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日本発売を熱望! ピックアップトラック「トライトン」のアジアクロスカントリーラリー先行試験車に同乗してその実力を体感した!

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日本発売を熱望! ピックアップトラック「トライトン」のアジアクロスカントリーラリー先行試験車に同乗してその実力を体感した!

海外専売のピックアップトラック「トライトン」とは?

トライトン(アジアクロスカントリーラリー試験車)1978年に発売された「L200(日本名:フォルテ)」の伝統を受け継ぐ三菱のピックアップトラックの現行モデルがトライトンだ。三菱のピックアップトラックは、2018年に40周年を迎え世界累計販売台数は470万台以上と世界中で愛されてきた。
この現行型トライトンは乗用車並みの快適性とピックアップトラックならではの機能性と信頼性、三菱車らしい走破性を兼ね備えプライベートから商用ユースまで幅広く活躍できる”スポーツユーティリティトラック”のコンセプトで多様化するユーザーニーズに対応するモデルとなっている。

「チーム三菱ラリーアート」がアジアクロスカントリーラリー2022の参戦体制を発表。増岡浩氏が総監督として参画。

ピックアップトラックは日本でこそトヨタのハイラックスが正規販売されているくらいだが、東南アジアなど未舗装路の多いエリアでは人気のジャンル。アジアクロスカントリーラリー(AXCR)の出場車両としてトライトンに白羽の矢が立てられたのも至極当然と言えよう。

トライトン・ラリー先行試験車の助手席に同乗試乗!

トライトン(アジアクロスカントリーラリー試験車)10月6日に富士ヶ嶺オフロードで開催された試乗会では、AXCRに出場するための車両の先行試験に同乗することができた。
車両詳細は後述するが、足回りに競技用装備を装着するものの、基本的にノーマル。内装もノーマルそのままで、乗り込んだ限りは競技車両としての凄みも商用車的なチープさもなく乗用車的な快適さだ。

激しい挙動に備えてヘルメット着用で乗り込む。コースは急傾斜の上り下りあり、バンクあり、岩が転がるタイトターンあり、大きなギャップあり、そしてジャンプありとバリエーション豊富。しかも当日は生憎の雨。路面は完全なウェットで、濡れた砂利や泥でコンディションはかなり悪い。
しかし、むしろその方が走りや実力がより如実に感じられるだろう。

■濡れた路面も急傾斜もものともしない力強さ
コース序盤は見上げんばかりの急傾斜。これを全開で登っていくのだが、トライトンは斜度も濡れた路面も意に介さず加速していく。オフロードを高速でカッ飛んでいく振動は並々ならぬものがあるが、上り途中にギャップがあってもクルマの挙動に不安は感じない。三菱が誇るスーパーセレクト4WD-IIと5m級のボディに2tに迫らんとする車重の安定感はさすがだ。
下りに入っても急傾斜や下りながらのコーナーでもその安定感は変わらない。

■ボディサイズを感じさせないハンドリング
全長が5300mm、全幅が1815mm、ホイールベースも3000mmと数字だけ見ると小回りは苦手そうなサイズだが、タイトセクションではそのサイズを全く感じさせない動きを見せる。フェイントモーションからドリフトを決めてタイトターンもクルックルと回っていく。助手席から見たらぶつかるんじゃないかと思うような大きな岩が門のように転がる狭いコースにもスムーズに頭を入れていく。
その動きは4WDの安定性とFRの回頭性を兼ね備えているように感じられた。


■大ジャンプでフィニッシュ
試乗コースの最後は傾斜を一気に上ってそのままジャンプ!
WRCフィンランドラリーのような長い直線に設けられたジャンプスポットのような高速ジャンプではないものの、重量級の車体が軽々と宙を舞う。
着地時にはどのようなショックが来るのかと身を硬くするが、軟着陸とはいかないまでも拍子抜けするほどショックは少なかった。車体の軋みもサスペンションの底付き感もなく、着地のショックはしっかりと受け止められていた感じだ。
着地後の奥行きもそれほどあるわけではないが、着地時も車体が安定しておりすぐに車体を180度転回させてスタート位置に戻った。

三菱の次代を担う社内ドライバー

同乗試乗のドライバーを務めた小出一登さん今回の試乗のドライバーを務めたのは、三菱の社内ドライバーである小出一登さん。
ダカールラリーウィナー(2002、2003)であるレジェンド・増岡浩氏の薫陶を受け、氏をして現在の三菱のナンバーワンテストドライバーだと言う。
そのドライビングテクニックには舌を巻くばかり。大柄なトライトンが軽快に動いたのはひとえに小出さんのドラテクによるところも大きかったが、適切な操作に対し素直に反応するトライトンの走りもさすがと言えるだろう。

試乗車両の仕様

FIA(国際自動車連盟)のGroup T1カテゴリーにエントリーする競技車両のテストベッドとして三菱社内でテストされた試験車両。内外装はノーマルのままで、足回りのみ競技用に変更されている。フロントこそダブルウィッシュボーン形式だが、リヤはリーフスプリングのリジッド。この足回りであれだけの走りができるのだから、素性の良さは間違いない。CUSCO製のショックアブソーバーを装着しているが、試験車両はシングルだが本番車はツインショックになっており、試験車両はさらに乗り心地が良いというからさらに驚きだ。


トライトンAXCR試験車駆動方式:スーパーセレクト4WD-II全長×全幅×全高(mm):5300×1815×ーホイールベース(mm):3000サスペンション(前/後):ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング/リーフスプリング式リジッド車両重量(kg):ーエンジン:4N15型 2L直列4気筒コモンレール式DI-D インタクーラーターボトランスミッション:6速MT使用燃料:軽油タイヤ/ホイール:265/70R17ブレーキ(前/後):2ポッドキャリパー+ベンチレーテッドディスク/ドラム競技用装備:CUSCO製LSD(フロント・リヤ)、CUSCO製減衰力調整式ショックアブソーバー(フロント・リヤ)、WORK製アルミホイール、横浜ゴム製GEOLANDER M/T G003

トライトンAXCR試験車と小出一登さん完全な競技車両ではなく試験車両ではあるものの、短い時間ながらトライトンの走り……卓越したオフロード走破性と重量や大きさを感じさせない俊敏な動き、リニアなパワフルさには素直に感動した。
乗用車と変わらぬ内装に装備も充実し、6速MTを駆使してこれだけの走りができる。これはもう一種のスポーツモデルと言えるのではないだろうか。
トライトン、これは思わず欲しくなってしまった。ハイラックスのように日本での販売を期待せずにはいられない。

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