現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 新型プリウスはもう燃費最優先のエコカーじゃない! 「色」と「デザイン」に隠れたトヨタが本気で目指す「愛車道」

ここから本文です

新型プリウスはもう燃費最優先のエコカーじゃない! 「色」と「デザイン」に隠れたトヨタが本気で目指す「愛車道」

掲載 38
新型プリウスはもう燃費最優先のエコカーじゃない! 「色」と「デザイン」に隠れたトヨタが本気で目指す「愛車道」

 この記事をまとめると

■フルモデルチェンジしたプリウスの色に注目

新型プリウスが鉄腕アトムの聖地「高田馬場」にて世界初公開! 2リッター&1.8リッターハイブリッドとPHVで展開

■ホイールアーチは素材色とブラックパール

■新色の「アッシュ」と「マスタード」が用意される

 樹脂トリムによってタイヤを大きく見せている

 世界的にハイブリッドカーの代名詞といえる、それ単独でブランドとして成立しているビッグネーム「プリウス」がフルモデルチェンジを発表した。

 アーキテクチャーは、TNGAを進化させた第二世代バージョンということで、基本設計では従来モデルの延長線上にあるが、フロントまわりのボディ設計やサブフレーム形状を新たにしたほか、構造接着剤の活用法を見直すことなどで全体に剛性をアップした。それにより細幅大径の19インチタイヤを履きこなしているのはトピックスのひとつだ。

 一般論として細幅大径タイヤというのは走行抵抗を軽減する効果が期待できる。新型プリウスの195/50R19 88Hという非常に変わったタイヤサイズは、スポーツ一辺倒のイメージというわけではない。なお、会場で取材した範囲では燃費寄りのグレードは17インチタイヤを履いているようだ。しかし、燃費スペシャルで15インチタイヤを履くグレードを用意するようなことは、新型プリウスではなさそうだ。

 ところで内径19インチ・外径679mmという大径タイヤの採用は、デザイン面でもポジティブな効果を見せている。全長は4600mmと従来型から25mm長くなっただけだが、タイヤが大きくなったことにより、プロポーションから受ける印象が変わっている。

 新型プリウスをはじめて見た多くの人が、素直に「カッコいい」という感想を持つのは、大径タイヤを活かしたプロポーションや、キャラクターラインを抑えて面の抑揚で表現したエモーショナルな造形によるところが大きいだろう。

 そのなかで、ディテールとして注目したいのはホイールアーチ部分の樹脂トリムだ。クロスオーバーSUVのムーブメントを受けて、セダンやスポーツカーでも樹脂のフェンダートリムを見かけることは増えているが、新型プリウスが樹脂トリムを採用した狙いは、タイヤをより大きく見せるためだという。

 樹脂トリムの部分までタイヤと認識させることで、21インチ級の超大径タイヤを履いているかのようなイメージを生み出すことを狙っているというわけだ。

 ところで、11月16日に開催された世界初公開において、この樹脂トリムは少なくとも2パターンあることが確認できた。ひとつは素材がむき出しの仕様で、もうひとつが艶のあるブラックにペイントされた仕様だ。

 発表会で取材したところ、この艶ありブラックは「プレシャスブラックパール」という非常に高価なペイントを使っていることが判明した。このことからもディテールにこだわってカラーデザインされていることがわかる。

 2つの新色「アッシュ」と「マスタード」を用意

 そしてカラーといえば、新型プリウスには2つの新色が用意される。

 それが「アッシュ」と「マスタード」だ。

 この名称は通称ではなく、トヨタとしての正式名称なのだという。従来であれば「●●パール」だとか「▲▲メタリック」、「■■マイカ」といった名前を付けることが多かったが、もっとシンプルかつダイレクトにボディカラーの狙いを表現する名前となっている。

 たかがカラー名称と思うかもしれないが、これまでの型を壊すようなネーミングということからも新型プリウスが、新しいフェイズでデザインされてきたことが伝わってくる。

 具体的には「アッシュ」はソリッドグレーの新表現。一見するとベタッとした色に感じるかもしれないが、マイカを加えることで光を受けて、深みのある表情を見せてくれる新色となっている。

