現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ロードスターのレストアサービスが神すぎる! オーナーが「もう手放せない」と感動した「鬼のリフレッシュ」っぷり

ここから本文です

ロードスターのレストアサービスが神すぎる! オーナーが「もう手放せない」と感動した「鬼のリフレッシュ」っぷり

掲載 更新 45
ロードスターのレストアサービスが神すぎる! オーナーが「もう手放せない」と感動した「鬼のリフレッシュ」っぷり

初代ロードスターのレストアサービスが着々と進行中! オーナーの「生の声」

 2017年12月からマツダが開始した「NAロードスターレストアサービス」。1989年にデビューした初代NAロードスターに新車時代の輝きを取り戻そうという、マツダ渾身のプログラムだ。事前説明会には600名を超える問い合わせがあり、開始時点での希望者は50人以上。当然そのハードルは高く、4年目を迎えて実際に施工が受けられた幸運なユーザーは現状まだ9名。今回はそのひとり、埼玉県に住む佐々木清良(きよし)さんが取材に応じてくださった。

伊藤かずえもひと安心! オーテックジャパンの「里帰りレストア」がスゴすぎた

初のマイカーだったロードスターをレストア

 現在45歳の佐々木さんは、今回のレストアプランのユーザーでは飛び抜けて若い存在だ。初代ロードスターが登場したときにはまだ中学生。「日本でも魅力的なオープンカーが出たんだなぁ」と覚えているそうだから、小さいころからクルマに興味を持っていたことは間違いない。社会人になって最初に目指したのもマイカーの購入だった。実家暮らしだったので、毎月の給料と夏と冬のボーナス2回分でなんとか資金にも目処が立ったとか。約1年後の23歳のときに夢を実現した。 じつはロードスターのほかに候補がもう1台あって、それが日産のフィガロ。ご存知ない方に説明しておくと、初代マーチをベースに仕立てられたレトロ調のパイクカー・シリーズの第3弾で、1991年から1992年まで生産された個性派のモデルだ。幸い(?)先に見つかったのが現在の愛車。1991年式の標準車で当時の走行距離は6万km。とてもいいコンディションで、100万円というプライスタグにも納得しての購入となった。

エンジンオイル漏れを発見! レストアを決意

 5年前に結婚したばかりの奥さまも、このクルマを気に入ってくれたそう。ずっと実家に暮らしていて(ほかにクルマもあるので)、ロードスターの出番はほぼ週末のドライブだけ。埼玉からなので栃木・群馬方面というか、榛名山や日光あたりとのこと。ということで、22年間の走行距離は購入時までの距離と同じ約6万km。まだ通算で12万kmしか走っていないNAでは珍しい個体だろう。ただ距離を走っていなくても、経年劣化の嵐は容赦なくやって来る。

 ある日、カー用品店でエンジンオイルの交換を依頼したとき、お店のスタッフに「オイルが漏れていますね」と指摘されたそう。そのときは作業してくれたのだが、終わってから「次はお断りさせてもらうかもしれません」と言われてしまったそう。「さあ、困ったなぁ」と思っていたタイミングで、折良くインターネットでこのプログラムのことを知ったそう。

 2019年の2月にネットで申し込んだ後も基本的にはメールでやり取りをして、実際にクルマを担当するマツダスタッフがチェックしたのは4月に入ってから。佐々木さんの地元のディーラーのピットを借りてのチェックで、正式にレストア作業のGOサインが出ることになった。というのも事故などでフレームの変形があったり、著しい錆が発生している個体は残念ながらNG。もちろん不正改造車はこのプログラムを受けられないという規定があるのだ。

 このチェックのときに、マツダ(株)伏見亮さんに「このクルマ、パワステですか?」と言われたのが強く印象に残っているそう。佐々木さんとしてはロードスターは全部パワステに決まっていると信じていたからだ。じつは初期のロードスターではパワステ非装着車が選択できて、その場合はステアリングがMOMOではなくて、ウレタン素材になるのだそう。当の伏見さんによると、たまたまウレタン製が付いていたので、そのレアな“重ステ仕様”かなと疑っての発言だったそうだ。

