■電動コンポーネント一新で航続距離延長
三菱自動車工業(以下、三菱)は2024年2月28日から3日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催の第4回「脱炭素経営EXPO【春】」でブース出展を実施します。
ブースでは、2023年12月に発売したばかりの新型軽商用バン「ミニキャブEV」が展示されます。
新型ミニキャブEVは、三菱がこれまで販売してきた軽商用EVバン「ミニキャブMiEV(ミーブ)」をベースに大幅改良を実施したモデルです。
先代のミニキャブMiEVは、他社に先駆けて2011年に登場した軽EVバンで、12年間で約1万3000台(2023年10月末現在)の販売実績を持つなど、軽商用EVのパイオニア的存在です。
大幅改良では名称が変更されるとともに、開発やメンテナンスで得られたノウハウを最大限に活かしながら、要望の多かった航続距離の向上や安全装備・機能装備の充実を図っています。
パワーユニットでは、モーターや駆動用バッテリーなどの電動系コンポーネントを新世代化するなどの刷新を行い、駆動用バッテリーの電池容量を約25%向上。
さらに、モーターとインバーターを一体構造化するなどモーター効率を高めることで、一充電あたりの航続距離を、先代モデル比で約35%増の180km(WLTCモード)に延長しました。
AC200V(15A)での普通充電では約7.5時間で満充電となり、たとえば業務終了後、電気料金の安い夜間に充電すれば、翌日の業務開始時には満充電状態で使用が可能です。
メーカーオプションの急速充電を用いた場合は、約42分で80%までの充電を可能とします。
安全性能では、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報、誤発進抑制機能などの予防安全技術「三菱 e-Assist」を搭載し、サポカーSワイドに対応しました。
加えて、ヒルスタートアシストを追加するなど安全装備の熟成を図りました。
機能面では、電気を車両から取り出せるアクセサリーコンセント(AC100V・最大1500W)をフロアコンソール背面に装備することで、災害時などに消費電力の大きい電化製品を使用することができます。
インパネには充電用USBポート(タイプAおよびC)をオプション設定するとともに、スマホトレイを併設するなど、使い勝手を向上させています。
走行性能としては、前後ショックアブソーバーの減衰力特性を見直し、乗り心地や揺れを抑制し荷物の負担を軽減。回生ブレーキを積極的に活用するBポジション時の回生力を強め、実用電費を向上させています。
ラインナップでは、2人乗りの「2シーター仕様」と4人乗りの「4シーター仕様」の2タイプを設定。価格(消費税込み)は、2シーター仕様が243万1000円、4シーター仕様が248万6000円です。
今回の第4回 脱炭素経営EXPO【春】で出展されるのはこのうち4シーター仕様です。
展示車には、ボディサイドに「EV」ロゴとコンセントマークをあしらったメーカーオプション「EVデカール」(2万6950円/工賃別)が貼付され、新たな軽商用EVであることをアピールする仕様となっています。
※ ※ ※
この新型ミニキャブEVとともに、軽乗用EV「eKクロス EV」も展示され、こちらもEVデカールが施されています。
三菱によると今回の第4回 脱炭素経営EXPO【春】出展に際し「会場では、お客様のご要望に合わせ、補助金やリースプランを活用した、三菱自動車のEVの最適な活用方法をご提案いたします」とコメントしています。
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