世界中にグワッと押しよせるSUVの流れ。勢いは弱まらず、ベントレーやマセラティ、ランボルギーニまでもがSUVを発売。価格はウン千万円クラスだ。欲しい人が買えばいい。買えないからってひがむ話ではない。でも何か言いたい。負け惜しみっぽいけど、愚痴りたい……と、ここで、「おいおいおい、ブランドだかブレンディだか知らね~けど、でかい顔しすぎてねーか」と啖呵を切る、謎の江戸っ子おやじが当サイトになぜか登場。クルマのよさは認めつつも何か言いたい様子です! (かなり無理やりな企画ですが)聞いてやってください!!!!
文:ベストカー編集部
写真:ベストカー編集部
初出:ベストカー2018年3月26日号
実はボツ案あった! 幻のインプレッサ 今だから話せる「秘話」
■「ど~せ買えないんだから、言わせてもらうよ!」
「俺もよ、若い頃は初代ビッグホーンに乗っていたのよ。4駆好きでクロカン好き。アラカン(嵐寛寿郎)じゃねーよ。だから最近のSUV人気は悪くない気分よ。でもよ、舶来の超高額なSUVはちょいとな……」と江戸っ子おやじ。どうやら圧倒するブランド力でお高いSUVを輩出する最近の傾向について、なにか物申したいらしい。なるほど趣旨はわかった。モデルを挙げていきながら、江戸っ子おやじにガツンと語ってもらいましょうか。
■「速さに脱帽はするけどよ」 ランボルギーニ・ウルス [2574万円]
まずは先日、日本初披露されたランボルギーニ・ウルス。担当、本物を見たがマジで格好いい。ウットリ……。4L V8ツインターボ搭載でモンスター級の走りを見せるSUVだ。
「ランボといえば池沢先生が起爆剤になったスーパーカーブームだろ。あの’70年代にまさかランボが背の高いクルマを出すとはお天道様でも見通せなかったけど、最高出力650psで最大トルクが86.7kgm。0~100km/h加速が3.6秒で最速305km/hってな性能。SUVのなかでNo.1の速さが自慢らしいけど、オイラ(江戸っ子)の風呂みて~に速ぇ~な~。
でもよ、そんなに速くても狭い日本じゃ宝の持ち腐れってヤツよ。そうだ、おまえさんの導入を機に、国交省へ“高速道路の制限速度200km/h”を申し入れてみようか。ウハハハハハハ!」
そんなウルス、速さ同様に価格も驚く。2574万円也。ご立派なことです。
【こんなSUVなのです】
“速さ自慢とオフ走行”を強調するウルス。直線デザインが格好いい。上の写真はその室内。V8、4Lエンジン、最高出力/最大トルク:650ps/86.7kgm
■「格好いいけど2ドア?」 アストンマーティンDBX [予想価格:2300万円]
「こいつはけしからん。2ドアモデルのSUVかい? 茶の間で家族団らんもできね~じゃないか。でもよ、正直格好いいな。赤木圭一郎のような男前じゃね~かよ」
2モデルめにして褒め言葉が出る江戸っ子だが、アストンマーティンが来年の日本導入を発表したDBXだ。コンセプトモデルはインホイールモーターのEVだが、PHVかも? と噂される。
「なに、電気の魅力でしびれさせようという魂胆か? 大切なのは航続距離よ。あのテスラ以上の700kmをもってきやがれって言ってんだよ、この、すっとこどっこい」
江戸っ子おやじは時にムリな注文を付けたりもする……。
【こんなSUVなのです】
アストンマーティンからもSUVが登場する時代。来年の日本導入が発表されたEV想定モデル。新技術盛りだくさんだが、このスタイルはヤバすぎ。
■マセラティ・レヴァンテ 「ファンの心をくすぐるねぇ」 [996万7000~1291万8000円]
マセラティファンの心をくすぐるように、’16年に発売されたレヴァンテ。マセラティらしさを失わず、絶妙なタッチでSUVに仕上げている点は心憎いばかり。
