発売から7年が経過しても現行型「CX-5」が魅力的な理由
先日、マツダ「CX-5」を久しぶりにドライブして驚きました。各部が確実に熟成していて、快適かつ楽しいドライブを楽しめたのです。
【画像】「えっ!…」これが今も一線級の実力を備えた現行型マツダ「CX-5」です(36枚)
2世代目に当たる現行型「CX-5」が発売されたのは2017年2月のこと。すでに7年が経過しているロングセラーとはいえ、その走りは古さを感じさせません。
そんな熟成が進む現行型「CX-5」ですが、実はマツダの中で最も売れているベストセラーでもあります。
2023年通年におけるマツダのグローバル生産台数は125万3654台。そのうち3分の1にもなる36万6149台を「CX-5」が占めています。まさにマツダの屋台骨を支える1台といっていいでしょう。
しかもこの「CX-5」、その生産が2022年同期に比べて3.5%ほど増えていることに驚きます。「CX-5」の人気は衰えるどころか、ますます高まっているのです。
今回、久しぶりに「CX-5」に試乗しながら、なぜこのモデルはこれほど支持を集めるのか、改めて考えてみました。
「CX-5」の魅力、その第一は、バランスのよさでしょう。
例えばボディサイズ。4545mmという全長は、ライバルに当たるトヨタ「RAV4」(4600~4610mm)や「ハリアー」(4740mm)と比べて若干短く“大きすぎない”ジャストサイズといえます。
全幅も同様。「CX-5」の1840mmという全幅は、「RAV4」や「ハリアー」の1855~1865mmと比べてわずかにコンパクト。日本の道でもギリギリ苦労することなくドライブできる、絶妙なボディサイズが人気の衰えない理由のひとつでしょう。
「CX-5」のパワートレインは、ハイブリッドこそないものの、ガソリンのほかにこのクラスの国産車では唯一となるクリーンディーゼルもラインナップ。
特に後者は燃費がよく、しかも燃料となる軽油の単価が安いので、ランニングコストはハイブリッドカーに匹敵。その上、トルクが大きいので加速が力強く、運転が楽なのも魅力です。
しかも「CX-5」は、アンダー300万円から選べるなど価格もリーズナブルです。しかもエントリーグレードでも、イマドキのクルマなら絶対に欲しい先進安全装備がフル装備に近い状態で、オプションの地図データ(消費税込5万5920円)を購入すればカーナビも使えるディスプレイオーディオが標準装備と、コストパフォーマンスに優れているのも人気の理由でしょう。
その上で、「CX-5」の魅力を語る上でやっぱり外せないのが運転する楽しさ。SUVといえば走りが苦手、とイメージする人もいるかもしれませんが、昨今のSUVは積極的に運転を楽しめる車種が増えています。なかでも「CX-5」は、まさにその先鋒。ハンドリングに優れ、峠道をスイスイと駆け抜けていく感覚は、SUVを運転していることを忘れてしまうほどです。
そんな走りにおいて注目したいのがトランスミッション。このクラスの国産SUVは、その多くがCVT(もしくはハイブリッドの無段変速)を組み合わせるモデルが多い中、「CX-5」はトルコン式の6速ATを採用しています。
かつて存在していた6速MTこそ残念ながらなくなってしまいましたが、マツダの6速ATはロックアップ率が高く、アクセルペダルを踏む右足の動きに応じて、まるでエンジンが直結しているかのようにダイレクトな加速フィールを味わえるのが美点。走りにおいてクルマとの一体感を求めるなら、断然「CX-5」を選びたくなるのです。
あまりの人気にマツダも商品戦略を大きく転換
こうした美点を備える現行「CX-5」ですが、最新モデルはまさに“熟成”の域にあります。
「CX-5」は2017年2月のデビュー以来、改良を繰り返してきたことでも知られています。
発売から半年後に先進安全装備が充実したのを皮切りに、わずか1年後にはエンジンをも大幅刷新。これまですでに7回もの改良が施され、デビューから時間が経ったからといって開発陣は手を緩めることなく、熟成を繰り返しているのです。
その結果、デビュー当時のモデルと比べてエンジンは大幅進化し、サスペンションは走りと乗り心地のバランスがよくなり、ディスプレイオーディオの画面サイズは大きくなり、ラゲッジスペースはフロアが上下可動式になるなど使い勝手も進化。4WDモデルは悪路走破性も高まっています。
ちなみに、「CX-5」のオーナー予備軍の中で、もしも乗り心地を重視するなら、おすすめはサスペンションの設定がコンフォートにグレード「フィールドジャーニー」。「CX-5」は決して乗り心地が悪いモデルではありませんが、「フィールドジャーニー」は他のグレードよりもひときわなめらか、かつコンフォートな乗り味だからです。
そんな現行型「CX-5」ですが、マツダは上位モデルの「CX-60」を発売した当初、「CX-5」のフェードアウトを計画していたようです。そのためマツダは、「CX-60」のベーシックグレードの価格を「CX-5」のベーシックグレード級に抑えるなど、しっかりと地ならしをおこなっていました。
一方、「CX-5」はマツダの最大のマーケットである北米でも日本市場以上のセールスを記録している大ヒットモデルですが、かの地でも「CX-50」を後継モデルとし、「CX-5」は消えていく計画だったようです。
しかし、ふたを開けてみれば、「CX-60」や「CX-50」の発売後も「CX-5」の販売は衰えることなく、それどころか、ますます増える結果となってしまいました。
そんな状況を受けて、マツダは先日の決算発表会において、ついに次期型「CX-5」の存在を明言しました。つまり商品戦略の方針転換を図るわけです。
マツダにとって「CX-5」は、他のモデルでは代わりにならない、なくしてはならない重要なモデル、という判断となったのです。
また先の決算発表会では、次期型モデルに“マツダ製ハイブリッド”を搭載することがアナウンスされました。どのようなシステムなのか、その概要については明らかになっていませんが、興味深いところです。
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CX-8もCX-80の成功を見込んで終売にしました、でも結局は戦略の失敗。