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なぜ「●●クロス」次々増える? 新型車は今後クロスオーバーSUVだらけになるのか

掲載 更新 27
なぜ「●●クロス」次々増える? 新型車は今後クロスオーバーSUVだらけになるのか

■なぜ最近のクルマはクロスオーバーだらけなのか

 全世界規模で続くSUVブームの中、2020年も自動車メーカー各社は、さまざまなタイプのSUVやクロスオーバー車を投入してきました。
 
 また、11月には「トヨタは『クラウン』を次期型でセダンを廃止し、クロスオーバー車を検討」という報道が流れるなど、日本市場では最新軽自動車から歴史あるセダンまで、SUV/クロスオーバー化が進んでいます。
 
 今後もこの傾向は続き、近い将来にはSUV/クロスオーバー車だらけになってしまうのでしょうか。

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 30年以上前からSUV(ひと昔前はRVやクロカン)ジャンルは存在しており、ステーションワゴンの車高を上げたクロスオーバー風なモデルも登場したことはありましたが、現在ほどの走行・快適性能が無かったことや、SUVブームが到来していなかったこともあり、現在ほど浸透はしていませんでした。

 しかし、2000年頃からオンロードの走行性能を重視した都市型SUVが登場し始め、2010年以降はコンパクトSUVも加わったことで、現在のSUVブームが完成します。

 SUVという言葉は定義が明確になっていませんが、ロードクリアランス(最低地上高)が高く、セダンやクーペやミニバンといったほかの車種よりも悪路走破性が強化されているのが共通の特徴です。

 クロスオーバーという単語は、「河川や境界を渡って越える」というのが由来となり、いくつものボディタイプ、地形、用途に複合的なコンセプトを持つモデルに採用される傾向にあります。

 最近では、軽自動車とSUVの融合として三菱「eKクロス/eKスペースクロス」や、コンパクトカーとSUVのクロスオーバーでトヨタ「ヤリスクロス」、またマツダSUVの「CX」のCやレクサスSUV「UX」のXはクロスオーバーの意味を持たせています。

 過去にはセダン×SUVとして日産「スカイラインクロスオーバー」が存在しました。

 そのほかにも、グレードとして採用される例では、ホンダ「フィット」や「フリード」では「クロスター」、トヨタ「アクア」では「クロスオーバー」などあります。

 このようにクロスオーバー車は、日常での使い勝手がよく、レジャーシーンやちょっとした悪路でもストレスなく走行出来ること、さらに視線が高いので小柄な女性でも取り回しやすいといった長所があり、今や世界的に一番の売れ筋ジャンルになっています。

 この背景には、自動車市場がグローバル化し、中東、アフリカ、アジア、南米といったいわゆる第三世界でも経済成長とともに自動車保有率が高まってきたことも要因としてあります。

 未舗装路が多い地域では日常でも使えるクルマとして、クロスオーバー車の需要が高まっているため、各自動車メーカーでは続々とSUVジャンルに参入しているというわけです。

 グローバルでSUVブームの中、日本市場でも前述のように軽自動車、コンパクトカー、セダン、ミニバンといったさまざまなジャンルのモデルがクロスオーバー化されています。この傾向は今後も続くのでしょうか。

 今後の動向について、国産メーカーの担当者は次のように話します。

「SUV自体は、軽自動車やコンパクトカーなどと同じくひとつのジャンルとして定着しているので、今後もモデルチェンジは続きます。

 一方、様々なジャンルでクロスオーバー風な車種が多くなった状況ですが、これは一定のところまで行けばトレンドの移り変わりと共に減少するのではないでしょうか。

 ただ、重要なのはその間にその他のジャンルが人気低迷により姿を消すことも考えられるので、車名こそ復活してもはじめから明確なSUV/クロスオーバー車として登場する可能性があるということです。

 あくまでもひとつの過程ですが、今後グローバル全体においてSUVの需要はますます伸びる可能性があり、なかでも高級志向のSUV/クロスオーバー車は注目されています。

 そうすると、先日の『クラウン、クロスオーバー化報道』のように、各社がラインナップする上級セダンをクロスオーバー化する可能性は否めません」

※ ※ ※

 実際に、トヨタの「カローラシリーズ」は、1966年に日本で初代モデルが登場して以降、世界150以上の国と地域で累計4800万台以上を販売してきた同社を代表するモデルです。

 カローラは長い歴史のなかで、常に時代や地域のニーズに対応しながら進化を遂げており、2020年7月にタイでクロスオーバー化させた「カローラクロス」を発売しました。

 このように、グローバル市場のニーズに合わせた車両開発を考えると、今後も新型SUVやクロスオーバータイプの新モデルは増加傾向にあるといえるでしょう。

■日本では小さなSUV/クロスオーバーが人気?

 グローバル市場では、ポルシェやランボルギーニ、ベントレー、ロールス・ロイスといった超高級ブランド、そして自動車大国ドイツのビックスリーといえるメルセデス・ベンツ、BMX、アウディなど、1000万円超えの超高級SUVは過去10年で急激に増え、どのメーカーもそれら高級SUVにより販売台数を伸ばしています。

 一方で、日本では、前述の軽自動車やコンパクトカー、コンパクトSUVというように、ボディサイズが小さなSUV/クロスオーバーモデルが人気を博しています。

 スズキ「ジムニー/ジムニーシエラ」のような本格的4WDや、トヨタ「ライズ」やヤリスクロスのON/OFFどちらのニーズにも対応するものや、ハイブリッド専用となる日産「キックス」、SUVのようなアクティブなデザインテイストを取り入れたダイハツ「タフト」やスズキ「ハスラー」などのSUV風などさまざまです。

 時代のニーズは変化していくものですが、かつて商用車のシャシを使った本格4WD車からRV、SUVとクロスオーバー車、SUV風なモデルなど、多様化と細分化を繰り返すことで、現在の「SUVブーム」が出来上がったのです。

 前述の「クラウンのクロスオーバー化」は2022年と噂されていますが、今後セダンやそのほかのジャンルを含めて、どこまでSUV/クロスオーバー車が増えていくのか注目です。

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みんなのコメント

27件
  • SUV(もどきを含め)の次の流行りを作り出すメーカーが出て来ることを期待しています。
  • 毎年夏タイヤ冬タイヤ交換、それを保管する場所の確保…
    そろそろタイヤ大きくするの勘弁してくれ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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