現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ホンダ4輪進出60周年! 改めて見ると「スゴいクルマ」が多すぎ!? 時代を動かした名車たち

ここから本文です

ホンダ4輪進出60周年! 改めて見ると「スゴいクルマ」が多すぎ!? 時代を動かした名車たち

掲載 9
ホンダ4輪進出60周年! 改めて見ると「スゴいクルマ」が多すぎ!? 時代を動かした名車たち

 ホンダが軽トラックのT360で4輪に進出してから、2023年8月で60年を迎えた。その長い間には、日本のモータリゼーションに大きな影響を与えたり、世界で功績を残したモデルが多数輩出されてきた。そこで、ホンダ4輪進出60年を記念し、同社の象徴的な存在をお届けしよう。

文/木内一行、写真/ホンダ

ホンダ4輪進出60周年! 改めて見ると「スゴいクルマ」が多すぎ!? 時代を動かした名車たち

■目指したのは世界に通用するベーシックカー【シビック】

FR3ボックスが主流の時代に、当時の常識を超えたFF2ボックスのパッケージングを採用。当初は2ドアのみだったが、すぐさまリアゲートが開閉する3ドアを投入。1973年には4ドアセダン、1974年にはバンを追加し、ラインナップを拡充した

 T360で4輪の世界に進出し、その後SシリーズやN360などをリリースしたホンダは、世界に通用するベーシックカーを開発。それが1972年に発売された初代シビックだ。

 最大の特徴は、現代のコンパクトカーで一般的な2ボックススタイルをいち早く採用したこと。当時の国産乗用車といえば、3ボックスのセダンタイプが主流。そんななか、有効な居住空間が確保できる台形スタイルは実に独創的だったのだ。

 さらに、横置きエンジンのFFレイアウトとしたことも室内空間の確保に大きく貢献。扱いやすいコンパクトサイズながら、ゆとりある快適な空間を確保することができた。

 当初は1.2Lの2ドアモデルのみだったが、すぐさま3ドアを追加し、2ATのホンダマチック車も登場、そして、米国のマスキー法を世界で初めてクリアした「CVCCエンジン」を搭載し、スポーティグレードのRSを投入するなど、バリエーションを拡大していったのである。

 こうして1979年まで販売された初代シビックは、その間に数々の賞を受賞し、世界的な大ヒットを記録。その後の世代でも威信を保ち、50年以上経った今でもワールドワイドに活躍する、息の長いモデルになっている。

[articlelink]

■トールスタイルをいち早く採用したパイオニア【シティ】

ホンダシティ(初代/1981-1986年)はトールボーイデザインが印象的なモデル

「人のためのスペースは最大に、メカニズムのためのスペースは最小に」を意味するホンダ独自のM・M(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)思想。これを完璧に具現化したのが、1981年デビューの初代シティだ。

 かぎられたサイズのなかで居住空間を最大限確保するために、全高を高くする手法は今や一般的。しかし、1980年代初頭にはそうした発想はなかったため、「トールボーイデザイン」のシティは世界を驚かせたのだ。

 ユニークなフォルム、ファニーなマスクと、見た目は愛嬌たっぷりのシティだが、コンパクトボディながら広い居住空間、軽量ボディが生み出す軽快な走りと優れた燃費性能など、その実力は本物。若者を中心に絶大な支持を得たのである。

 また、シティ搭載用として同時に開発されたトランクバイク「モトコンポ」もリリース。4輪と2輪を持つホンダの強みを生かし、新たな6輪ライフを提案したのだ。

 そして、当時の若者を熱狂させたのがターボ仕様の存在。特に最強モデルにあたるターボIIはブルドックの愛称で親しまれ、迫力ある外観と強烈な走りで人気を獲得した。

■世界に誇るジャパニーズ・スーパーカー【NSX】

ミドシップを主張する前身キャノピーデザインのボディは、オールアルミとすることで約140kgの軽量化を実現(スチール比)。リトラクタブルヘッドライトはプロジェクター4灯式で、ライトを上げた状態でもスタイリッシュかつ空力にも有利

 ホンダの60年を語るうえで外せないのが、日本初のスーパーカーとして誕生した初代NSX。もとは1989年のシカゴオートショーで公開された「アキュラNS-X」だが、1990年9月に「NSX」と名を変えて市販された。

「世界第一級のスポーツカー」を目指して開発されたNSXは、運動性能に多くのメリットをもたらすミドシップレイアウトを軸に、量産車として世界初のオールアルミ・モノコックボディを採用。サスペンションをはじめとする細部にもアルミ合金を多用し、理想的な前後重量配分と大幅な軽量化を実現した。

 エンジンは、絶対的なパワーよりも出力と重量のバランスを考慮し、自然吸気3LV6のC30Aを搭載。独創のVTEC機構や、新開発の共鳴チャンバー容量切り替えインテークマニホールドシステム、チタン製コンロッドなどの採用により、谷間のないパワーフィールと圧倒的なレスポンスを手に入れたのだ。

 800万円(デビュー時)という当時の国産車最高プライスや、タイプRの投入、マイナーチェンジでの大幅なリファインなど、常に話題を振りまいたNSX。生産終了から20年近く経った今でも、その魅力は失われていない。

■ワンボックスとセダンのいいトコ取りで生まれたニューカマー【オデッセイ】

大ヒットした初代オデッセイ。実は当時、ホンダが車高の高いモデルを作れないプラットフォームだったのを逆手に利用して生まれたモデルだった?

