2024年WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)は、フィンランド人の若手ドライバーであるサミ・パヤリのWRCトップカテゴリーデビュー戦を、当初予定していた第8戦ラリー・ラトビアから、彼の地元ラウンドである第9戦ラリー・フィンランドに変更することを決定したと発表した。
フィンランド出身の22歳であるパヤリは、2024年シーズンはコドライバーのエンニ・マルコネンとともにトヨタGRヤリス・ラリー2に乗ってWRC2カテゴリーを戦っており、第6戦ラリー・イタリア・サルディニアではクラス優勝を飾るなど高いパフォーマンスを発揮している。
22歳サミ・パヤリが大抜擢。第8戦ラトビアでラリー1に挑戦、トヨタから4台目出走へ/WRC
今回のパヤリへのラリー1マシンでの参戦機会提供は、TGR-WRTの『ラリー界の有望な若手をサポートしたい』という思いにより、彼らにラリー1車両を経験する機会を提供する計画が進み、当初は第8戦ラリー・ラトビアへの出走を予定していた。
しかし今回チームはパヤリ本人と相談し、彼のラリー1デビュー戦を可能な限り最善のコンディションで迎えるべく、8月1日(木)から4日(日)に彼の地元で開催されるラリー・フィンランドでのデビューへと計画を変更した。
TGR-WRTとしては、チームの拠点がある中央フィンランド地域にて、ラリー・フィンランドで使用される道と非常に近いコンディションで、パヤリに事前テスト走行の機会を提供することができることが理由のひとつだという。
パヤリ本人は、「地元でラリー1デビューできることはさらに特別なことだ」とラリー1デビューの喜びを口にしている。
「僕はフィンランドの道ももちろんよく知っているし、テストもフィランドで行う予定なので、ラリー本番に近い道でクルマの準備ができることは大いに役立つはずだ」
「気持ちとしても、フィンランドでこのチャンスをいただけることはさらに嬉しく、本当に楽しみにしている。フィンランドは超高速ステージで、空力の理解も必要だ。できる限り多くを学べるようトライするのみだ。本当にワクワクしているよ」
TGR-WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表も「彼の母国であり、チームのホームでもあるフィンランドでラリー1デビューを果たすことはとてもエキサイティングです」と、パヤリのデビューにコメントしている。
「自分がよく知っている道で新しいクルマに乗ることはアドバンテージですし、テストがフィンランドの道であることを考えれば、ラリー・フィンランドへの強力な準備になります」
チームは今回の変更発表と同時に、元々パヤリが出走を予定していた第8戦ラリー・ラトビアの4台目の車両に新たな可能性が出たため、レギュラーのエルフィン・エバンス組と勝田貴元組に、WRCチャンピオンのカッレ・ロバンペラ組およびセバスチャン・オジエ組を加えた4台体制で挑むことを発表している。熾烈を極める今季のチャンピオンシップで挽回するためにも、第8戦ラトビアでは大量得点を望む構えだ。
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