アメリカ軍兵士とアフガン人通訳の国境を越えた固い絆を描くガイ・リッチー監督最新作『コヴェナント/約束の救出』

恩人を救うためたった一人で戦地に戻る

『コヴェナント/約束の救出』は、『シャーロック・ホームズ』シリーズや『オペレーション・フォーチュン』など、これまで数々の痛快なアクション・エンターテインメントを世に送り出してきたガイ・リッチー監督が、リアルで緊迫感に満ちた壮大な社会派ヒューマンドラマに初めて挑んだ作品です。

　物語の舞台は2018年のアフガニスタン。タリバンの武器や爆弾の隠し場所を探す部隊を率いる米軍のジョン・キンリー曹長（ジェイク・ギレンホール）は、アフガン人通訳として非常に優秀だが簡単には人の指図を受けないアーメッド（ダール・サリム）を雇います。

　部隊は爆発物製造工場を突き止めますが、タリバンの司令官に大量の兵を送り込まれ、キンリーとアーメッド以外は全員殺されてしまいます。キンリーも腕と足に銃弾を受け瀕死の状態となりますが、身を潜めていたアーメッドがキンリーを救出し、窮地を脱出。アーメッドは傷ついたキンリーを連れて山の中を100キロも進み続け、遂に米軍の偵察隊に引き渡します。

　7週間後、回復したキンリーは妻子の待つアメリカへ帰還しますが、アーメッドが自分を助けたことにより、タリバンに狙われ行方不明だと知って愕然とします。アーメッドを助けると決意したキンリーは、彼とその家族を助け出すため、自力でアフガニスタンへ戻ることを決意します──。

　主人公のジョン・キンリーを演じたのは、今回がリッチー監督との初タッグとなるジェイク・ギレンホール。通訳のアーメッドは、人気シリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」や、リドリー・スコット監督の『エクソダス：神と王』などで知られる、イラク出身のデンマーク人俳優ダール・サリムが演じます。

　今なお続くアフガニスタン問題とアフガン人通訳についてのドキュメンタリーから着想を得て、リッチー監督が挑んだ本作は、辛口批評サイト「ロッテン・トマト」で98％支持（観客スコア／2023年11月15日時点）の高評価を受けるなど、観客から絶大な支持を得ている注目作です。

　ガイ・リッチー監督と言えば、これまで数々の痛快アクション映画を世に送り出し、様々なバイクも作品に登場。なかでも2015年の『コードネーム U.N.C.L.E.』には、かのスティーブ･マックィーンがデザインしたMETISSE MK3が登場するので、気になる方はチェックしてみてください。

『コヴェナント/約束の救出』は、2024年2月23日（金・祝）TOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国ロードショー中です。