 日本のミニバンブームの火付け役となったのは初代エスティマだが、それに続けとばかりにホンダが1994年に送り込んだのが初代オデッセイだった。

 目指したのは「大勢で乗れて、楽しく移動ができるクルマ」。つまり、ワンボックスカーの広い室内空間とセダンの快適さや走行性能を合わせ持つ、乗用車感覚のミニバンということ。

 これを具現化したのが、アコードから流用したプラットフォームだ。フロントエンジンレイアウトのため低床化することができ、低全高ながらゆとりの室内高を確保。さらに、センターウォークスルーやフラットフロアなどを可能にし、安定感のある快適な走りも実現した。

 低床・低全高スタイリングは、この他にも大きなメリットを生み出した。セダンと同じような感覚で運転することができ、優れた乗降性も実現。さらに、前面投影面積が小さいため空力特性に優れ、風切り音の抑制とともに、燃費性能向上にも大きく貢献したのである。

 ちなみに、ポップアップルーフのフィールドデッキや3LV6エンジンを搭載したプレステージも後に投入。アウトドア派のユーザーや上級志向のユーザーにも訴求するラインナップを作り上げた。

■Sの遺伝子を受け継いだFRオープンスポーツ【S2000】

エクステリアデザインは、1995年の東京モーターショーに参考出品されたSSM(スポーツ・スタディ・モデル)のスタイルを継承。見た目のダイナミックさだけでなく、揚力を最適にコントロールする空力特性など、機能性も併せ持つ

「Sシリーズ」といえば、旧車ファンでなくとも一度は耳にしたことがあるだろう、ホンダのレジェンド的スポーツカー。そんな伝統ある名を与えられたのが1999年に登場したS2000だ。

 ホンダの創立50周年を記念して開発されたS2000は、同社が考える「新世代のリアルオープンスポーツ」を具現化したモデル。

 ホンダとしてはS800以来、29年ぶりのFRレイアウトを採用し、オープンボディながらクローズドボディと同等の重量と剛性を実現。これを可能にしたのが、新開発オープンボディ骨格構造の「ハイXボーンフレーム」だ。

 優れたシャシーには、新開発のF20Cを搭載。珠玉のVTEC機構を用い、2Lながら最高出力250ps、最大回転数9000rpmと、レーシングエンジン並みのスペックを誇る。ミッションも、世界トップレベルのショートストロークとダイレクト感を達成した新開発の6MTである。

 その走りはまさにリアルスポーツで、国内外で高い評価を獲得。熱いスポーツスピリットが感じられながら、世界最高水準の環境・安全性能も備える「21世紀に向けた新しいホンダのシンボル」なのだ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

