現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 郊外にも連れ出したい 新グレード フィアット500Xスポーツに試乗

ここから本文です

郊外にも連れ出したい 新グレード フィアット500Xスポーツに試乗

掲載 更新
郊外にも連れ出したい 新グレード フィアット500Xスポーツに試乗

5年で50万台以上を売った500X

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)フィアットのコンパクトカー計画は、高い人気を誇る500頼りに見える。そんな1台、5歳に成長した500Xは、これまでに50万台を超える数を生産した。どの自動車メーカーも熾烈な競争を繰り広げるコンパクト・クロスオーバーだが、フィアットは新しい「ファイアフライ(ホタル)」と呼ばれるガソリンエンジンとスポーツ・グレードを追加し、競争力を高める狙いだ。

【画像】500Xと親戚レネゲード 全97枚

アバルトのエンブレムを付けるほど加熱されていないが、エンブレムや価格の変更だけではなく、中身の変化も得ている。エンジンの選択肢は、120psの1.0L 3気筒と150psの1.3L 4気筒ガソリン。1.3Lの方には、パドルシフト付きの6速デュアルクラッチATが組み合わされる。

新しい「スポーツ」には、シャシーセッティングも専用となる。フロントとリアのサスペンション・スプリングは10%ほど硬くなり、車高は13mm下げられた。ダンパーもスポーティな方向に振られ、電動パワーステアリングもクイックさを増すためにプログラムが書き換えられている。

エクステリアの変更点は多い。アクセントパーツはダークグレイに塗装され、サイドスカートやフェンダーはボディ色で統一。マフラーカッターはクロームメッキ仕上げで、ディフューザー風のパネルがテールを引き締めている。アルミホイールは標準で18インチだが、オプションの19インチも人気が高そうだ。

インテリアにも手が入り、ルーフライニングとAピラー・パネルはダークカラーに。ダッシュボードはグレー塗装で仕上げられ、ステアリングホイールとメータクラスターはアルカンターラが張り込まれた。

雰囲気良くまとめられた新グレード

標準のフィアット500Xのエクステリアデザインは好みが分かれるかもしれないが、スポーツ・グレードのデザインなら支持する人も多そうだ。フィアットはホイールのデザインも上手で、車高が少し下がったボディに19インチの大径ホイールの組み合わせは、ぐっとハンサムな印象を与えてくれる。

グレーのアクセントが加えられ、黒の樹脂パーツがボディ色に塗られたことで、基本的なスタイリングもだいぶ良く見える。インテリアも同様にスタイル優先のデザインながら、使い勝手も悪くない。

スポーツに与えられた変更点のおかげで、車内の雰囲気もずっと質感が上がったように見える。確かに安っぽい部分もあるけれど、インテリア全体のアピアランスは良くなっており、充分に機能的だ。

1.3L 4気筒のファイアフライ(ホタル)・ユニットは、1.0L 3気筒エンジンほどではないものの、充分に静か。1850rpmという低回転域で27.4kg-mというトルクを発生させ、フィーリングの良い6速デュアルクラッチATの振る舞いと合わせて、印象は素晴らしい。

普通に走らせている限り、僅かなスロットル操作でも充分に力強く加速し、活発な走りを味わえる。高回転域ではエンジンノイズがだいぶ目立つようになるが、マニュアルモードでも基本的には6000rpm以上は回せない設定。中回転域のトルクを生かして走らせた方が良いだろう。

郊外へのドライブならスポーツが良い

変更を受けたサスペンションのおかげで、500Xスポーツの落ち着きはぐっと増している。ステアリングホイールの操舵感も、コーナーで深く切り込んだとしても重さに変化はないが、全体的に重さが増えたおかげで感触は向上している。

コーナリング速度を上げていくと、アンダーステアは避けられない。重心の移動でクルマの姿勢はわずかに変化させられるが、スタビリティコントロールが積極的に平静を保つために介入してくる。

スポーツ・グレードが目指したところは、基本的な500Xの良さを引き出すことだといえるだろう。郊外の空いた道を、心地よく走らせたいと思えるようになった。引き締められたサスペンションは乗り心地に影響を与えているが、目くじらを立てるほどでもない。大きなうねりは快適にいなしてくれる。

同じエンジンを搭載した500Xクロス・プラスの方が1200ポンド(16万円)ほど安く手に入るが、スポーツ・グレードの持つエクステリアやサスペンションは付いてこない。フィアット500Xに興味があり郊外へも定期的にドライブへ出かけるなら、エンジンは1.0Lにしたとしても、新しいスポーツを選んだ方が良さそうだ。

フィアット500X 1.3スポーツのスペック

価格:2万4700ポンド(333万円)
全長:4264mm
全幅:1796mm
全高:1595mm
最高速度:199km/h
0-100km/h加速:9.1秒
燃費:-
CO2排出量:-
乾燥重量:1320kg
パワートレイン:直列4気筒1322ccターボ
使用燃料:ガソリン
最高出力:150ps/5500rpm
最大トルク:27.6kg-m/1850rpm
ギアボックス:6速デュアルクラッチ・オートマティック

