2022年4月27日に、トヨタの高級ミニバン、アルファード/ヴェルファイアが一部改良を行うことが判明した。現時点では早くも新型(改良モデル)の購入交渉が可能だという。いっぽう、姉妹モデルであるヴェルファイアの年内モデル廃止の可能性も出てきた。真相はいかに? 流通ジャーナリスト・遠藤徹氏がトヨタ販売店で入手したアルファードの最新情報をお届けします。
文/遠藤徹、写真/TOYOTA
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アル/ヴェル 一部改良モデルを今年5月から生産開始
写真は、2021年4月に発売されたアルファード 特別仕様車 S“TYPE GOLD II”。今回の改良は騒音低減の法規対応が中心とのこと
アルファード/ヴェルファイアが4月27日に一部改良する。本来であればモデル切り替えでいったんオーダーストップになるのだが、今回は継続して注文を受け付けており、早くも新型の見積書を作成し、購入交渉が可能な状況にある。
というのも今回、一部改良するといっても、騒音低減の法規対応が中心で、これ以外だと特別仕様車のシート表皮変更程度の小幅改良となるから。商品内容はほとんど変えず、大部分は車両本体&オプション、付属品の価格改定がなく、据え置きなので、従来モデルのまま見積書の作成が可能という変則的な状況で販売を継続しているのである。
とはいえカタログはアルファード/ヴェルファイアとも新規に作成し直すことになり、各販売店ではしっかりと改良モデルの扱いとなる。つまり各販売店では現状、従来の古いカタログで新しく一部改良するモデルの見積書を作成し、購入交渉をしている状態となる。
新規のカタログは、発表時の4月27日に店頭に提示される。生産開始は5月9日であり、3月中旬現在の納期は7月中旬以降となっているが、コロナ禍による半導体を中心とした部品の供給遅れによる生産調整の成り行き次第で、「さらに先送りされる可能性もある」と販売店では予想している。
一部改良の内容とは? ヴェルファイアまさかの年内廃止か
販売チャンネル一本化の影響もあったのか、販売は低迷中。まさかの年内モデル廃止の可能性も出てきた
上述のとおり、今回のアルファード/ヴェルファイアの一部改良は9月に実施となる騒音規制強化の法規改定に伴う小幅の変更となる。特別仕様車の「アルファードSタイプゴールド」はシート表皮を変更し、グレードアップする分、車両本体価格が6万6000円アップする。
これ以外のカタログモデルについては8人乗り仕様が4万3000円引き上げられるが、他のグレードについては据え置き。姉妹車のヴェルファイアの変更はない。
現行モデルは2015年1月26日の発売であり、7年が経過しており世代交代の時期を迎えている。フルモデルチェンジし、次期型にバトンタッチ(フルモデルチェンジ)するのは2023年の中盤あたりが予想される。
したがって今回の改良が最終の手直しとなるはず。姉妹車のヴェルファイアはフルモデルチェンジの時期に合わせてモデル廃止となる予定だが、実際にはすでに販売が大幅に落ち込んでおり、アルファードとはリセールバリューが大幅に開いていることから、年内にも廃止の可能性がある。
首都圏にあるトヨペット店で3月中旬時点、一部改良モデルの売れ筋のひとつであるアルファードハイブリッドSRCパッケージ(車両本体価格572万円)に有料色のホワイトパール、Tコネクトナビ、ボディコート、フロアマット、サイドバイザー、ナンバーフレームなど約90万円のオプション&付属品をつけてはじいてもらうと、法定、法定外の費用を含めて約700万円と出た。
初回の値引き提示額は下取り車なしで40万円となっている。従来モデルとほとんど変わらない好条件ぶりである。
これを最近多い残価設定クレジットを使い、100万円の頭金で組むと、3年36回の均等払いでは初回10万円、2回目以降34回10万円。5年60回払いだと初回約8万6000円、2回目以降58回が8万1000円強と出た。
最終支払額の残価は3年後で309万円であり、残価54%、5年後は223万円、39%と、同価格帯の他モデルに比べて10ポイント以上の高いリセールバリューを誇っている。ただ実質金利はいずれも5%で他系列店に比べると高い傾向がある。
次期型アルファードはどのようなモデルになるのか
次期型は、トヨタの次世代における新しいクルマづくりの考え方である「TNGA」による新開発のプラットフォームを採用。ボディシェルはキープコンセプトでのボックス型エクステリアデザインで仕立てる。一段とクオリティアップを図り、使い勝手、利便性、安全対策の向上を図る。
パワーユニットは2.5LガソリンNA、同ハイブリッド、3.5Lハイブリッドを搭載。新型のハイブリッド車の販売構成比を、現行の約50%から80%程度まで引き上げる狙いがある。安全、安心パッケージのトヨタセーフティセンスは最新のデバイスを標準、ないしはオプション装着とする。
※証言1:首都圏トヨペット店営業担当者
アルファードは4月27日に現行モデルで最終の一部改良を実施する。今回は今秋の9月に実施となる改正の法規に対応することに合わせている。
特別仕様車の「アルファードSタイプゴールド」についてはシート表皮を変更し、グレードアップする。カタログは刷新されるが、商品内容や大部分のグレードは価格据え置きになるので、従来カタログのまま改良モデルの見積書の作成、購入交渉が可能になっている。
ただ改良モデルの生産開始は5月9日からになるので、今現在の納期は4カ月待ちの7月中旬以降になっている。
一部改良といってもモデル自体は古いので、ナビ、ETC付きだと下取り車なしでも値引き額は40万円以上と比較的好条件で買える状況にある。ガソリン価格の値上がりに合わせて、ハイブリッド車の販売構成比はここに来て10%以上もはね上がっている。
※証言2:首都圏ネッツ店営業担当者
ヴェルファイアの専売だった頃はアルファードよりもよく売れていたが、両モデルを扱うようになってからはアルファードのほうがずっと売れ行きがよくなっている。5年後のリセールバリューは20万円以上もアルファードのほうが高くなっているので、次期型からアルファードに1本化されるのはやむを得ないと考える。
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みんなのコメント
一年待たされた挙句古いクルマ納車されても困る。
差額払わないで新型をくれ