 もうひとつの「マスタード」は、スポーティを前面に押し出すイエロー・メタリックだ。発表会は室内だったため太陽光での印象は不明だが、膨張しがちなイエローを、わずかにブラックを混ぜることで彩度を抑え、ハイライトを強調する色となっているという。

 いずれにしても、この新しい色には樹脂素材色のフェンダートリムではなく、プレシャスブラックパールのトリムが似合うことは間違いない。

 そうした感想を伝えたときのデザイナー氏のうなずき具合からは、プレシャスブラックパールのフェンダートリムは上級グレードの専用装備となり、アッシュやマスタードといった新色も上級グレードで推しの色となっているようだ。

 それにしても従来モデルからフロントオーバーハングを25mm伸ばし、リヤオーバーハングを50mmも縮めたシルエットは、ロングノーズ感を強調するもの。スポーツカーらしいプロポーションにつながっていることはいうまでもない。

 さらに全高は1430mmと従来モデルから40mmも低くなった。かつてプリウスといえば空力優先で後席の居住性を犠牲にしたことが指摘された世代もあった。

 しかし、そうした心配は新型プリウスでは無用だ。全高を下げたのに合わせて、着座位置も前後ともに下げている。実際、発表会場で座ってみたが後席のヘッドクリアランスは十分に確保されていた。

 ホイールベースを50mm伸ばして2750mmとした効果で、前後席の距離は936mmと従来モデルより8mm伸びているため圧迫感もまったくない。特筆すべきは乗降性で、現代的な基準でいえばスポーツカーのような座面高でありながら、シートが低すぎて乗り降りしづらいという印象はなかった。

