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同じ車なのになぜ違う? バブル期を彩った多グレードのクルマ3選

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同じ車なのになぜ違う? バブル期を彩った多グレードのクルマ3選

■グレードによってエンジンの種類まで違うクルマも

 かつての国産車の多くには、同じ車種でもAT/MT、排気量の違いなどよって、多数のグレードが設定れているものがありました。

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 現在でもグレード数が多い車種も存在しますが、かつてほどのバリエーションはありません。今回は、1980年代から1990年代に登場した多数のグレードを展開した車種を3台紹介します。

●トヨタ「カローラ(5代目・6代目)」

 バブル期に発売されていたトヨタ「カローラ」は、5代目と6代目にあたるモデルで、販売期間は5代目が1983年から1987年、6代目が1987年から1991年となっています。

 5代目、6代目は、両方とも排気量・駆動方式・特別仕様などによって細かく分けられており、数多くのグレードがありました。

 たとえば、5代目は排気量だけでも1.3/1.5/1.6リッターのガソリンエンジン、1.8/2リッターのディーゼルエンジンという5種類が存在します。また、FF、4WDといった駆動方式により、さらにグレードが細分化されていました。

 カローラ自体は、登場からじつに50年以上にわたって販売されているトヨタを代表するクルマであり、現在のトヨタの社長でもある豊田章男氏が初めて購入したクルマでもあり、豊田章男氏が購入したのは、4代目「カローラ1600GT」といわれ、カローラのなかではスポーティなグレードでした。

 また、バブル期のカローラには、「カローラレビン」「スプリンタートレノ」「カローラセレス」という車種もあり、それらを含めると、カローラには膨大なグレードやモデルが存在することになります。

 現在、カローラにはセダン、ワゴン、ハッチバックがラインナップされており、トヨタ公式Webサイトによれば、全モデルで合計22種類のグレードがあります。時代を超えてもユーザーのニーズに最大限応えられるよう、手札の多さは変わっていないようです。

●日産「パルサー(4代目)」

 現在は販売が終了していますが、日産「パルサー」はいまの「ノート」のように、コンパクトハッチバックとして人気を集めたモデルです。バブル期にあたるのは4代目モデルとなり、1990年から1995年に販売されていました。

 ノートのエンジンは排気量が1.2リッターと1.6リッターの2種類しかありませんが、パルサーには1.3/1.5/1.6/1.8/2リッターの5種類があり、さらに1.7リッターのディーゼルエンジンが設定されていたうえ、カローラと同様にFF・4WDの駆動方式の違いによるグレード分けもされていました。

 グレードによって、搭載されるエンジンも細かく異なっています。スポーツグレードの「GTI」にはSR型エンジン、スタンダードグレードの「V1」「M1」「X1」「X1R」などにはGA型エンジン、ディーゼルグレードにはCD型エンジンが搭載されていました。なかでもスポーツ性能を高めたグレードである「GTI-R」では、搭載されるターボチャージャーが専用品となっています。

 また、パルサーにはセダンとハッチバックのモデルがあり、同じグレード内でもタイプ分けがされていました。たとえば、最廉価グレードのV1には、「V1(セダン)」と「V1(ハッチバック)」が設定されています。そのため、ボディの形状を区別すると、さらに多くのグレードが存在したようです。

 当時、若者に人気があったモデルは1.8リッターの「GTI」や2リッターの「GTI-R」といわれており、それぞれ140馬力と230馬力を発揮する、ハイパワーなモデルでした。同時期には、ホンダ「シビック」や、三菱「ミラージュ」といった、ハッチバックのスポーツモデルが販売されており、パルサーはそうしたクルマのライバルでもありました。

■元祖ワゴンブームの火付け役も多数のグレードを展開!

●スバル「レガシィツーリングワゴン(初代)」

 スバル初代「レガシィ」には、セダンとワゴンの2タイプがラインナップされていました。「ツーリングワゴン」は、当時のワゴンブームの火付け役となり、ワゴンは商用車というイメージを変えたクルマともいわれます。

 バブル期に販売されていたのは初代モデルで1989年から1993年まで販売。排気量や駆動方式のほかにも、エンジンの馬力や走行性の違いによって、数多くのグレードがラインナップされていました。

 たとえば、排気量が2リッターのグレードでは、「2.0 VZ 4WD」が150馬力を発揮しますが、「2.0 GT 4WD」では200馬力を発揮。どちらもエンジンの形式は同じですが、「2.0 GT 4WD」ではターボチャージャーを装備することで、同じ排気量ながら25%の出力アップを実現しています。

 ほかにも、「2.0 ブライトン 4WD」と「2.0 ブライトンエアサス 4WD」といった、走行性能に直結する特殊なサスペンションを装備したグレードも存在しました。

 また、スバルでは走行性能を高めたトップグレードに、「STI」という名前を付けることがあり、初代レガシィツーリングワゴンにも「2.0 STi 4WD」というコンプリートカーがありました。その名前は、2019年に生産終了となった車種「WRX STI」にも受け継がれており、長い歴史を持っています。

※ ※ ※

 今回ピックアップしたクルマのほかにも、バブル期には多数のグレードを持つクルマが各社から販売されていました。

 現在では、ひとつの車種に複数のグレードが設定されることは少なくなりましたが、トヨタの新型「ヤリス」では、2WD車で11種類、4WD車で6種類が設定されています。

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