 リープモーターC10へ試乗 力強い加速に感心 平均以下の部分も
AUTOCAR JAPAN
2022年に導入したばかりの共通ハイブリッド機構を破棄、来季より100%持続可能燃料を採用へ/BTCC
2022年に導入したばかりの共通ハイブリッド機構を破棄、来季より100%持続可能燃料を採用へ/BTCC
AUTOSPORT web
山本尚貴の「SFから退く決断」にチームは本人の意志を尊重。「一緒に戦えたことを誇りに」
山本尚貴の「SFから退く決断」にチームは本人の意志を尊重。「一緒に戦えたことを誇りに」
AUTOSPORT web
全日本トライアルで小川友幸が14回目のチャンピオンを獲得。12連覇で自身の最多記録を更新
全日本トライアルで小川友幸が14回目のチャンピオンを獲得。12連覇で自身の最多記録を更新
AUTOSPORT web
LEON AMGがランキング首位堅守の2位。タイヤ無交換で好ペースのカギと「欲をかかない」戦い方【第8戦GT300あと読み】
LEON AMGがランキング首位堅守の2位。タイヤ無交換で好ペースのカギと「欲をかかない」戦い方【第8戦GT300あと読み】
AUTOSPORT web
マツダの専売特許じゃない!? いまや幻の「ロータリーエンジン大国」ラインナップは驚愕の20種類!
マツダの専売特許じゃない!? いまや幻の「ロータリーエンジン大国」ラインナップは驚愕の20種類!
乗りものニュース
全長5m級! 三菱の「最上級セダン」!? 斬新「ジェットファイターグリル」×めちゃ“和モダン”デザイン採用! 「ランエボ技術」も搭載の「ZT」とは何だったのか
全長5m級! 三菱の「最上級セダン」!? 斬新「ジェットファイターグリル」×めちゃ“和モダン”デザイン採用! 「ランエボ技術」も搭載の「ZT」とは何だったのか
くるまのニュース
スズキが量産型EV「eビターラ」初公開 来年夏に発売へ 180馬力の四駆モデルも設定
スズキが量産型EV「eビターラ」初公開 来年夏に発売へ 180馬力の四駆モデルも設定
AUTOCAR JAPAN
コンストラクターズタイトルを目指すマクラーレン「今後も最優先事項であり続ける」と代表が主張
コンストラクターズタイトルを目指すマクラーレン「今後も最優先事項であり続ける」と代表が主張
AUTOSPORT web
元国産メーカーのデザイナーが愛するランチア「アッピア ザガートGTE」のこだわりとは? 米国でフルレストア、内装トリムは自らミシンがけしました
元国産メーカーのデザイナーが愛するランチア「アッピア ザガートGTE」のこだわりとは? 米国でフルレストア、内装トリムは自らミシンがけしました
Auto Messe Web
セリカGT-FOUR の魂を『GR86』に、300馬力の「ラリーレガシーコンセプト」発表…SEMAショー2024
セリカGT-FOUR の魂を『GR86』に、300馬力の「ラリーレガシーコンセプト」発表…SEMAショー2024
レスポンス
プジョー、主力『208』を改良。3本爪へ進化した新世代マスクと10型タッチスクリーンも搭載
プジョー、主力『208』を改良。3本爪へ進化した新世代マスクと10型タッチスクリーンも搭載
AUTOSPORT web

みんなのコメント

45件
  • hss********
    ハリアーハイブリッド買う時に、営業マンがAWDはオモチャみたいだからお勧め出来ないと言われ、2WDにしたけど。ホンダの最新AWDなら安心かもな。
  • 浜松雑談掲示版
    adgimラル🤣🤣🤣も欲しい
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

250.8343.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

7.0389.9万円

中古車を検索
フリードの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

250.8343.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

7.0389.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村