南北アメリカ大陸3連戦の2戦目、F1第20戦メキシコシティGP。現地10月29日(日)に行なわれた決勝では、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが圧勝し、アルファタウリの角田裕毅は接触で入賞のチャンスを逃した。
大会初日はセッション中に小雨が降ることもあったが、2日目以降はドライコンディションが続いた今年のメキシコシティGP。決勝日も、標高2200mという高地に位置するエルマノス・ロドリゲス・サーキットは天候に恵まれ、晴天の下でレーススタート時刻を迎えた。現地14時のコンディションは、気温25度、路面温度48度だった。
■F1メカ解説|標高2200m! 空気密度が薄いメキシコシティでのグランプリに、各チームが持ち込んだ”冷却のための”アップデート
前日に行なわれた予選ではフェラーリの2台がフロントロウを独占。今季既にドライバーズチャンピオンを決めたフェルスタッペンが3番手に並び、アルファタウリのダニエル・リカルドを挟んで、もう1台のレッドブルでありメキシコの“英雄”セルジオ・ペレスが5番手に並んだ。
ほとんどのドライバーがスタートタイヤにミディアムタイヤを選択。予選で後方に沈んだアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)とエステバン・オコン(アルピーヌ)がハードタイヤ、ランド・ノリス(マクラーレン)がソフトタイヤを選んだ。
アストンマーチンのランス・ストロールがピットレーンスタートとなったことで、19台がスターティンググリッドへ。71周で争われる決勝の幕が上がった。
蹴り出しが良かったのはレッドブルの2台。ポールスタートのシャルル・ルクレール(フェラーリ)を挟む形で、3台が横並びで長いメインストレート終わりのターン1へ入っていったが、最もアウト側にいたペレスは弾かれる形でコースオフを喫した。
ペレスはピットまでマシンを戻すことはできたものの、サイドポンツーンに穴が開くなどマシンには大きなダメージがあり、レースに戻ることはできず。諦めきれないペレスはガレージ内でもマシンコックピットにしばらく座ったままだったが、無念のリタイアとなった。
スタートでは混乱があったものの、フェルスタッペンが首位に浮上。フェラーリの2台、リカルドがその後ろに続いた。2番手ルクレールはペレスとの接触により左のフロントウイング翼端板にダメージを負ったものの、走行を継続した。
ルクレールの翼端板がコース上に脱落したことで一度バーチャル・セーフティカー(VSC)が提示されたものの、こちらはすぐに解除され、各車がレーシングスピードに戻った。
トップ3それぞれの差が徐々に拡大する中、4番手リカルドの後方にはメルセデスのルイス・ハミルトンが接近。リカルドは数周に渡り抵抗を続けたが、マシンパフォーマンス差もあり、11周目にハミルトンへポジションを明け渡した。
2番手ルクレールに4秒のリードを築いていたフェルスタッペンは、タイヤが音を上げたとして19周目終わりにピットへ入り、ハードタイヤへ交換。そこから5周遅れて、ハミルトンもピットインを行なった。
一方トップ2のフェラーリ勢はワンストップでレースを走り切ることを狙い、カルロス・サインツJr.が30周目終わり、ルクレールはその翌周にピットへ入った。
これでフェルスタッペンが首位に復帰。ルクレールが16秒後方で2番手に続き、フェルスタッペンと同様の戦略を取ったハミルトンが3番手に続いた。
しかし、ここでセーフティカー(SC)出動。ハースのケビン・マグヌッセンの左リヤサスペンションが折れ、ターン8で大クラッシュを喫したのだ。
ハードタイヤで周回を重ねていたフェルスタッペンはここでピットイン。新品のハードタイヤに交換し首位のままコースに合流した。
ここでタイヤを交換を選ぶドライバーは何人かいたが、マシン回収とバリアの修復作業のため、34周目にレッドフラッグが提示された。
この時のオーダーはフェルスタッペン、ルクレール、ハミルトン、サインツJr.、リカルド、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、ラッセル、角田裕毅(アルファタウリ)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、ノリスというトップ10だった。
角田はパワーユニットとギヤボックスの規定数以上の交換によって最後尾からのスタートとなったものの2ストップ戦略を取り、SC中もステイアウトを選んだことで8番手までポジションを上げることに成功した。
赤旗中断中にはタイヤを交換することが許されているため、角田にとってはまさに絶好のタイミング。ロスなく新品のハードタイヤに履き替えた。
25分程度の中断を経て、スタンディングスタートでレース再開。2度目のスタートは大きな混乱もなかった。
首位フェルスタッペンが再び逃げを打つ中で、ルクレールにはタイヤの状態が良いハミルトンが食らいついた。38周目にDRSが使用可能となると、ハミルトンは40周目のターン1でルクレールのインにマシンをねじ込んで2番手に浮上した。
その後方ではサインツJr.にラッセルとリカルドが接近。そこから少し離れてピアストリと角田が激しい7番手争いを展開した。角田は執拗に攻めるも、なかなかピアストリを攻略できず……同時に後方からは猛烈な勢いでノリスが接近していた。
そして49周目、角田はターン1のアウト側からピアストリにオーバーテイクを仕掛けた。しかし角田の右リヤとピアストリの左フロントが接触してしまし、角田はスピン! これで角田はポイント圏外へ転落……タイヤの面でも有利な状況にあったが、大量ポイントを獲得する大きなチャンスがこぼれ落ちてしまった。
ノリスは、SC中のピットインを選んだことで一時入賞圏内まで上げたポジションを失ったものの、再スタート後に猛ダッシュ。チームオーダーでピアストリの前に上がると、61周目にリカルド、67周目にラッセルを一発で仕留めて5番手に浮上した。
ファイナルラップ、先頭のフェルスタッペンは2番手ハミルトンに15秒もの差をつけていた。そして悠々と1周を周り、トップチェッカー。今季16勝目を挙げた。やはりフェルスタッペン強しというところを見せつけた。
ハミルトンはファイナルラップでファステストラップを記録して2位フィニッシュ。ドライバーズランキングでは依然3番手ではあるものの、2番手のペレスが無得点だったため、その差を20点に縮めた。
4位にサインツJr.が入り、猛追ノリスが5位。レース最終盤にはラッセルにリカルドが接近したものの、0.5秒先で逃げ切り6位を掴んだ。
リカルドは6位を逃しこそすれ、復帰2戦にしてアルファタウリの今季ベストリザルトを手にした。アルファタウリはこの6ポイントでコンストラクターズランキング最下位を脱出したばかりか、一気に8番手までポジションを上げた。
8位にピアストリが入り、スタートでハードを履いたアルボンとオコンが9位、10位を掴んだ。
角田は結果12位。レースに”タラレバ”はないが、仮にあそこで接触してなかったら……と角田にとっても悔しさの残るリザルトとなった。
次戦は南北アメリカ大陸3連戦を締めくくるサンパウロGP。舞台はブラジルのインテルラゴス・サーキットだ。
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