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三菱スポーツブランド復活で再注目!! コルト ラリーアート バージョンRの中古は今買いか?

掲載 更新 10
三菱スポーツブランド復活で再注目!! コルト ラリーアート バージョンRの中古は今買いか?

 11年ぶりの復活が話題になっている三菱自動車のスポーツブランド「ラリーアート」。かつて三菱自動車は市販車にも「ラリーアート」の名を冠したスポーツグレードを設定した車種を発売したが、その代表的モデルの1台が本格的ホットハッチの「コルト ラリーアート バージョンR」だろう。

 コルトにはホットハッチの「ラリーアート バージョンR」のほかに、標準モデルのターボモデルとして「ラリーアート」グレードも用意され、こちらは広い荷室をもつコルトプラスにも設定された。

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 これら、コルトの「ラリーアート」シリーズは今、中古車ではいくらほどで手に入れられるのか? バージョンRをメインに、コルト「ラリーアート」シリーズの中古車をガイドしていこう。

文/伊達軍曹  写真/MITSUBISHI

【画像ギャラリー】コンパクト・ハイパワーのホットハッチ「コルト ラリーアート」モデルを写真でチェック!!

■ラリーアートモデルのさらなる強化版がバージョンR

 「ラリーアートが復活する」と聞けば、筆者のような中高年あるいは中古車好きとしては自動的に思い出されるのが「三菱 コルト ラリーアート バージョンR」である。

三菱 コルト ラリーアート バージョンR(2006~2012年)。三菱のモータースポーツの歴史は1967年『コルト1000F』での国際ラリー初参戦からはじまった(WRCは1973年に創設)

 「まじめ まじめ まじめコルト」をキャッチフレーズに掲げて2002年にデビューした三菱 コルトは、1.3Lまたは1.5Lの自然吸気エンジンを積む普通の5ドアハッチバックだったが、そこに最高出力147psのインタークーラー付きターボエンジンを搭載したのが、2004年発売のコルト ラリーアート。

 そして2006年5月、さらなる強化版として登場した伝説のホットハッチが「コルト  ラリーアート バージョンR」だった。

 ボディ各部に従来の約1.5倍にも及ぶスポット溶接を増し打ち、Dピラー周辺や前後サスペンションの取り付け部周辺も重点的に補強。

 そのうえで1.5L MIVECターボエンジンの排気系を改良し、ゲトラグ社製マニュアルトランスミッションとザックス社製クラッチを採用する5MT車(前期型)では、最高出力154psと最大トルク21.4kgmをマーク。

コルト ラリーアート バージョンRに搭載される4G15型MIVECターボエンジン。2007年の改良で最高出力163ps/6000rpm、最大トルク21.4kgm/3500rpmに改良された

 INVECS-III 6速スポーツモード付きCVTを採用したCVT車も、最大トルクこそ5MT車より若干劣るが、最高出力は同じく154ps(前期型)をマークした。

 開口部を大きく設けたグリル一体型フロントバンパーや前後オーバーフェンダー、そして何より「ホットハッチとしての古典的でアツい走り」が今なお大いに魅力的な一台なわけだが、そんなコルト ラリーアート バージョンRも販売終了からおおむね10年が経過。

 その中古車の流通状況や相場は今、どうなっているのだろうか?

 リアオーバーハングを300mm延長して荷室を拡大した「コルト プラス」のラリーアート バージョンRなどと併せ、チェックしてみることにしよう。

■「コルト ラリーアート バージョンR」の中古車相場

 まずは本丸であるコルト ラリーアート バージョンR。2021年5月下旬現在、大手中古車情報サイトに掲載されている中古車の数は全部で77台。その約65%に上る50台が5MT車であり、CVT車は27台にとどまっている。

三菱 コルト ラリーアート バージョンR(2006~2012年)

 全体の中古車価格は約30万~約160万円と上下に幅広いが、あまりにも過走行ではない「程よいスペック」の個体は、おおむね50万~90万円といったところ。

 この種の「ちょっと古くてマニアックなスポーツモデル(特にMT車)」の相場は全般的に高騰している昨今だが、コルト ラリーアート バージョンRにおいては今のところ「若干の値上がり」で済んでいるようだ。

 グレードは、バージョンRのなかではベースモデルにあたる「バージョンR」がやはり最多で、全77台のうち72台がコレである(で、そのうち47台が5MT)。

 2007年5月に設定された特別仕様車「バージョンR レカロ エディション」は、その車名どおりバージョンRにレカロ製バケットシートとUV&ヒートプロテクトガラス+撥水フロントドアガラスを標準装備したものだが、こちらは希少で4台しか流通していない。

