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最期はどんなクルマに乗るべきか? タイプ別にみる「あがりのクルマ」5選

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最期はどんなクルマに乗るべきか? タイプ別にみる「あがりのクルマ」5選

 内燃エンジン車の成仏の時期が近づいている……と思ったら、EUが合成燃料許容に転じて、「いつまでもどこまでも内燃エンジン車!」が可能になりそうな気配だが、合成燃料のコストは、化石燃料のガソリンよりだいぶ高くなることは必定。生き残れるのは、贅沢な高級スポーツカーだけになる公算大だ。

 いずれにせよ、現在のように、手の届きやすい内燃エンジン車が選び放題の時代は、間もなく終わる気がする。

最期はどんなクルマに乗るべきか? タイプ別にみる「あがりのクルマ」5選

 ならば、今のうちに乗っておかねば、クルマ好きとして成仏できない! 人生に悔いを残すなカーマニア! ってことで、タイプ別“終のクルマ”推奨モデルを、いくつか挙げさせていただきます。

文/清水草一、写真/スズキ、ホンダ、アルピーヌ、ベストカーWeb編集部

■年をとっても運転大好きタイプ

清水草一氏いわく「神様からのプレゼント」、マツダ ロードスター 990S

 古典的な運転好きの中高年にとって、「これに乗らなきゃ成仏できん!」と断言できるのは、なんといってもロードスター990Sだ。

 990Sは奇跡のクルマ。カッコ最高、寸法最高、ハンドリング超絶最高。ゆっくり走ってもコーナリングが楽しめるところが中高年には超最高! 燃費もかなり良好でお財布にも優しい。

 難があるとすれば、定員2名のオープンカーであることだが、人生終盤、今、殻を破らずしていつ破る! 990Sは神様からの自分へのプレゼントだと思えっ!

 それでもやっぱり「4枚ドアのクローズドボディじゃないと」と言うなら、スイフトスポーツしかあるまい。6MT/6AT、どちらも十分すぎるほど楽しい。

 ロードスターも、990Sに限らずただのSの6ATでも全然楽しいです。どちらも価格も手頃だし、納期も短い。この2台はあまりにもテッパン。いまさらごたくを並べるまでもなかろう。

 ただこの2台、どちらも、見るからにクルマ好きに見える。もうちょっと地味に運転を楽しみたいというタイプもいるだろう。

 そういう方には、ヤリス1.5Lガソリンの6MTをお勧めします。一見ただのヤリスなので、カーシェアリングや営業車に見間違えられることでしょう。でも、実はよくできた6MT車。枯れた運転好きにはたまらない、隠れカーマニア御用達だ。

■燃費や環境にうるさい合理派タイプ

2022年の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した日産 サクラ

 クルマに乗っている時点で、環境への負荷は確実に生じるが、「日本では、EVよりもヤリスハイブリッドのほうがウェル・トゥ・ホイールでの環境負荷は小さい」みたいな合理性を重視するタイプは、何がベストチョイスなのか?

 現状は、ヤリスハイブリッドよりも、「ソーラー発電付きの一戸建てに住み、日産サクラに乗る」というのが究極だ。もちろん充電は自家発電の電力を使用。ついでにV2H(ヴィークル・トゥ・ホーム)もやればパーフェクト。ハイブリッド支持派も降参するしかない。

 EVの中でも日産サクラを推すのは、航続距離が短く、外出先での急速充電も苦手(充電速度が遅い)という弱点を持っているから。つまりクルマでの移動は、ほぼ半径数十キロ以内に限られる。それ以上遠くに行くときは公共交通機関を使わざるを得ないので、さらに環境にやさしくなるという寸法です。

■人とは違う個性派タイプ

個性派にオススメのスズキ イグニス

 「オレは人とは違う!」と主張したい場合、単に売れてないクルマに乗ればいいってもんでもない。まったく売れてない消滅寸前みたいなオッサンセダンに乗れば個性派と言われるかというと、そうじゃない。やっぱり見た目に個性がないとイカンですよね。

 となると、狙いはスズキの登録車だ。中でもイグニスとクロスビーがオススメ! だってこの2台は、見るからに個性派だから!

 まずイグニス、売れてないのは言うまでもないが、見た目がいかにもきかん気でしょ? なんか顔が怒ってるよね。んで、後ろから見ると大地に足を踏ん張りまくっている。小さいながらに、ダルマの如く「絶対転ばないぞ!」と叫んでいるみたいだ。

 このクラスにはヤリスやらフィットやらパッソやら、いくらでも売れ筋のライバルがいる中で、あえてイグニスを選ぶあなたは間違いなく個性派。周囲とかぶることはほぼ考えられない。

 クロスビーは、イグニスに比べれば大分穏やかな感じですが、軽のハスラーじゃなく、あえてクロスビーを買うところに、そこはかとない変わり者感があってよろしい、クロスビーに乗れば、当たり障りのない個性派になれる!

■軽自動車至上主義タイプ

軽自動車にこだわる人にオススメのホンダ N-ONE RS

 軽は性能的にはほぼ横一線、どれを選んでも間違いないはないけど、どれに乗ってもそれほど突き抜けることはできません。

 そんな中、「とにかく最高の軽を!」という軽自動車至上主義者には、N-ONE RSの6MTしかあるまい。このボディ剛性はポルシェ並み! シャシーが勝ちすぎていて、ターボでもまったくアンダーパワーに感じてしまうところは、「最善か無か」時代のメルツェデスを思わせる。

 軽自動車至上主義者にとって、これ以上のクルマはない。お値段ほぼ200万円、スイスポとほとんど差がない点も、「軽じゃなきゃダメなんだ!」というコダワリ感がビンビンだ。

■熱血スーパーカータイプ

「やはり最後にはスーパーカーを!」と考える人にオススメのアルピーヌ A110

 今日び、50を超えて「人生の最後にスーパーカーを!」と考えるクルマ好きは、ほぼ完全に絶滅している。ほんの数年前まではまだ多少はいたんだけど、スーパーカーブーマーの高齢化とスーパーカーの高騰によって、絶滅を余儀なくされたのだ。これも自然の摂理。仕方あるまい。

 それでも「死ぬまでに一度はスーパーカーを!」と望む熱血中高年が現存しているならば、現行モデル(新車)ではアルピーヌ A110以外にないっ! ミドシップ2シーターという点ではボクスター/ケイマンもあるけれど、あれはどう見てもスーパーカーじゃない。

 でもアルピーヌは「これはスーパーカーだ!」と言えば、たいていの人は納得してくれる。

 お値段は845万円から。決してお安くはないですが、スーパーカーの新車としては激安だ。パワー感は80年代のスーパーカーそのものって感じ! フェラーリ328オーナーの私が保証します。

 アルピーヌは高すぎてムリ! という場合は、S660の中古ですね。100万円台でスーパーカーが買えると思うと、ありがたすぎて涙が止まらない。信頼性も抜群です!

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