NAリフレッシュの基本メニューを選択

 相談の結果、佐々木さんが選んだメニューは「外観」「塗装」「エンジン」の3カ所。外観ではリヤウインドウがガラス製になったNB用クロストップになっているのがオリジナルと唯一違っているところだ。ただこれはほとんどのユーザーがチョイスしているそうで、ある意味でNAリフレッシュの基本メニューと言える手法だ。 もちろん、実際にばらして作業にかかってから発見された不具合もあり、担当者とはその都度相談しながらの進行になった。 年式の割には程度良好だった佐々木さんの愛車でもブレーキキャリパーの錆やメーターフードの劣化、フロントのスタビライザーの曲がりなどが後から見つかって、そこは当初の予算を上回る交換となってしまった。

「だれもが、しあわせになる。」を体現したクルマ

 今回の取材は、追加で依頼した純正カーステレオの修理が完了したタイミングで実現した(※現在はオーディオ修理のサービスは行っていない)。もちろん音楽再生のメディアはカセットテープだ。再び好みの音楽が楽しめる車内空間になった。 インタビューさせていただいたのは、マツダR&Dセンター横浜の奥まった一角。窓からは海が見える素敵なロケーションで、2柱式のリフトも設置されたレストアの車両診断、契約/納車で使用している作業場だ。 佐々木さんは「たしかに現行モデルの新車より高くつきましたが、やってよかったです。予算の関係でインテリアはあきらめましたが、また次の機会に考えてみたいと思います。正直、22年の間にはときどき買い換えようかなと思ったこともありましたが、もう手放せませんね。今までは機会のなかったミーティングにも行ってみたいです」とのこと。 初代ロードスターのカタログに刻まれた「だれもが、しあわせになる。」という言葉が、とてもよく似合う佐々木さんのカーライフ。末長くお幸せに!

