2022年1月14~16日に開催された東京オートサロン2022のホンダブースに、新型ステップワゴンが1台展示されていた。スポーティで精悍なルックスの白いステップワゴン スパーダだったが、リヤのエンブレムをよく見てみるとSPADAのエンブレムの下に「PREMIUM LINE」と小さく記されていた。スパーダ プレミアムラインは、その名のとおり、新型ステップワゴンの最上級モデルとして、その存在がすでにアナウンスされている。
■あくまでもショーカー。市販車では17インチタイヤを装着
【動画】新型ステップワゴン実車見分…驚くほどのシンプルスタイル。2列目シートの動きが凄い
新型ステップワゴンの開発責任者を務めるLPLシニアチーフエンジニアの蟻坂篤史氏にスパーダ プレミアムラインのショーモデルについて詳細を伺った。
「プレミアムラインは、これはもう単純明快。スパーダよりさらなる上質感を持ったモデルとして作りました。ただし、今回お見せしたのは、コンセプトモデル。市販モデルに対して若干、手を加えています。プレミアムラインはスパーダに対して、メッキが異なるのと、インテリアをさらに上質にしていますので、それを皆様にお見せしました。同時に、スパーダをさらにスポーティに振った形が、今回コンセプトモデルです。ドアミラーとルーフの色、タイヤ&ホイールのサイズをショーカー専用に変えています。
もともとプレミアムラインは、(タイヤサイズでいえば、先代で唯一17インチタイヤを履いていたクールスピリットの後継にあたり)17インチを装着する予定なのですが、ショーカーでは18インチのOZレーシングのホイール、ポテンザのタイヤを履いてスポーティなイメージを強めています。車高は市販モデルより約15mmダウンさせ、よりスポーティに低重心に見せるということを意識して作ったものです。
白いボディに対して上部を黒くすることによって、より伸びやかに見えるようにしています。伸びやかにするとスポーティに見えますよね。もう、ほとんど私の趣味も入っているんですけれども(笑)。こうしたら、カッコいいよなという感じでやりましたね。プレミアムラインの市販モデルは2トーンではありません。ショーカーは演出として、ボディ上部にかけてグラデーションをかけていますが、グラデーションの塗装は量産できません。
■プレミアムラインはオデッセイの後継モデル?
(2021年12月で)オデッセイは生産終了になりましたので、そういう方々の選択肢の1つになっていただければという気持ちはあります。ですので、さらに上質感を出そうという気持ちはありました。(ステップワゴンの開発中に)オデッセイの生産終了があるかもしれないということは聞いていました。そのため、せっかくだから派生グレードとして(上級モデルを)作りましょうということに。大幅な変更をせずに、どうしたらもう少し上級感が増すかというところで、シート表皮に専用のスウェードを使っています。スウェードを1周まわすとかなりの高級感が出ます。オデッセイを選べなくなった方々でも、十分、これで満足していただけるのではないかと思っています。エンジンやパワーユニットには一切手を加えておりませんが、オデッセイを志向される方々をガッカリさせないくらいの走りを楽しんでいただけると思います。
新型ステップワゴンの正式発表は今春を予定している。
〈文=ドライバーWeb編集部 写真=澤田和久〉
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