 新型プリウスをハイブリッドスポーツカーとして捉え、走りを楽しむための相棒として選んだユーザーが、後席に乗せるパートナーやファミリーからクレームを受けることはなさそうだ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ポルシェ963、LMDh初の“ジョーカー”導入を確認。「サスペンションに反映」すでに追加使用も予定
ポルシェ963、LMDh初の“ジョーカー”導入を確認。「サスペンションに反映」すでに追加使用も予定
AUTOSPORT web
Honda 0(ゼロ)シリーズ搭載予定の次世代技術を公開! ホンダの新EV戦略がいよいよ始まった
Honda 0(ゼロ)シリーズ搭載予定の次世代技術を公開! ホンダの新EV戦略がいよいよ始まった
ベストカーWeb
自ら志願したポルシェ離脱。“大きな組織”を離れ「アドレナリンをもう一度感じなければ」とマコウィッキ
自ら志願したポルシェ離脱。“大きな組織”を離れ「アドレナリンをもう一度感じなければ」とマコウィッキ
AUTOSPORT web
LMP2ですでに300周走行。「琢磨さんのように」IMSAテスト参加発表の太田格之進、アメリカへの強い憧れ
LMP2ですでに300周走行。「琢磨さんのように」IMSAテスト参加発表の太田格之進、アメリカへの強い憧れ
AUTOSPORT web
ついに決定か!! スライドドア採用の[新型ムーヴ]登場まで秒読み! カスタムは廃止も装備充実でナンバーワンを目指す
ついに決定か!! スライドドア採用の[新型ムーヴ]登場まで秒読み! カスタムは廃止も装備充実でナンバーワンを目指す
ベストカーWeb
オランダのカップルは3万キロ走破! 3カ月のバカンスは当たり前!?…そしてついに65センチのバラマンディがヒット!【豪州釣りキャンの旅_08】
オランダのカップルは3万キロ走破! 3カ月のバカンスは当たり前!?…そしてついに65センチのバラマンディがヒット!【豪州釣りキャンの旅_08】
Auto Messe Web
F1サンパウロGPスプリント速報|マクラーレンが1-2。フェルスタッペンは3位……角田裕毅15位
F1サンパウロGPスプリント速報|マクラーレンが1-2。フェルスタッペンは3位……角田裕毅15位
motorsport.com 日本版
マクラーレン、チームオーダー発令でノリス優勝。フェルスタッペン3位も審議対象に……角田裕毅15位|F1サンパウロGPスプリント
マクラーレン、チームオーダー発令でノリス優勝。フェルスタッペン3位も審議対象に……角田裕毅15位|F1サンパウロGPスプリント
motorsport.com 日本版
プジョーがまたも最速。トヨタ、ポルシェは虎視眈々、50号車フェラーリは7周のみ/WECバーレーンFP3
プジョーがまたも最速。トヨタ、ポルシェは虎視眈々、50号車フェラーリは7周のみ/WECバーレーンFP3
AUTOSPORT web
予選ヒートからペナルティ続発の波乱。勝者失格により南米王者モンテネグロが金メダル獲得/FIA MSG
予選ヒートからペナルティ続発の波乱。勝者失格により南米王者モンテネグロが金メダル獲得/FIA MSG
AUTOSPORT web
S4改め、アウディS5 アバントへ試乗 3.0L V6ターボのHVで367ps! 新デザインテーマの車内
S4改め、アウディS5 アバントへ試乗 3.0L V6ターボのHVで367ps! 新デザインテーマの車内
AUTOCAR JAPAN
24歳で手に入れ31年…「ミニ モーク」から「ミニ マーコスGT」に乗り換えた理由は…「増車するならまたクラシックミニですね」
24歳で手に入れ31年…「ミニ モーク」から「ミニ マーコスGT」に乗り換えた理由は…「増車するならまたクラシックミニですね」
Auto Messe Web
アストンマーティン、F1サンパウロGPスプリントは2台揃ってピットスタート選択。決勝へ向けた準備時間に当てる
アストンマーティン、F1サンパウロGPスプリントは2台揃ってピットスタート選択。決勝へ向けた準備時間に当てる
motorsport.com 日本版
日産、欧州向け小型EV開発へ 10年以上ぶり「Aセグメント」参入 ルノー子会社と協業
日産、欧州向け小型EV開発へ 10年以上ぶり「Aセグメント」参入 ルノー子会社と協業
AUTOCAR JAPAN
自身を批判する一部の人間に腹を立てるフェルスタッペン「僕はただパフォーマンスを発揮し続けるだけ」と気に留めず
自身を批判する一部の人間に腹を立てるフェルスタッペン「僕はただパフォーマンスを発揮し続けるだけ」と気に留めず
AUTOSPORT web
初PPのapr LC500h、先輩・小高からの“愛のあるLINE”で新人・中村も気が引き締まった?「明日は普通に走ることが目標です(汗)」
初PPのapr LC500h、先輩・小高からの“愛のあるLINE”で新人・中村も気が引き締まった?「明日は普通に走ることが目標です(汗)」
motorsport.com 日本版
誰が高速道路を「逆走」しちゃうの? 矢印読めないの? 事故件数“危険レベル” 対策どうなってるのか
誰が高速道路を「逆走」しちゃうの? 矢印読めないの? 事故件数“危険レベル” 対策どうなってるのか
乗りものニュース
水平対向エンジン搭載! 新型「2ドア“クーペ”」公開! ド迫力ワイドボディ&ツインターボでめちゃ楽しそう! 900馬力超えの「P39 40SE」英国に登場
水平対向エンジン搭載! 新型「2ドア“クーペ”」公開! ド迫力ワイドボディ&ツインターボでめちゃ楽しそう! 900馬力超えの「P39 40SE」英国に登場
くるまのニュース

みんなのコメント

38件
  • フロントウインドー 寝すぎだろ。
  • 自分の中ではプリウスは怖い車というイメージ。黒はヤンキー車、白とシルバーは高齢者の暴走車、赤や黄色、オレンジは運転の下手な女性が乗ってるイメージ。

    とにかくプリウスを見かけたら、極力近寄らないように運転してます。

    ちゃんとルールを守って運転している人、ゴメンなさい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

275.0460.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0789.0万円

中古車を検索
プリウスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

275.0460.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0789.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村