「おうよ。ファンの心をもてあそんじゃいけね~よ。江戸の生娘だって着物の袖を濡らして泣いてるぜ。それで去年2月にディーゼルモデルが追加され、この先にはV8、3.8Lのハイパフォーマンスモデルも控えているらしいじゃね~か。価格は2000万円近くかな(汗)。じゃ、あばよ」
もっと言いたそうだったが、歴史とブランド力の重さに言葉を濁す江戸っ子。シャイな一面もある。
【こんなSUVなのです】
アグレッシブなグリルデザインが印象深い、“剛のマセラティ”。3L、V6のガソリンとディーゼルエンジンが用意されている。前者の最高出力/最大トルク:430ps/59.1kgm
■「おとといきやがれ!」 ベントレー・ベンテイガ [1994万~2739万円]
出ました~。道を選ばない、金に糸目をつけないベンテイガ。今年1月にV8モデル(最高出力550ps)が追加されたばかりだが、価格が1994万円と「遠慮している」と好印象を与えているそうな。
「その価格でなにが遠慮だよ。おとといきやがれ! でも江戸っ子も意地っ張りだけど、まるでウルスやレヴァンテの走りに対抗するような意地っ張り具合。俺も意地を張ってこの車内でファミチキ(約180円)を食べたいくらいだよ。でも、あのベントレーがSUVでここまで本気とは。ちょいと気に入ったよ」
と言い残し、ファミリーマート店内へ入る江戸っ子。
【こんなSUVなのです】
ラグジュアリーSUVの王道を走るモデル。2000万円の時計もオプションである(驚き!)。W12、6Lエンジン、最高出力/最大トルク:608ps/91.8kgm
■ジャガーF-PACE 「ほ~、1000万円切りね」 [648~982万円]
ここ数年の欧州ブランドがリリースするSUVの波、その一画を占めているのは確かだ。が、価格は1000万円切り。「安い」とこぼしてしまう担当も、今回相当マヒしている感じ。FタイプのデザインをうまくSUVに仕立てた雰囲気で、イヤミがない……。
「超高額SUVにありがちなコテコテてんこ盛りの内装でもないし、サイズものっぴきならね~ほどの大きさじゃない。前ページのモデルたちと比較すると市民にも心を開いた雰囲気がするよ」
おや。熱が冷めたんでしょうかと思ったら、“全幅1936mmのコイツで下町の路地裏なんて走れねーよ。もっと体を絞って出直してきな!”とやはり吠えていた(笑)。
【こんなSUVなのです】
ジャガー初の、実用性と効率性を融合させたパフォーマンスSUV。2タイプのエンジンを揃えており、2Lターボは最高出力/最大トルク:250ps/37.2kgm。しなやかに軽快に走る!
■「隣町のべっぴんさん」 ジャガーI-PACE [予想価格:1300万円]
そのジャガー初のEV SUVがI-PACE。相当美しく仕上がっている。2019年前半の日本導入を発表しており、テスラモデルX並みの1000万円オーバーは確実だが、話題性は充分。
「ジャガーさんの祖国イギリスの“EVしか作れね~ぜ政策”にのっとったクルマの一台だろうけど、細かい戦略は抜きにクルマを楽しもうぜとオイラは言いたいわけよ。でもこのSUV、隣町の花恵のようにべっぴんさんだね~。環境にいいだけにECOひいきしたくなるよ。うまいね~、どうにも~」
さ、次にいってみよ。
【こんなSUVなのです】
2019年前半に日本上陸予定のピュアEV SUV。スタイリッシュなスタイルに、0~100km/h加速は約4秒という韋駄天。最高出力/最大トルク:400ps/71.4kgmという数字は公表されているが……凄い。エコと走りの両方を追求しまくる!