 そしてバージョンRのボディをさらに強化し、ラリーアート製スポーツマフラーとレカロ製フルバケットシートなどを装備した特別仕様車「バージョンR スペシャル」はさらに希少で、調査日時点では全国で1台の流通しか確認できなかった。

 さすがにバージョンRスペシャルの上モノが市場に出てくれば高値が付くとは思うが、基本的にはグレードの違いによる価格差はほぼ見られない。「コンディションの良し悪し=価格の高低」という、古い年式のクルマに典型的なプライス状況になっているようだ。

■「コルト ラリーアート」の中古車相場

 どうせなら伝説の古典的ホットハッチであるラリーアート バージョンRを選びたいところではあるが、今や立派な中高年になった筆者のような年齢からすると、もしかしたら、もう少しマイルドなターボエンジン+CVTである「バージョンRではないコルト ラリーアート」でもいいのかもしれない……。

 ということでそちらの相場状況を調べてみると、バージョンRではないほうのコルト ラリーアートの中古車は、そもそもかなり希少であることがわかった。

2004年に発売開始された三菱 コルト ラリーアート。トランスミッションは6速スポーツモードを搭載したCVTのみ

 具体的には、バージョンRは前述のとおり80台近くが流通しているが、ただのラリーアートのほうは全国で5台のみ。価格も約10万~約40万円という激安っぷりであったのだ。

 やはり、あえてこの種の、そしてこういった年式のクルマに乗ろうというのであれば、中途半端な何かではなく「超エッジの利いてる何か」に乗りたいと思うのが人情というもの。それゆえ、素のラリーアートのほうはいささかの人気薄車となっているのだろう。

■「コルト プラス ラリーアート」の中古車相場

 ちなみに三菱 コルトには、そのリアオーバーハングを300mm延長させてコンパクトワゴンタイプとした「コルト プラス」というシリーズもあり、そちらにも 、さすがに「バージョンR」はないが 、インタークーラー付き4G15型1.5Lターボエンジンを搭載した「コルト プラス ラリーアート」は存在した。

2004年に発売開始された三菱 コルト プラス ラリーアート。トランスミッションは6速スポーツモードを搭載したCVTのみ

 で、プラスのほうのラリーアートはどうなっているかというと、こちらもやはり希少。コルトプラス全体の中古車流通量が前述日現在で約60台であるのに対し、コルト プラス ラリーアートの中古車流通量は「6台」でしかない。

 相場は約20万~約60万円といったところで、走行距離が比較的短い個体が中心であるため、「大穴」としては悪くない選択肢かもしれない。

 だがまぁ狙うべきは「コルト ラリーアート バージョンR」だろう。

 洗練されすぎたスポーティハッチバックばかりとなった昨今、「ゴリゴリ」という言葉が似合うエンジンフィールと乗り味、そしてビジュアルが渾然一体となったバージョンRの魅力というか個性は、逆に増しているように思える。

 幸いにして中古車相場の大高騰はまだ起きていない模様ゆえ、気になる人は今のうちからめぼしい個体をチェックし、いわゆる唾を付けておくことをお薦めしたい。

【画像ギャラリー】コンパクト・ハイパワーのホットハッチ「コルト ラリーアート」モデルを写真でチェック!!

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みんなのコメント

10件
  • 数台乗り継いでいますが、バージョンRも良い車だし、コルトプラスラリーアートもCVTとマイベックターボの相性が良くて良い車と思います。やはり素のコルトに乗ってみると思いますが、ベースとなるシャーシが良いのだと感じます。Aピラーが邪魔して見にくいという意見がありますが、乗りなれていけば慣れますね。(苦笑)
    あと、個人的に楽しいと思うのはNAマニュアルの1.5C。コルトでは1トンを切る車重を1500CCのエンジンの動力性能の良さが素晴らしい加速を生み出します。気になっている方は一度乗ってみることをお勧めします。見た目と裏腹に意外と痛快な車です。
  • 資本提携先に翻弄される三菱さん。
    この頃はトヨタ的自動車文化に対して、自信が揺らいだダイムラーの影響と、スバルとは違った商売ベタのスリーダイアモンドの結婚の結果生まれた和製オペルのようなコルト。
    15年超えてもくたびれ感の少ない乗り味のコルト。
    最新ミラージュよりも贅沢な装備やサービス精神旺盛なコルト。
    ドイツ製スポーツブランドのパーツが標準装備満載の改造車のようなコルト。
    消える前のいすずジェミニを彷彿させるコルト。
    いつかきっとベレGのように、ラリーRとして、じゃじゃ馬伝説として語られそうなコルト。
    封印されたブランドになりそうなコルト。 
    歴代の三菱のクルマはとても洒落ていたのに。 燃費偽装さえなければ。
    ホンダも、三菱も、不甲斐ないから、本当に国産車が面白くない昨今。
    頑張ってほしい!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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