■なぜミニバンをステーションワゴン化? ホンダに聞いてみた
ホンダが3列シートミニバン「ジェイド」の大幅改良を実施しました。「ジェイド」は現在、日本で売られているミニバンで唯一、機械式立体駐車場(高さ制限155cm)を利用できる、最近では珍しくなってしまった背の低いミニバンです。
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今回ジェイドのマイナーチェンジでは、スポーティグレード「RS」に、あえて2列シートモデルを設定しました。背が低く2列シートとなると、完全にステーションワゴンでは? という疑問も出てきます。
ホンダにはすでに「シャトル」というステーションワゴンモデルが存在しています。なぜ3列シートミニバンに2列シートを設定したのでしょうか?
また、価格帯もスタート価格が若干下がっています。これまでの253万円から239万円になりました。これはハイブリッドしか設定のなかったノーマルモデルにガソリン車を設定したからです。なぜガソリン車を設定し、価格を下げたのでしょう?
これらの疑問をホンダ広報部に聞いてみました。
―――ホンダ車には5人乗りステーションワゴンの「シャトル」があるにも関わらず、3列ミニバンであるジェイドに5人乗りを設定した訳とは?
シャトルは、ステーションワゴンの中でもコンパクトクラスとして位置付けており、5ナンバーサイズの扱いやすいコンパクトなボディや多彩なシートアレンジ、広い室内空間など優れた使い勝手が特長です。
ジェイドは、ミドルクラスのステーションワゴンとして、ダブルウィッシュボーンサスペンションがもたらすスポーティな走りやツーリング性能と、広い2列目空間を、低全高スタイルでパッケージした新しいスタイルのワゴンとして位置付けています。
このクラスのカテゴリは一定規模があり、走りやデザインの激戦区である2列のステーションワゴン市場にホンダらしいスポーティなモデルとしてジェイドの2列仕様を投入することを決めました。
―――標準モデルはHVのみの設定でしたが、ガソリンモデルを追加した理由は?
よりお求めやすい価格で、ジェイドの走りをお楽しみいただけるベースグレードをご用意しました。
ガソリンとハイブリッド、2列シートと3列シート仕様、さらにはスポーティモデルと様々な選択をご用意することでお客様のご要望に応えていきたいと考えています。
―――大きく手を入れた「RS」は、どんな層をイメージして開発されましたか?
今回、「RS」の専用セッティングとして、よりスポーティなCVT制御を施したほか、18インチのホイールを採用するなど、スポーティなモデルを好むお客様に響く装備をご用意しています。
ホンダ車でいえば、ストリームや、低全高であった3、4代目オデッセイをお選びいただいていたお客様に選んでいただきたいと考えています。
※ ※ ※
ホンダには以前、背の低いミニバン市場を開拓した「ストリーム」がありました。このストリームの後継モデルとして登場したのがジェイドになりますが、今の日本市場は軽自動車も含め、背の高いクルマに人気が集中し、ジェイドは苦戦を強いられてました。
今回の2列シートモデルの追加やスタート価格を抑えた展開などで新型「ジェイド」、販売も好転するか、注目されるモデルです。
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