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15台のみ生産! ベンツとマクラーレンのダブルネーム「SLR」をチューナーが手掛けた個体にプレ値はつくのか?…約4000万円で落札

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15台のみ生産! ベンツとマクラーレンのダブルネーム「SLR」をチューナーが手掛けた個体にプレ値はつくのか?…約4000万円で落札

プロトタイプがオークションに登場

2024年11月23日にRMサザビーズがドバイで開催したオークションにおいてメルセデス・ベンツ「SLR マクラーレン ロードスター デザイアー by FABデザイン」が出品されました。1997年にスイスで設立されたFABデザイン社が、SLR マクラーレン ロードスターをベースに「デザイアー(Desire=願望、欲求)」というネーミングを与え15台の限定車を製作。そのプロトタイプがオークションに登場しました。

実走60キロ! 1億円で落札された10台のみ別注されたメルセデス「SLRマクラーレン クラウンエディション」の中身は「722エディション」だった!

SLRの名が2003年に復活!

メルセデス・ベンツから「SLR マクラーレン」とネーミングされたスーパースポーツが初公開されたのは、2003年の秋に開催されたジュネーブ・ショーでのことだった。「SLR」という車名がメルセデス・ベンツの歴史にとっていかに重要なものなのかは、それを見る者の大多数が知るところであったのは当然だが、それだけの知識を持つ者はまた、将来的にSLRのラインアップには、オープン仕様の「ロードスター」が追加設定されることも容易に想像することができただろう。

実際にはSLRにロードスターが加わるのは、クーペの誕生から4年という時間を経過してからのことだったのである。もしかしたら現代のSLRには、ロードスターは存在しないのでは。そのような疑念さえ持つ者も、この頃になると少なからず存在したに違いない。

だが2007年、ようやく姿を現したロードスターは、クーペと変わらない運動性能と、オープンカーならではの爽快感や華やかさを兼ね備えた、じつに魅力的なモデルとして仕上げられていた。フロントに搭載されるエンジンは、もちろんメルセデスAMGがその開発に深く関与した、5.5LのV型8気筒+スーパーチャージャー。最高出力と最大トルクはそれぞれ626ps、780Nmと発表され、オープン化と引き換えに失う剛性や安全性を確保するための補強を行っても、車重は1825kgに抑えられていた。その存在が多くの者を刺激したのは当然の結果である。

SLR マクラーレン ロードスターに興味を抱いたのは、いわゆるチューニング・メーカーも同様だった。ここで紹介するSLR マクラーレン ロードスターをベースとしたコンプリートカーを製作したのは、1997年にスイスで設立されたFABデザイン社。彼らがチューニングの素材とするのは、メルセデス・ベンツやポルシェ、あるいはマクラーレンといった高級スポーツカーだが、コンプリートカーに関しては、その生産台数を1車種あたり10台程度に絞り込むことで、希少性を大きなセールスポイントとしている。

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FABデザインがリリースした15台限定のコンプリートカー

ちなみに今回RMサザビーズのドバイ・オークションに出品されたSLR マクラーレン ロードスターのベースモデルには「デザイアー(Desire=願望、欲求)」というネーミングが与えられており、こちらは15台の限定車。実車には「00/15」というシリアルプレートがフィットされていることから、プロトタイプとして用いられたものなのかもしれない。

FABデザインがスタイリングしたSLR マクラーレン ロードスターのボディは、じつにボリューム感に富むものだ。前後のフェンダーやサイドシル、フロントセクションの造形などはとくに印象的で、ホイールはノーマルの19インチから20インチへとワンサイズアップした、完全鍛造のスプリット・リム「エボライン」に交換されている。その内側に見えるオレンジのブレーキキャリパーも、FABデザインのオリジナル・アイテム。

リアのディフューザーやエアブレーキも存在感は抜群だ。またルーフはブラックにカラーチェンジして、スポーティなイメージをより高めている。インテリアはパールホワイトとブラックレザーのツートーンカラーで、フェイシア、ギアセレクター、ハンドブレーキなどにはカーボンファイバートリムが多用される。じつに豪華でスポーティなキャビンの演出だ。

搭載されるエンジンは、ハードウェアとソフトウェアのいずれもが改良され、最高出力は750psに、最大トルクは1080Nmに強化されている。注目の0-100km/h加速は3.6秒。最高速は310km/hに達するというから、カスタマーもそのパフォーマンスには十分満足できるだろう。

今回RMサザビーズは、このSLR マクラーレン ロードスター「デザイアー」に、25万ドル~30万ドル(邦貨換算約3744万円~4493万円)のエスティメート(予想落札価格)を掲げたが、落札価格はその読みどおり、26万3750ドル(同3950万円)で落ち着いた。すでに1万3294kmを走行したモデルであるとはいえ、メジャー・ブランドの作るチューニングカーの人気は、まだまだ衰えていないようである。

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みんなのコメント

7件
  • nrs********
    なんで、わざわざ金掛けてカッコわるくすんの?ホストのクルマみたい。意味不明。
  • KTM
    ノーマルの方が好き。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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