バイオ燃料に水素など、次世代エネルギーで走るクルマたち
幕張メッセで「ジャパンモビリティショー ビズウィーク 2024」(旧:東京モーターショー)が開催中だ。今年はBIZWEEK(ビズウィーク)と副題が付くとおり、既存のモビリティ関連企業と次世代を担うスタートアップ企業の共創を生み出すことを目的としたビジネスマッチングイベントとなっている。
では、一般のクルマ好きが訪れても見どころがないのかといえば、そうでもない。日本自動車工業会の合同ブースには、次世代バイオ燃料や水素、電気をパワートレインとした各社のモデルが展示されているのだ。
「マツダCX-80 Biofuel」は、従来の軽油の代わりに次世代バイオディーゼル燃料を使用するモデルで、今回が初出展。搭載する3.3L直列6気筒エンジン(MHEV付き)は、そのままバイオ燃料にも対応できるシステムなので、種明かしをすると10月10日に発売されたばかりのCX-80そのもの。実はボディサイドに「バイオフューエル」のステッカーを貼っただけなのだ。隣には、ショーケースに入った微細藻類由来のバイオ燃料が展示されていた。マツダでは、自社のブースに2/3スケールのロードスターを展示しており、こちらも人気だった。
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ホンダは、日本メーカー初の外部充電可能なプラグイン機能を持つ燃料電池車「CR-V e:FCEV」を展示。FCEVが持つ長い航続距離と、水素の充填時間の短さといった特徴はそのままに、さまざまな場所で充電できるという利便性を高めたモデルだ。
トヨタは液体水素エンジンを搭載したレース参加車両の「GRカローラ」を展示したほか、日本初公開となる「ポータブル水素カートリッジ」の実物を紹介。大型で持ち運び困難だった水素タンクを、人の手で運ぶことができるサイズに小型・軽量化することで、既存のガスボンベのような身近で安全なエネルギーとして活用することを想定している。リンナイと共同開発した水素ガスコンロの実演展示も行われ、燃えた水素が発生する水蒸気によって具材がしっとりと仕上がる“水素焼き”は美味しそうだった。
このほか、カーボンニュートラル燃料を使用するスバルのスーパー耐久使用車「BRZ CNFコンセプト」、牛糞や食品廃棄物などから発生するバイオガスを精製したCBG燃料を使用するインドで販売中のスズキ「ワゴンR CBG」、同じスズキの水素燃料電池(FC)荷役運搬車などを見ることができた。
日本のEVは働くクルマに期待?
一方の電動モデルでは、三菱が10月31日に発売を予定しているマイチェン版「アウトランダーPHEV」や、日産の「アリアB9 e-4ORCE」などの最新モデルを展示したほか、商用モデルの展示が多数。
ダイハツは、人が荷台に立つことができる高さを確保した「Nibako」を搭載した2030年のEVトラックのイメージ車「UNIFORM Truck」を展示。他には三菱ふそうトラック・バスの、作業者(=ドライバー)を認識してその後を車両が自動追尾する次世代EVごみ収集車「eCANTER SENSOR COLLECT」、ドライバー不足解決のためAT限定普通免許で運転できる重量3.5t未満のいすゞ小型バッテリートラック「ELFmio EV」、普通免許で運転できる4ナンバーサイズで超低床ウォークスルー構造を採用した日野の「デュトロ Z EV」など、見どころたっぷりの展示が行われている。
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