■レンジローバー ヴェラール 「あんた、えげれす製だって?」 [699万~1526万円]
英国伝統を紡ぐSUVといえばランドローバーだが、去年登場の最新モデルがこちら。この佇まい、国産車が逆立ちしても醸せない存在感があり、我々庶民はため息をつくことしかできないですよね。
「ダメだよ~、ため息ついちゃ。幸せが逃げるだろ。デザインは“クリーンでエレガント、コンテンポラリーで独創的”と語ってるけど、てやんでぃ。コンテンポラリーってアンポンタンの親戚だろ、きっと。でもインパネデザインはいいじゃねーか、悔しいけどスタイリッシュ」
カタカナ言葉も板についてきた江戸っ子おやじ。
【こんなSUVなのです】
レンジローバーに加わった第4のモデルはアヴァンギャルド。内装はまるで高級家具だ。ガソリンの3Lモデルは最高出力/最大トルク:380ps/50.0kgm
■「安全技術には脱帽だよ」 ボルボXC90 [774万~1299万円]
ボルボSUVの最高峰。風格があり、世界最先端をゆくボルボ真骨頂の安全性能は誰もが認めるところ。
「世界が認めても俺は認めね~よ、最上級が約1300万円ということを。多くの庶民が使ってこその先進安全性能だと思うわけよ。どこかのすっとこどっこい野郎がいきなり道に飛び出してきても、ボルボなら安心だからな」と褒めてます。
【こんなSUVなのです】
新プラットフォームで新星ボルボを打ち出したSUV。PHVモデルもある。2Lガソリン車は最高出力/最大トルク:320ps/40.1kgm
■「正直……欲しいよ(笑)」 ポルシェ・カイエン [976万~1855万円]
最後は欧州ブランドSUVの先駆者といえるカイエン。
「30代でスーパーカーブームを体験したオイラにとっちゃ、ポルシェは特別な存在。だからカイエンが登場した時“ポルシェがSUVを出しちゃイカンエン”と思ったよ。でも乗るとポルシェDNAが充満。欲しいかって? あたぼうよ(当たり前よ)」
【こんなSUVなのです】
ラグジュアリースポーツSUVの先鋒的モデル。4L、V8エンジンの最高出力/最大トルク:520ps/76.5kgmで、0~100km/h加速は4.1秒!
思う存分言い放ち、スッキリした様子の江戸っ子。皆さまにもお目汚し失礼しました~~~!
【番外コラム】次々誕生する「超高額SUV」。世界の金持ちが求めているから仕方ないことなの?
(TXET:岡本幸一郎)
そもそも現在にいたる世界的なSUVブームに火をつけたのは、プレミアムブランドと呼ばれるメーカーたち。
世の中ますます格差が開いて、貧しい人が減らないいっぽうで富裕層は増える。クルマ選びにもこだわる彼らは、便利に使えるスペシャルティカーとしてSUVを選ぶようになり、その際ブランド力の高いメーカーが好まれたのはごく自然な流れ。近年プレミアムブランドが一様にSUVのラインアップ充実を図っているのも、それだけマーケットがあるからに違いない。
さらに、これまでSUVを手がけたことのなかったスポーツカーメーカーや超高級ブランドまでもが続々とSUVに参入しているのも、やはり〝売れる〟からにほかならない。超富裕層をターゲットに。
いまや名だたるブランドの大半がどこかの傘下に収まっているわけだが、グループ内でプラットフォームやパワートレインを調達して、それっぽいデザインにして売り出せば、「欲しい!」と思う人が大勢いることは、最近の例を見ても明らか。それにSUVというのは、土台を用意できれば比較的簡単につくれることも好都合で、ブランドを活用して効率よく商売ができるというわけ。
日本にいると超高価なSUVを買う人なんてそんなにいるのか? という気もするところだが、例えば中国や中東に行くと、高価でもそれに見合う価値があれば売れるという現実を目の当たりにする。
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