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「緊急車両が来て道を譲らないとどうなりますか」  理由に「『聞こえんかった』は通用するのですか」 譲るのはマナー?義務? 具体的にどう譲ればいいのですか。
「緊急車両が来て道を譲らないとどうなりますか」 理由に「『聞こえんかった』は通用するのですか」 譲るのはマナー?義務? 具体的にどう譲ればいいのですか。
くるまのニュース
日産のフルサイズSUV『アルマーダ』新型、ベース価格は5.6万ドルに据え置き…12月米国発売へ
日産のフルサイズSUV『アルマーダ』新型、ベース価格は5.6万ドルに据え置き…12月米国発売へ
レスポンス
ハミルトンFP2も首位、メルセデス好調も上位は接戦模様か。RB角田裕毅は10番手|F1ラスベガスGP
ハミルトンFP2も首位、メルセデス好調も上位は接戦模様か。RB角田裕毅は10番手|F1ラスベガスGP
motorsport.com 日本版
スズキ、フラッグシップ『ハヤブサ』のカラーリングを変更した最新モデルを発表。11月22日より発売
スズキ、フラッグシップ『ハヤブサ』のカラーリングを変更した最新モデルを発表。11月22日より発売
AUTOSPORT web
まだまだ続きます 北近畿豊岡道の「有料トンネル」料金徴収期間を延長 背景に老朽化
まだまだ続きます 北近畿豊岡道の「有料トンネル」料金徴収期間を延長 背景に老朽化
乗りものニュース
700万円超え! スバル新型「SUV」発表! 2リッター「水平対向」×マイルドハイブリッド搭載! 全長4.7m級の「新フォレスター」欧州に登場へ
700万円超え! スバル新型「SUV」発表! 2リッター「水平対向」×マイルドハイブリッド搭載! 全長4.7m級の「新フォレスター」欧州に登場へ
くるまのニュース
F1ラスベガスFP2速報|FP1に続きメルセデスのハミルトンが最速。角田裕毅10番手
F1ラスベガスFP2速報|FP1に続きメルセデスのハミルトンが最速。角田裕毅10番手
motorsport.com 日本版
スズキ『V-STROM 250SX』がカラーリング変更、新価格は59万1800円
スズキ『V-STROM 250SX』がカラーリング変更、新価格は59万1800円
レスポンス
約3000万円で落札されたポルシェ「911 カレラRS アメリカ」は何か変! 実は新車の頃からシュトロゼックのボディキットが装着されていました
約3000万円で落札されたポルシェ「911 カレラRS アメリカ」は何か変! 実は新車の頃からシュトロゼックのボディキットが装着されていました
Auto Messe Web
フォード、伝統のバハ1000で『ブロンコDR』と『レンジャー・ラプター』が主要部門を制覇
フォード、伝統のバハ1000で『ブロンコDR』と『レンジャー・ラプター』が主要部門を制覇
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、出鼻を挫くパンクは「大きな衝撃がなかった」と驚き。DAY2は”抑えめ”の走りに|WRCラリージャパン
トヨタ勝田貴元、出鼻を挫くパンクは「大きな衝撃がなかった」と驚き。DAY2は”抑えめ”の走りに|WRCラリージャパン
motorsport.com 日本版
最強の4気筒「メルセデスAMG A 45 S 4MATIC+ Final Edition」は限定300台
最強の4気筒「メルセデスAMG A 45 S 4MATIC+ Final Edition」は限定300台
AutoBild Japan
アイオニック5からコナへ!【ヒョンデ・アイオニック5長期レポート5】
アイオニック5からコナへ!【ヒョンデ・アイオニック5長期レポート5】
AUTOCAR JAPAN
走行中、後ろから緊急自動車が! 譲らないと「違反」に!
走行中、後ろから緊急自動車が! 譲らないと「違反」に!
くるくら
トヨタの「“2階建て”ハイエース!?」登場! 豪華“ウッド”&茶内装が超カッコイイ! 充電システム×エアコンも完備のケイワークス「アーチザン Type I」お台場で実車公開
トヨタの「“2階建て”ハイエース!?」登場! 豪華“ウッド”&茶内装が超カッコイイ! 充電システム×エアコンも完備のケイワークス「アーチザン Type I」お台場で実車公開
くるまのニュース
【ヤマハ】Netflix の新作SFアニメ「Tokyo Override」にヤマハがデザインしたバイク「Y/AI(ワイエーアイ)」が登場!
【ヤマハ】Netflix の新作SFアニメ「Tokyo Override」にヤマハがデザインしたバイク「Y/AI(ワイエーアイ)」が登場!
バイクブロス
キャンプ・災害に備える手のひらサイズの携帯浄水器「Greeshow GS-288」のセール実施中!
キャンプ・災害に備える手のひらサイズの携帯浄水器「Greeshow GS-288」のセール実施中!
バイクブロス
クシタニが2024-25FWガーメントを発売! 暖かさと運動性の高さを両立した防寒パンツ・ブーツ・グローブをラインナップ
クシタニが2024-25FWガーメントを発売! 暖かさと運動性の高さを両立した防寒パンツ・ブーツ・グローブをラインナップ
バイクのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

412.0435.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

33.0471.7万円

中古車を検索
500Xの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

412.0435.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

33.0471.7万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村