2024年シーズンのF1は、前年王者であるレッドブルの優位性が崩れ、最終戦までコンストラクターズ選手権のタイトル争いが繰り広げられる1年となった。シーズン中は7人の勝者が生まれ、上位勢にはどのチームにも優勝のチャンスがあった一方、中団チームは数少ない入賞のチャンスを確実にものにしなければならず最終戦まで熾烈な争いが続いた。
そんな2024年シーズンに開発されたF1マシンを振り返るこの企画では、今回はコンストラクターズ選手権8位のビザ・キャッシュアップRB F1チームの『VCARB 01』を取り上げる。
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■VCARB 01/ビザ・キャッシュアップRB F1チーム
2023年のシンガポールGPでレッドブルから最新のリヤウイングを購入して、シーズン終盤にスピードを上げたRB。2024年はフロントサスペンションをプッシュロッドからプルロッドに方式を変更して、よりレッドブル化が進んだ。
リヤサスペンションはプッシュロッド方式。ホンダのエンジンの使用温度領域が2023年よりも高くなったため、エンジンカウル周辺の排気熱用の開口部がライバルチームに比べて少なく、リヤの空力も改善されている。
第9戦カナダGPまではアップデートがうまくいっていたRBのターニングポイントとなったのが第10戦スペインGP。満を持して投入したアップデートが不発。最初のつまずきはフリー走行1回目にリヤウイングのDRSに問題が発生したことだった。旧式に戻したフリー走行2回目で原因不明のダウンフォース不足に陥ったチームは、フリー走行3回目でなんとモナコGP仕様のハイダウンフォース仕様のリヤウイングを搭載。しかし、今度はストレートスピードが上がらず、予選以降、旧式に戻すもペースが上がらず、予選は2台そろってQ1敗退。レースでも周回遅れでフィニッシュした。
続く第11戦オーストリアGPでは2台で新旧フロアを比較テストした結果、スペインGPで投入した新しいフロアに問題があることが判明。チームはオーストリアGPの2日目以降、旧式のフロアを使用。第12戦イギリスGP以降は、旧式をモディファイしながら戦うという苦肉の策に出た。
何回かモディファイを重ねて、さまざまなデータを収集しながらレースを戦っていたRBは、スペインGPでの失速の原因を究明し、第19戦アメリカGPに改善された新しいフロアを投入。フロアエッジの中央部分のデザインに変更が加えられている。
最終戦アブダビGPでは新しいフロントウイングを持ち込み、フリー走行1回目に使用。翼端板が台形型をしたスクエアタイプから、扇形のラウンドタイプに変更されている。
アブダビGPで使用した新しいフロントウイングは翼端板だけでなく、フラップのデザインとノーズの形状にも手が加えられていた。
ただし、これは最終戦用ではなく、2025年の開発のためのデータ収集が目的で、2日目以降は2台とも従来型のフロントウイングで戦っていた。2024年のRBは、かえすがえすも第10戦スペインGPでのアップデート失敗が痛かった。改良できたアメリカGPまで9戦を費やしている間にハースに抜かされ、最後はアルピ―ヌにも先を越されてしまった。空力の開発は時間との勝負。2024年のRBは、一度アップデートに失敗すると、シーズン中の挽回は容易ではないことを思い知らされたシーズンとなった。
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