スバル ストロングハイブリッド搭載のクロストレックの予約受注開始
スバル ストロングハイブリッド搭載のクロストレックの予約受注開始
Auto Prove
新車“900万円”の超高級「軽自動車」が発売! “スズキ製”のパワフルな「ターボエンジン」搭載に驚きの声も! 頑張れば買える「軽自動車の“皇帝”」新型600CEとは
新車“900万円”の超高級「軽自動車」が発売! “スズキ製”のパワフルな「ターボエンジン」搭載に驚きの声も! 頑張れば買える「軽自動車の“皇帝”」新型600CEとは
くるまのニュース
【WECジェントルマン物語vol.1】走れる実業家のオモテ稼業とは。プライベートジェット250機保有って本当?
【WECジェントルマン物語vol.1】走れる実業家のオモテ稼業とは。プライベートジェット250機保有って本当?
AUTOSPORT web
EVパトカー新時代へ、テスラ『サイバートラック』を警察車両として初導入
EVパトカー新時代へ、テスラ『サイバートラック』を警察車両として初導入
レスポンス
【比較試乗】進化から深化へと向かうターニングポイント。スポーティさとラグジュアリーが融合したバイエルンの4ドアクーペ「ポルシェ・パナメーラ vs BMW 8シリーズ・グランクーペ」
【比較試乗】進化から深化へと向かうターニングポイント。スポーティさとラグジュアリーが融合したバイエルンの4ドアクーペ「ポルシェ・パナメーラ vs BMW 8シリーズ・グランクーペ」
LE VOLANT CARSMEET WEB
パワーエックス、11月から急速充電の有料会員サービス 1kW時あたり45円から
パワーエックス、11月から急速充電の有料会員サービス 1kW時あたり45円から
日刊自動車新聞
「路線バスってちょっと不便だよな~」を解消する仕組み! いま注目を集める公共交通の仕組み「BRT」ってなに?
「路線バスってちょっと不便だよな~」を解消する仕組み! いま注目を集める公共交通の仕組み「BRT」ってなに?
WEB CARTOP
言葉の裏に文化あり? 「自転車」を使った言い回しアレコレ
言葉の裏に文化あり? 「自転車」を使った言い回しアレコレ
バイクのニュース
怒り心頭! コンビニの駐車場を「赤信号ワープ」で無断通過…これって法律違反? 過去には死亡事故も 危険な「ショートカット」がなかなか逮捕できないワケ
怒り心頭! コンビニの駐車場を「赤信号ワープ」で無断通過…これって法律違反? 過去には死亡事故も 危険な「ショートカット」がなかなか逮捕できないワケ
くるまのニュース
【007仕様】世界限定60台 アストン マーティンDB12「ゴールドフィンガー・エディション」
【007仕様】世界限定60台 アストン マーティンDB12「ゴールドフィンガー・エディション」
AUTOCAR JAPAN
「モロッコラリー2024」でトーヨータイヤ「OPEN COUNTRY」装着車両が2クラス優勝
「モロッコラリー2024」でトーヨータイヤ「OPEN COUNTRY」装着車両が2クラス優勝
レスポンス
アルピーヌ代表、2025年シーズンのスタートが進歩の指標になると主張「優れたマシンの作り方を忘れていない」
アルピーヌ代表、2025年シーズンのスタートが進歩の指標になると主張「優れたマシンの作り方を忘れていない」
AUTOSPORT web
WECチームに家族愛が足らん!? [ハースF1]と提携して[トヨタ]のモリゾウさんはなにをするのか?
WECチームに家族愛が足らん!? [ハースF1]と提携して[トヨタ]のモリゾウさんはなにをするのか?
ベストカーWeb
旧規格の軽カーでレースを満喫! スズキ「アルトワークス」をメンテしながら「東北660ターボGP」で表彰台に乗るためのクルマづくりとは?
旧規格の軽カーでレースを満喫! スズキ「アルトワークス」をメンテしながら「東北660ターボGP」で表彰台に乗るためのクルマづくりとは?
Auto Messe Web
【試乗】燃費さえよければ……のスバルからついにストロングHVが登場! クロストレックS:HEVは燃費も走りの上質さも爆上がり!!
【試乗】燃費さえよければ……のスバルからついにストロングHVが登場! クロストレックS:HEVは燃費も走りの上質さも爆上がり!!
WEB CARTOP
MotoGPオーストラリアGP、悪天候によってFP1はキャンセル。ライダー達は2時間近く待ちぼうけ
MotoGPオーストラリアGP、悪天候によってFP1はキャンセル。ライダー達は2時間近く待ちぼうけ
motorsport.com 日本版
約67万円! ホンダ新型「ロードスポーツ」公開に反響多数! “超クラシック”なスタイリングに「乗り換えたい」の声! 最新技術が盛り込まれたレトロスタイルな「GB350 C」が話題に
約67万円! ホンダ新型「ロードスポーツ」公開に反響多数! “超クラシック”なスタイリングに「乗り換えたい」の声! 最新技術が盛り込まれたレトロスタイルな「GB350 C」が話題に
くるまのニュース
ルノー新型「トゥインゴ」公開! …でも右ハンドル導入は見送り? 初代のデザイン継承
ルノー新型「トゥインゴ」公開! …でも右ハンドル導入は見送り? 初代のデザイン継承
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

9件
  • ごとね
    そのT360を起源とするアクティ」は→消えてしまいました
    NSX」も無く…後継車の噂も無い
    ホンダのスポーツカー=Sシリーズ」も…ありませんし
    かろうじて…シビック」が残るのみ

    60年という節目を迎えて…

    なんだろう…さびしい?かな
    我が家の初自動車は→T360」だった様です
    最終アクティ」が毎日☆元気に働いてくれています

    ありがたい事ですね
  • motorider
    NSXは“リフレッシュプラン“が他社に先駆けて採用された事で中古車の価格が暴落するのを防ぎ、ブランドイメージを保つ事が出来たのは良かった。のちにマツダがロードスターのレストア事業を起こしたのもNSXが成功したから。トヨタはLF-Aをどうするつもりだろう? 2000GTの時みたいにパーツだけ供給して終わりか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村