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新型日産ムラーノに“独特の美”を求む!──“オーソドックス化”はアリ?ナシ?

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新型日産ムラーノに“独特の美”を求む!──“オーソドックス化”はアリ?ナシ?

フルモデルチェンジした日産の新しい「ムラーノ」を、小川フミオが考えた!

まっとうなデザイン

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日産が、2024年10月17日に発表した新型ムラーノ。2014年に登場した3代目に続き、今回が4代目。見た目の印象を一言で言うと、初代と2代目の、ロジカルなデザインに立ち戻った感じだ。

従来型(3代目)は、Aピラーだけ車体と同色にしてほかのピラーはすべてブラックアウトし、デザイン用語でいうところの逆カンチレバールーフを特徴としていた。加えて、フロントからリヤへと流れるようなキャラクターラインと、強調されたウイング(フェンダー)のふくらみ。個性があって、私は好きだった。

2025年初頭に、北米とカナダでまず販売されるという、今回の新しいムラーノは、拍子抜けするぐらい、まっとうなデザインだ。車輪と車体の位置関係をあらわすプロポーションも、キャビンの造型も、奇をてらったようなところはない。

LEDのシグネチャーランプによって、日産でいうところのウインググリルのモチーフがかたちづくられたフロントマスクといい、リヤビューといい、灯火類が水平基調を強調しているのが、特徴といえば特徴。

LEDでV字型を構成する新世代のウインググリル。「セレナ」ではちょっと未消化な印象があったけれど、「エクストレイル」や「ノート」と新型が出るごとに洗練度を増していき、今回のムラーノでは、ヘッドランプと明確に切り離すことで、良い感じに落ち着いたようだ。

日産では北米工場で生産する新型ムラーノを、「8月に発売した新型『キックス』、9月に発表した新型『アルマーダ』に続き、経営計画『The Arc』期間中に投入される3車種目」と位置づけている(上記2台は日本市場未導入)。

The Arc(ジ・アーク)とは日産の経営計画。「2020年度から2023年度までの『Nissan NEXT』と長期ビジョン『Nissan Ambition 2030』の架け橋となるもの」(プレスリリース)と、説明される。

ジ・アークで日産が目指すのは、「地域毎に最適化した戦略を通じて販売台数を拡大」(同上)することといい、「2026年度末までに年間販売台数を100万台増加させ、営業利益率を6%以上に引き上げることを目指します」と、意気込みを見せる。

販売台数増のため日産では「2026年度末までに、16車種の電動車両、14車種の内燃機関(ICE)車を新たに投入します」としており、そのためには大きな市場をもち、同時に利益率が高めの新しいSUVは必須と考えられる。

ムラーノの価格などは明らかにされていないものの、心臓は2.0リッターの可変圧縮比VCターボエンジンという。エクトレイルのように、このエンジンを使ってのハイブリッド化も視野に入っているだろうが、現時点で言及はない。そもそもこのターボエンジンがかなり完成度の優れたものなので、ムラーノの商品力を間違いなく高めるだろう。

昨今はクロスカントリー型といって本格的にオフロードで使えるSUVと並行して、都市型ともいえるSUVクーペの人気が高まっている。

新型ムラーノも本格的なSUVというよりクロスオーバー型のライトな雰囲気だ。側面から見て、弧をえがくようなルーフラインなど、市場をより大きく見て、なるべく多くの人にアピールする存在感をはなっている。

欲を言えば、ルノーが24年10月のパリ自動車ショーで発表した新型「4」「Twingo」などといった過去のモデルのデザインを掘り起こし、EV化した大胆な路線とまではいかないまでも、もう少しムラーノの歴史を踏まえたデザイン的な主張が見たかった。

ムラーノって車名はそもそも、ベネチアはムラーノ島で作られている美しいガラス製品に由来したネーミングと聞いている。あんなふうに輝く独特の美を、新型ムラーノで感じたかった。望みすぎかもしれないが……。

文・小川フミオ 編集・稲垣邦康(GQ)

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