もくじ
ー セントラルロックカバー さらに展開
ー 2019年 OZラインナップ
ー フレディ・マーキュリー「降臨」?
ー 粋とパフォーマンスの融合
セントラルロックカバー さらに展開
イタリアのホイールブランドにして、モータースポーツの世界では今や圧倒的なシェアを誇るOZ(オーゼット)。そんなホイールを日本に紹介するオーゼットジャパンが、今年10月20日で30周年を迎える。
節目となる今年、毎年春に開催しているプレス向けの発表会に合わせて、記念パーティが催された。日本における30年目という年を心から祝いたいと思う関係者が集い、華やかなものだったが、「オーゼット」のホイールを体現したようなパーティだった。その時の様子をレポートしたい。
パーティに先駆けて、2019年のオーゼットの展開に関してプレス発表会が行われた。イタリアからプロダクトマネージャーのサムエル・セガーラ氏が来日。今年の商品の説明を、オーゼットジャパン内山晶弘社長とともに行った。
今年の目玉は、オーゼットブランドの新作、「スーパーツーリズモ・エヴォルツィオーネ」と「インディHLT」だ。スーパーツーリズモ・エヴォルツィオーネはその名の通りスーパーツーリズモシリーズの最新作。洗練されたデザインを高次元で性能と融合させた、スーパーツーリズモLMの進化系ニューモデルだ。大きな特徴としては、オーゼットが発信し、ヨーロッパを中心に絶大な人気を博しているセンターロックカバーを標準採用しているのだ。いわば、シリーズの決定版たる内容。人気の18インチから20インチのサイズからスタート。注目の新商品と言えそうだ。
2019年 OZラインナップ
インディHLTは、他のモータースポーツ同様、出場マシンのうち95%にも上る採用実績を誇るインディーカーシリーズ。この世界最速のレースという戦いの場で選ばれるオーゼットの実力をロードホイールに反映させたのがこのインディHLTだ。Wスポークデザインで軽量化を追求したスポークサイドカットに加え、立体造形のアンダーカット。さらにウイングによって、空力特性も味方につけて、クルマのパフォーマンスをホイールとして最大限に引き出している。
また同時にMSWブランドやスパルコブランドでもニューモデルを投入。人気車種をトリガーにサイズや細かな仕様を広げているが、近年のマットカラーブームや、カラーのトレンドを反映してホワイトゴールドのようなカラーリングも積極的に採用するなど、市場のニーズに敏感に、そしてフレキシブルに製品展開を進めている印象だ。
ハイセンスだが、決して凝りすぎないデザインは、今の言葉で言えばアンダーステイトメント、控えめであると表現することもできるだろう。しかし、だからこそ、幅広いユーザーの琴線に触れるのがオーゼットではないだろうか。
それは決してデザイン性に終始するものではなく、モータースポーツの過酷な現場をけん引し続けるクオリティと、それによって引き出されるパフォーマンスによるもの。それだけに、ユーザー層や、装着しようとするクルマも多岐にわたる。例えば日本で言えば、大型ミニバン用のサイズなども用意するキメの細かさ。こうした展開も、ファンを増やしてきた一因ではないだろうか。
フレディ・マーキュリー「降臨」?
そのような製品紹介の後、オーゼットジャパン30周年のパーティが開催。ステージが現れ、様々なパフォーマンスが披露された。
まずフレディ・マーキュリー。が現れたかと思った。そんなはずはないのだが、名曲の数々を披露。最近話題になった映画「ボヘミアン・ラプソディ」が上映されたから、というにとどまらないクオリティの高さを感じさせるものだった。おそらく本当に好きなのだろう、フレディのことが。
“フレイディさん” のそれは勿論ものマネなのだが、それ以上にオマージュであり、傾倒し、リスペクトがあり、心からフレディ・マーキュリーを愛する人なのだ。物まねとして、そして歌を、音程の集合的により似せて見せる人はもしかすると居るかもしれない。しかし、そのしぐさ、姿勢、そういうものが複合的に織りなす間のようなものすべてを総合した度合いは相当高いレベルだった。
続いて、トークでは華憐を装い、歌いだすと、日本人が誰でもいい曲だと思える曲をバリトンボイスで披露するりんごちゃんのステージ。また、しめはすっかりこのパーティの常連となったブレイクダンスユニットThe Floorriorzによる最高のダンスパフォーマンスと盛りだくさんだ。
粋とパフォーマンスの融合
フードでは、洋食の名店たいめいけんの茂出木浩司シェフが手掛け、ローストビーフやハヤシライスなど、ちょっとこのような機会に口にすることができない贅沢な味も雰囲気を盛り上げる。
また、会場ではオーゼットのロゴの入った華やかなボトルが目を惹く。茶どころ静岡に本拠地を構えるオーゼットジャパンがコラボで製作したというスパークリングティー「HOMARE」だった。島田市の丸孫製茶が独自の技術で煎茶とほうじ茶に炭酸を配合。お茶の旨味はそのままに、きれいな味わいのまま、スパークリングドリンクとして楽しめるように仕上げた、丸孫製茶曰く「世界初のドリンク」なのだそうだ。
煎茶は、タンニンが抑えられた、旨味がたったお茶で、さわやかな香りと、微かな甘みが口の中で炭酸と共にはじける。ほうじ茶の方も、あくまでも香ばしい香りとさっぱりとした味わいが口の中に広がる。ほかの場所ではなかなか口にすることができない味も提供された。
思えば、ハイセンスで多くの人の心を掴むデザインで30年間日本でもファンを着実に増やしてきたオーゼット。しかしそれはすべて見かけのデザインだけではなく、過酷なステージで結果を残してきた、確かなクオリティに裏打ちされたもの。そんなハイセンスと、ハイパフォーマンスの融合したこの日のイベントは、まさにオーゼットのホイールのキャラクターに重なるかのようだった。
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