こんな記事も読まれています

メルセデスF1、トモダチ改造計画でW15を“ドライバーの味方”に「改善のためにマシンをいじめ抜く」
メルセデスF1、トモダチ改造計画でW15を“ドライバーの味方”に「改善のためにマシンをいじめ抜く」
motorsport.com 日本版
最高出力830PS、最高回転数9500rpm!フェラーリから自然吸気V12エンジン搭載モデル「12チリンドリ」が登場
最高出力830PS、最高回転数9500rpm!フェラーリから自然吸気V12エンジン搭載モデル「12チリンドリ」が登場
@DIME
高速道路で「人が旗振ってる!」意味わかりますか? 見かけたらそこは「危険」
高速道路で「人が旗振ってる!」意味わかりますか? 見かけたらそこは「危険」
乗りものニュース
軽自動車の「白っぽく見えるナンバー」なぜ増えた? 軽であること隠したい!? 導入7年「図柄入りナンバー」の現状は?
軽自動車の「白っぽく見えるナンバー」なぜ増えた? 軽であること隠したい!? 導入7年「図柄入りナンバー」の現状は?
くるまのニュース
61年の歴史で初 ハイブリッド化されたポルシェ改良新型「911」に熱視線! SNSでの反響とは?
61年の歴史で初 ハイブリッド化されたポルシェ改良新型「911」に熱視線! SNSでの反響とは?
VAGUE
【試乗】新型シトロエンC3は革命を呼びかけるヤバいクルマ! 日本上陸前に本国でBEVの「ë-C3」に乗った!!
【試乗】新型シトロエンC3は革命を呼びかけるヤバいクルマ! 日本上陸前に本国でBEVの「ë-C3」に乗った!!
WEB CARTOP
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年6月9日~6月815日)
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年6月9日~6月815日)
Webモーターマガジン
東急バス「バス以外の交通手段」に参入 チャリもクルマもライバルじゃない “相乗効果”狙う
東急バス「バス以外の交通手段」に参入 チャリもクルマもライバルじゃない “相乗効果”狙う
乗りものニュース
アウディがプレミアムミッドサイズSUVの特別仕様車「Q5/Q5スポーツバック Sライン ダイナミックエディション」を発売
アウディがプレミアムミッドサイズSUVの特別仕様車「Q5/Q5スポーツバック Sライン ダイナミックエディション」を発売
@DIME
新型プリウス、クラウン、シエンタ、日産サクラで便利に使えるライティングアイテム【特選カーアクセサリー名鑑】
新型プリウス、クラウン、シエンタ、日産サクラで便利に使えるライティングアイテム【特選カーアクセサリー名鑑】
レスポンス
400馬力! スバルの美しすぎる「スポーツクーペ」が凄い! パワフルな「ツインターボ×四輪駆動」搭載! ガバっと開く「斬新ドア」採用した「B11S」とは
400馬力! スバルの美しすぎる「スポーツクーペ」が凄い! パワフルな「ツインターボ×四輪駆動」搭載! ガバっと開く「斬新ドア」採用した「B11S」とは
くるまのニュース
ヨス・フェルスタッペンがオーストリアGPでレッドブルRB8をデモランへ。息子マックスとの”共演”が実現?
ヨス・フェルスタッペンがオーストリアGPでレッドブルRB8をデモランへ。息子マックスとの”共演”が実現?
motorsport.com 日本版
大学への通学2時間でドラテク磨き!「若者のクルマ離れ」がウソのような「軽自動車レース」に青春を捧げた20代男子の英才教育とは
大学への通学2時間でドラテク磨き!「若者のクルマ離れ」がウソのような「軽自動車レース」に青春を捧げた20代男子の英才教育とは
Auto Messe Web
日産ローレルHT2000SGX(昭和47/1972年4月発売・KHC130型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト069】
日産ローレルHT2000SGX(昭和47/1972年4月発売・KHC130型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト069】
Webモーターマガジン
トヨタ『カローラFX』が米国で登場…現代的でスポーティ
トヨタ『カローラFX』が米国で登場…現代的でスポーティ
レスポンス
日産はレクサスLMよりずっと早く「超VIPミニバン」を作っていた! 「エルグランド・ロイヤルライン」の中身がスゴイぞ!!
日産はレクサスLMよりずっと早く「超VIPミニバン」を作っていた! 「エルグランド・ロイヤルライン」の中身がスゴイぞ!!
WEB CARTOP
サリーン、水素エンジン車でのル・マン復帰を計画中。数年以内にロードカーを生産へ
サリーン、水素エンジン車でのル・マン復帰を計画中。数年以内にロードカーを生産へ
AUTOSPORT web
トヨタがガチで作ったら……想像すると欲しい気がする! なぜトヨタはバカ売れジャンルの「軽自動車」を作らないのか?
トヨタがガチで作ったら……想像すると欲しい気がする! なぜトヨタはバカ売れジャンルの「軽自動車」を作らないのか?
WEB CARTOP

みんなのコメント

45件
  • 俺も25歳から45歳までの20年間、相棒として山に海にサーキットに走り回った。
    人生で一番長く、一番思い出深い車だった。
    ロードスターにはいつまでも今のコンセプトをブレずに貫き通してほしい。
    定年後にまたロードスターと旅をしたい。
  • 20代の頃、FCに乗ってて、NAロードスターの事を完全に見くびってた。トロいナンチャッテ。
    けど、ロータリーが廃盤になった今もロードスターの系譜が続いてる事に対して称賛に値するかなと思う。
    オープンスポーツというジャンルでFMCさせながらNDではNAに原点回帰のコンセプト。
    車って先代で足りなかった部分を熟成させて時期モデルに繋げて、っていうのはメーカーの誠意として感じるから。
    ロードスターは偉大ですね。
    ロータリーとは違うアプローチでね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

289.9368.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

25.0586.0万円

中古車を検索
ロードスターの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

289.9368.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

25.0586.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村