富士スピードウェイで行なわれたスーパーGT第4戦。GT300クラスの61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)は一時トップを走るも6位という結果に終わった。
2021年のシリーズチャンピオンであり、2022年も最終戦までタイトルを争った61号車スバル。しかし今季はトラブルや不運にも祟られ、開幕3戦を終えて6位が最高位となっていた。
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迎えた第4戦でも、初日からトラブルに見舞われた。午前中の練習走行ではギヤが6速にスタックしてストップ。予選ではQ1からターボのアンチラグ制御とシフトダウン制御のバランスが合わないという症状が出ていた。Q1担当の井口曰く、1コーナーでは早めにブレーキングして6速のままコーナリングする必要があったというが、Q1はB組2番手で通過、Q2担当の山内も「症状がなければトップを取れた」というが、それでもフロントロウの2番手を確保してみせた。
100周の決勝レースは、ウエット路面で始まり、その後ドライ→ウエット→ドライと変化していく難しいコンディションとなった。タイヤ戦略の妙で順位が目まぐるしく変わる中、61号車もトップ10圏内をキープする走りを見せていた。
そしてレース終盤に路面が乾いてドライタイヤに交換するチームが増えていく中、山内がドライブする61号車はウエットタイヤでステイアウトしてそのまま走り切る戦略をチョイスした。これによりトップに立った61号車だったが、最後の数周ではドライタイヤ勢の方が1周10秒近く速いラップタイムで追い上げており、なすすべなし。それでも11号車GAINER TANAX GT-R、7号車Studie BMW M4に次ぐ3位でのフィニッシュが見えていた最終ラップの最終コーナー、山内は60号車Syntium LMcorsa GR Supra GTの吉本大樹に追突される格好となりスピン。7番手でチェッカーを受けた(60号車のペナルティにより最終結果は6位)。
大量得点のチャンスがあっただけに、山内はプレスリリースに寄せたコメントの中でも悔しさをにじませた。
「悔しいですね。ダンロップさんやチームのみんなに結果で恩返しをしたかったのですが残念でした」
「次の鈴鹿は今の調子ならいいレースができると思うので、ビッグポイントを取ってチャンピオン争いに名乗りを上げたいです」
また井口は現在ランキング12番手となっている現状を鑑み、次戦の鈴鹿は“崖っぷち”という意識でレースをしたいと語った。
「抜いて抜かれてという展開で凄くレースをした疲労感があります。天候が難しかったですが、チームはいい判断をしたと思います」
「次戦の鈴鹿ですが、崖っぷちのレースという(意識で)勝負をしたいと思います」
そして今回の結果を受け、小澤正弘総監督もコメント。ウエットタイヤでステイアウトするという終盤のレース戦略について、思いの外効果的であったことをポジティブに捉えていた。
「作戦の分かれ目がたくさんあって、我々は意外と追いつかれなかったのは良かったです。ウエットタイヤが良かったのは今後につながります」
「次戦の鈴鹿ですが、ビッグポイントが必須なので、全力で走りますので、応援をよろしくお願いします」
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