■2代目「NSX」の集大成「タイプS」がもう買えない!?
ホンダのスーパースポーツ「NSX」(2代目)が2022年12月をもって生産終了することにともない、最終モデルとして「NSX タイプS(日本仕様)」が2022年7月に発売されます。
この正式発売に先駆けて、2021年9月2日から「NSX PERFORMANCE DEALER」で購入受付が開始されました。
しかし、受付開始直後にNSX公式サイト上で「一部の店舗では取り扱いを終了いたしました」とアナウンスされましたが、どのような事情があったのでしょうか。
【画像】もう買えない? 2代目最後の「NSXタイプS」 スゴい内外装を見る!(33枚)
NSX タイプSは世界限定350台が生産され、北米では300台(アキュラブランドより販売)、日本には30台が割り当てられ、日本仕様の価格(消費税込)は2794万円となっています。
前述の通り、9月2日から購入受付が開始されましたが、オーダー開始当日にNSX公式サイト上で「ご好評につき、一部のNSX PERFORMANCE DEALERでは取り扱いを終了いたしました」というアナウンスが掲載されました。
このアナウンスに関して、ホンダ広報部は次のように説明しています。
「NSX タイプSは台数が限られているため、一部の販売店のみでの取り扱いとなっており、取り扱い予定の販売店のなかには、すでにお客さまのオーダーで埋まってしまっているところがあります。
オーダー開始日については発表時に公開していたため、感度の高いお客さまがオーダー開始と同時に販売会社へ連絡し、すぐに引き当てが決まってしまったものと考えられます」
今回、発表されたNSX タイプSは、2代目NSXの集大成とすべく、これまでのNSXを超えるデザインとパフォーマンスを追求。
デザインでは、タイプSとしての空力や冷却性能など、機能的進化を実現する新デザインとするとともに、限定となる新色マットカラーや、特別感を演出する専用パーツ、Type S専用ロゴの設定など、スーパースポーツとしての存在感と魅力にさらなる磨きをかけました。
パフォーマンスでは、3.5リッターV型6気筒ツインターボエンジンにクランクシャフト直結のダイレクトドライブモーター、前輪の左右独立したふたつのモーター(ツインモーターユニット)を組み合わせていることは通常モデルと同じですが、タイプSは、燃焼効率改善や過給圧アップなどによりエンジンの出力向上を実現。
モーターに電力を供給するIPUのバッテリー出力や使用可能容量を拡大することで、システム最高出力は610馬力(通常モデルから29馬力アップ)まで引き上げられました。
また各走行モードの最適化や減速時に瞬時に適切なギアにシフトダウンできるパドルホールド・ダウンシフトの採用(ホンダ初)などがおこなわれています。
※ ※ ※
ホンダでは、2022年3月に生産終了する軽オープンカー「S600」においても、最終モデルとして発売した「モデューロX バージョンZ」などに注文が殺到し、予定していた販売台数が20日あまりで完売。その後、中古車市場では価格が高騰しています。
同様に、今回のNSXタイプSは、高価格モデルとはいえ限定30台となることや、610馬力という高いパフォーマンスや特別なデザインを採用した2代目最後のモデルという点が、転売を目的の対象になる可能性があります。
しかし、転売対策としては「『契約時に1年は名義変更をしない』という誓約書にご記入頂きます」(ホンダ広報部)と説明するなど、NSXファンやクルマ好きの元に行き渡るようになっているようです。
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