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かわいいバスが純EVで復活 フォルクスワーゲンID. Buzz(バズ) ニューヨークで一般公開

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かわいいバスが純EVで復活 フォルクスワーゲンID. Buzz(バズ) ニューヨークで一般公開

英国では2022年中に販売スタート

フォルクスワーゲンID.Buzz(バズ)の量産仕様が、ニューヨーク・モーターショーで一般公開された。2017年のデトロイト・モーターショーでコンセプトカーが発表されてから、5年後となる。

【画像】ワーゲンバスがEVで復活 VW ID.バズ ID.3とID.4 バギー・コンセプトも 全100枚

生産はドイツ・ハノーバー。現行のマルチバン/カラベルと同じフォルクスワーゲンの工場だという。同社が展開する純EVのサブブランド、ID.モデルの最新版となり、英国では2022年中に販売がスタートする予定だ。

乗用車仕様がID. バズ、商用車仕様はID.バズ・カーゴを名乗る。どちらも当初は、駆動用モーターが1基の後輪駆動のみの設定となる。

英国価格は不明だが、商用車のID.バズ・カーゴで約4万ポンド(約640万円)からが見込まれている。乗用車仕様では、5万ポンド(約800万円)前後になる。トリムグレードは、ピュア、プロ、パックの3段階が計画されている。

パワフルなツインモーターの四輪駆動版も、2023年に追加予定。ID.バズ・カリフォルニアを名乗るキャンピングカー仕様も、2024年に登場するというから楽しみだ。

オリジナルのタイプ2に設定されていた、23ウインドウのサンババス仕様はキャンセルされた。そのかわり、乗用車仕様には巨大なパノラミック・ガラスルーフを設定できる。

乗用車仕様では、5シーターの標準ホイールベース版のほかに、2023年には7シーターのロング・ホイールベース版も追加予定。ドアはフロントが通常の前ヒンジで、センタードアがスライド式。テールゲートは上ヒンジタイプとなる。

コンセプトカーに近い見た目 3列シートも

プラットフォームは、純EV用のMEBと呼ばれる汎用性の高いもの。スタイリングは、コンセプトカーより丸みが小さくなった。衝突安全性や空力特性を改善する目的で、フロントガラスの位置は少し後方へ移された。

それでも、全体の雰囲気はコンセプトカーに近い。オプションでIQライトと呼ばれるアダプティブタイプも選べるLEDヘッドライトや、ボディ幅いっぱいのLEDテールライトが新しい。ホイールは19インチと20インチが選べる。

背の高いワンボックス・スタイルでありながら、空気抵抗は驚くほど良い。Cd値はID. バズで0.28、商用車のID.バズ・カーゴでは0.29だという。リアモニターだけということで小回りも効き、最小回転直径は11mだ。

サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット式で、リアがマルチリンク式。アダプティブダンパーと、エコにコンフォート、スポーツの3モードが備わる、DCC(ダイナミックシャーシコントロール)が搭載される。

ボディサイズは、標準ホイールベースのID. バズで全長が4712mm、全幅1980mm、全高1938mm。ホイールベースは2988mmとなり、MEBプラットフォームを採用するモデルとしては最長。ID.4と比べると、217mm長い。

ロングホイールベース版のサイズは明らかになっていない。だが、3列目シートの空間を確保するため、ホイールベースは250mm延長されるという。

ユニークなインテリア  運転支援機能も充実

運転姿勢は、フォルクスワーゲンらしく人間工学に配慮されている。インテリアデザインはユニークだ。フロントシートの座面はID.4から261mm高く、全方向で優れた視認性が確保されている。

ダッシュボードの位置は高く、デザインはシンプル。メーター用モニターが5.3インチで、インフォテインメント用が10.0インチのタッチ式。オプションで12.0インチへ大きくもできる。

シフトセレクターは、ステアリングコラムから伸びるレバー。基本となるドライブモード、D(ドライブ)とB(バッテリー)の切り替えも、このレバーで行う。

大きな内装パネルは、ツートーンカラーなど多様なコーディネートが可能。LEDアンビエント・ライトなども追加できるという。

カップホルダーや、フォルクスワーゲンがバズ・ボックスと呼ぶ、センターコンソールの大きな収納ボックスなど、小物入れもふんだん。USBポートは最大8個まで搭載でき、スマートフォンのワイヤレス充電機能なども選べる。

SIMカードによるコネクティビティにも対応。無線通信でソフトウエアをアップデートでき、追って新機能を追加することもできる。

またトップグレードのID.バズでは、運転支援システムも多彩。路面状況の危険性をリアルタイムに伝えるローカル・ハザード機能や、最大90km/hまで自動的に車線変更できるトラベル・アシストの進化版などが実装される。

バッテリーは77kWh 航続距離は約400km

リアシートは、60:40で折りたたみが可能。カラベルのように、シート自体を外すことはできない。荷室容量は、標準ホイールベース版のトノカバー下で1121L。リアシートの背もたれを倒すと、2205Lまで拡大できる。

商用車仕様のID.バズ・カーゴの場合、フロントシートだけのレイアウトになり、荷室容量は3.9立方メートル。最大で奥行き2200mm、高さ1250mm、幅1700mmの荷物を載せることが可能とのこと。フロアレールとラッシングベルトの固定フックも備わる。

駆動用バッテリーの容量は、当初77kWhが標準。フロア下に並べられ、低重心化も叶えている。駆動用モーターはリアアスクル・アッセンブリーと一体。最高出力204ps、最大トルク31.4kg-mを発揮する。

加速力や最高速度はまだ発表されていない。参考までに、同じ駆動用モーターを積み、2109kgの車重を持つID.4の場合、0-100km/h加速は8.5秒。最高速度は144km/hとなっている。

航続距離の発表もこれから。フォルクスワーゲンはWLTP値で、400km前後の距離を走れることを想定している。充電能力は、家庭用コンセントで最大11kW、DC急速充電器では最大170kWまで対応する。

ID.バズには、ほかのグレードも計画されている。その1つが、170psと31.4kg-mのシングルモーターで後輪駆動のエントリーグレード。ツインモーターで299psと46.7kg-mを発揮する、四輪駆動のGTXもある。

標準ホイールベース版では、52kWhの小容量の駆動用バッテリーも選べる見込み。一方でロングホイールベース版では、111kWhの選択も可能になるという。

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